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哲学

李登輝の実践哲学―五十時間の対話

おそらく私の尊敬する李登輝の本の中でこれほど本懐を示したものはないだろう。彼自身自分が学んだ哲学を実践し、学んだ学問を政治の世界で昇華し、台湾民主化を実現させたのだから。本書はその哲学の実践を李登輝自身が学び、実践したものを井尻氏との対談によって明らかにした一冊である。李登輝のことについて学びたい人にとっては若干とっつきにくいので、「李登輝学校の教え(小林よしのりとの共著)」、または漫画で「新・ゴ […]

老いの身辺をさわやかに生きるための言葉

日本は高齢社会となり、やがて「超高齢社会」となる。 高齢人口は日本の人口の4割を占めることになる。 健康的な高齢者がいる中で、明日の人生も分からない人もいる。 高齢になるのを怖れている人もいる。 ではどのようにして老いたらいいのか。 「老い」との付き合い方とは何なのか。 本書は作家の曽野綾子氏がこれまでに書いた作品の中から「老い」と「生き方」をテーマにして選りすぐりの言葉を1冊に詰め込んだものであ […]

愛する者の死とどう向き合うか―悲嘆の癒し

愛する者の死。 それはあなたを育ててくれた親族であったり、あなたの支えになってくれた伴侶・恋人であったり、あなたと共に頑張ってくれた友であったり…。 「愛する者」というのは「誰」と一概には語れない。 しかし人の「死」というのは必ずやってくる。 私は残念ながら人の「死」に直面したことはほとんどない。 しかしこれからやってくるだろう。 もしもあなたの目の前で、あまりに突然なことで、愛する人が死んだらあ […]

ゆるしの法則

21世紀は「心の世紀」と言われるだろう。少なくとも日本ではその通りになることは確信している。というのは戦後高度経済成長により物的には急速に豊かになった。しかしそれが反比例するかのように心が貧しくなっているようでならない。地域コミュニティが薄弱化し、他人に対する関心が薄れ、いじめや妬みというのが顕著になり、さらに大人たちでも「モンスター・ペアレント」や「クレーマー」の存在が明るみに出始めた。 ではこ […]

「場所」論―ウェブのリアリズム、地域のロマンチシズム

「場所」についての論考は最近になって新しくなったのかもしれない。ウェブ上などのバーチャル上での「場所」、現実世界というリアルの「場所」というのを考察の必要性を考える時期に入ってきたのではないかというのを問いかけているような一冊である。 第一章「混在郷(ヘテロトピア)を生きる」 インターネットが普及した後の「場所」について考察したのが本書であるが、まずはリアルの「場所」についてである。高度経済成長か […]

“自分”のありか

「私はどのような人間か」というのは、よほどの人ではない限りだれでも考えることであろう。「私」というのは当然「自分」のことについて言われているが、ではこの「自分」とは一体何なのか。そのありかとは何なのかというのが哲学的に論考することが多い。本書はその「自分の在りか」を論考しているが、哲学的、時間的、個別的な考えを総合して考察している一冊である。 第1章「自分は自分ではない――自分の普遍性」 「自分探 […]

これから何が起こるのか

「ワークライフ“アンバランス”」の著者である田島弓子氏つながりということでもう一つ。 実は上記の著書を書評した時にお礼のメールが届いた。セミナーでも著書でも「智恵」を使っているということに疑問を持ったのだが、田嶋氏によると本書の著者である田坂広志氏のファンであることで、 「知識社会で活躍するのは、職業的な智恵で仕事をしている人」に影響を受けたそうである。 そのルーツを調べるため、田坂氏の著書を手当 […]

理系のための恋愛論 理系脳 v.s. 女子脳

先日の読書会で取り上げた1冊。 本書の帯紙からもすでにノックアウトと言ってもいいかもしれない。何が書かれているかというと 「すべての男子は「理系」である」 真面目で流行に乗るのが下手で、ちょっとオタクであるというのが著者の言う「理系」であるという。これだけでもちょっとわからないので中身を見てみよう。 第1章「男子が女の子をいつまでたっても理解できない理由」 よく「女ってわからない」って言われるが果 […]

1分間心理学

一昨年に「KY」ということばが流行語となった。今の首相でも言われているが意味合いが異なる。一昨年に流行したのが「空気が読めない」で、今の首相ではこうではなく「漢字が読めない」であろう。 それはさておき恋愛において「KY」というのはあまり好ましくない。とはいえ私自身、恋愛はともかくとして世間一般がこのことばが蔓延しているということはいかがなものかと思う。改革や進化を常に希求しなければならないのにもか […]

うまくいかないのが恋

人は誰しも恋をしたこと、もしくは恋心をもったことがあるだろう。 私自身は何度か恋心を持ったり、相手がわから恋心を持たれたりしたことはあった。 でもそれから恋愛に発展したことは1度もなかった。 恋愛というのは難しい。 表題のとおり「うまくいかない」。 ただ成就したときにはこれ以上ない喜びとなる。 人は誰しも恋をしたがる。それは強かれ弱かれ、相手がリアルであれバーチャルであれ。 その中でどのように恋を […]