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哲学

時計の時間、心の時間―退屈な時間はナゼ長くなるのか?

人は誰しも「退屈」になってしまう。その「退屈」な感情に陥ると時間そのものが「長い」という感覚になってしまう。物理的には全く変わらないのに、感覚としては長く、かつ遅くなってしまうのはいったいどのような差があるのだろうか、本書はそのことについて考察を行っている。 第1章「時間を知る」 元々時間の概念ができたのは4~5世紀の時にローマの哲学者・アウグスティヌスが指摘したことから始まりである。その後哲学的 […]

現象学という思考~<自明なもの>の知へ

「現象学」と言う学問は、普段生活している方々だとあまり知らないため、まずはどのような学問なのか説明する必要がある。現象学とは、 「古くは本体と区別された現象の学という意味に用いられた語。今日行われているのはヘーゲルとフッサールの用法」(「広辞苑 第六版」より抜粋) とある。日常にある経験・見聞きなどを「現象」と指し、その「現象」がどのような本質を見出しているのか、と言うことについて提示された学問で […]

「忘れる」力

私は忘れっぽい人であるのだが、「忘れる」ということはあながち悪いことではないという。むしろ忘れることを意識することによって新しいものを創り出すことができ、考えることを旅のごとく楽しむことができる。 その「忘れる力」とは何か、その意味と仕組みについて本書を通じて読み解く。 第1部「創るチカラ」 「つくる」という言葉を漢字に変換してみると「作る」「造る」「創る」とある。その中でも「創る」ことについて、 […]

不幸は人生の財産

「不幸」は人を惨めにするような感じがするが、実際には不幸な体験は決してマイナスになるのかと言うとそうでは無い。むしろ「逆境」という意識を持って勉強をする、行動をする事によって不幸な出来事、体験そのものを人生の財産にしていく事が可能になる。 本書は長年作家生活を体験していく中で、感じたこと、考えたことについて取り上げている。 第1章「人生は運が半分、努力が半分」 全て努力をするだけで、上手く行くわけ […]

死ぬまでに知っておきたい 人生の5つの秘密

私自身人生は30年しか歩んでいない。そのため人生とは何かについて語ることは非常に難しい。その理由はまだまだ分からないことがあるからである。 その「分からない」部分について、本書を通じてどこまで補完できるか分からないが、人生において大切なこととは何か、そして幸せな人生を送るためにはどうしたらよいのかについて学んでみようと思う。 第一部「幸福な人生とは」 第1章「なぜ人生に意味を見いだし、幸福に最期を […]

ニーチェはこう考えた

4年前に「超訳 ニーチェの言葉」と言う本が大ベストセラーとなった。その中で「本書はあくまでスタートラインである」と言うことを書いた覚えがある。 私事はさておき、ニーチェの代表作とすると「ツァラトゥストラはかく語りき」という作品がある。本によっては「ツァラトゥストラはこう言った」という記載もあるのだが、それをもじって「こう考えた」と言うタイトルにしたのかもしれない。 本書はあくまでニーチェの生涯をも […]

老いに振り回されない生き方 養生訓に学ぶ

自分自身まだまだ年寄りというわけではないのだが、もうそろそろ30歳になる。30になれば、後は老年を迎えるまであっという間だと言うことを考えると、早いかもしれないが「老い」の事について考える必要がある。老いに振り回されず自由に生きるためにはどうしたら良いのか、本書では身体・心の健康、人生、死について約20年に渡る実践をもとに提示している。 第一章「からだと健康」 著者が20年にわたった実践した本があ […]

コミュニケーション断念のすすめ

私自身ここ最近、人とのコミュニケーションを行う機会が少なくなってきている。もっともコミュニケーションと言っても人と人とが直接会話するようなものもあるのだが、他にもメールやSNSなどを用いて、間接的に行われるものもあるため、それを加味するとかなり多いとも言える。 とりわけ後者のやりとりが急速に増えてきたことから本書でいう「コミュニケーション過剰」が起こっているといえる。本書はその過剰なコミュニケーシ […]

父という病

子供は男性と女性の交わり無くしては生まれない。しかし育てるとなると父・母双方がいても極論を言ってしまえばいなくても育つ。そのため「父」「母」の存在意義は何なのだろうか。そもそも「父親」は必要なのかという議題から子供の精神の観点から論じている。 もっとも本書は「母という病」の続編で、本書と前述の本とで「親」の存在意義を問い質している。もちろん父・母両方が存在する理由は生物学的、と言うよりも遺伝子学的 […]

もしもあなたが猫だったら?―「思考実験」が判断力をみがく

本書のタイトルを見ると「思考実験」と言うよりも心理テストをやっているような感じがしならない。しかし「もしも」を自分自身に置き換えて考えてみたら、特性を知る事ができるだけでは無く、思いも寄らぬ仮説を立てる事ができる。その仮説を立てるためには「論理」もあるのだが、本書のサブタイトルにある「判断力」はもちろんのこと、「科学的思考法」を鍛えることが出来る絶好の機会である。 ではどのような「もしも」があるの […]