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宗教

出家への道 苦の果てに出逢ったタイ仏教

本書の著者はあまりピンとこないかもしれない。ちなみに俗名の笹倉明(ささくらあきら)という名前を聞くとピンと浮かぶ方もいることだろう。それもそのはず。「漂流裁判」や「遠い国からの殺人者」「昭和のチャンプ―たこ八郎物語」で有名で、そのうち「遠い国からの殺人者」で第101回直木賞を受賞した作家である。 その笹倉氏が2005年にタイに移住し、2016年にパンオン寺に出家したという。なぜ出家したのか、そして […]

西洋人の「無神論」日本人の「無宗教」

本書は宗教観の一冊であるのだが、西洋と日本というと、文化も異なれど、宗教のあり方についても、大きく異なる。西洋ではキリスト教が中心である一方で、最近では「無神論」も出てきている。一方で日本は仏教や神道が中心となり、特に神道では「八百万の神」がいるといった多神教が中心となる。ただ、日本は宗教を宗教として扱うよりも、文化や自然として扱っており、宗教と扱っていない。そのためか「無宗教」と答える人も少なく […]

いまどきの納骨堂―変わりゆく供養とお墓のカタチ

冠婚葬祭の在り方が変化している時代であり、特に葬式にしても、お墓にしても在り方が時代と共に変わってきている。その中でも遺骨を納める「納骨堂」にしても例外なくある変化はどのようなものなのか、本書は納骨堂の「今」を追っている。 第1章「墓じまいと改葬の本音」 よくある納骨はお墓に納めて、年に何回か墓参りをすることがあるのだが、最近では墓の管理ができずに「墓じまい」をする方も出てきている。さらには管理す […]

社をもたない神々

日本には「八百万」と呼ばれるほど、沢山の神がいることが信じられている。特に神道ではそのことが色濃く信じられ、それぞれの神が祀られる神社などの「杜(もり)」が点在している。しかしながら漫画「ノラガミ」の主人公である夜ト(やと)と同じように杜を持つことのない神もいるのだという。その神々たちはどのような神がいるのか、そしてどのようにして伝えられていったのか、そのことについて取り上げている。 第一章「歳神 […]

八幡さんの正体

私の住んでいる鎌倉市には「鶴岡八幡宮」と呼ばれる神社があり、人気の観光スポットとしてある。平日・休日取わずして、毎日のようにお詣りする方がおり、特に年末年始は大混雑する。 鶴岡八幡宮のみならず、日本には数多くの「八幡神社」があるという。その数は神社の中でもダントツなのだそうである。もっともなぜ八幡神社がつくられ、祭祀などはどうしているのか、そのことについて取り上げているのが本書である。 第一章「八 […]

世界は四大文明でできている

古代において、人間が文化的に生きることができるようになった基礎として「文明」がある。その文明は世界における歴史の基礎の一つとして挙げられてきたのだが、本書にて定義している「文明」は世界四大文明であるという。その四大文明と、今の世界が構築されている要因を分析しているのが本書である。 第1章「世界は四大文明でできている」 本書における「四大文明」は「ヨーロッパ・キリスト教文明」「イスラム文明」「ヒンド […]

東大寺のなりたち

奈良を代表するスポットとしてあるのが「東大寺」である。東大寺には俗に「奈良の大仏」といわれる「盧舎那大仏(るしゃなだいぶつ)」もあり、奈良を象徴する場所として有名である。その東大寺は仏教における華厳宗の大本山であることは有名で仏教政策を強く押し進めた第45代天皇である聖武天皇が建立した寺としても有名である。その東大寺が建立するまでのプロセスを追ったのが本書である。 第一章「東大寺前史を考える」 元 […]

人生の道開き パワーをいただく「言霊旅」の始め方 神社編

サンライズパブリッシング様より献本御礼。 スピリチュアルな一冊であるのだが、本書はあくまで神社やパワースポットに行くにあたり「言霊」を持つ、いただくことによって、望む未来になるといった効果があるというものである。言霊はまさに神様の「ご加護」を受けることができることにあるという。その言霊の力をいただくための心構えから、極意やスポットに至るまでのことを紹介しているのが本書である。 第1章「神様と深く繋 […]

弘法大師空海と出会う

「弘法大師」といえば空海の諡号(しごう・戒名の別名)であり、なおかつ仏教における真言宗の開祖であることは有名な話である。その弘法大師は奈良時代において仏教の世界で重きを成した人物としてよく取り上げられているのだが、そもそも弘法大師の足跡は宗教のみならず、伝説や美術、思想にまで影響を及ぼしているといっても過言ではない。その空海の生涯や姿について美術や著作、さらには縁の地に赴きながら全体像を描いている […]

儒教とは何か

「儒教」は韓国や中国など、東アジアを中心に伝えられている「思想」である。実際に宗教なのかというと本書にて紹介するが、信仰の対象と言うよりも倫理的な基準として表されていることから、必ずしもそうとは言えない部分が多くある。もちろん日本でも「儒教」の教えが浸透している部分があるのだが、果たして儒教はどのように成り立ち、そして東アジアの人々に根付いているのか、その部分について取り上げている。 なお、本書は […]