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哲学・宗教

老いのかたち

かつて「長寿」は縁起が良く、ポジティブに受け取れたのだが、ここ最近は長寿そのものが当たり前となり、むしろ「老い方」の良し悪しによって、良いものとなるのか、あるいは害悪となるとなることさえある。なぜそのように変化したのか、自ら1930年代とあり、高齢者である立場から「老い方」のかたちを定義している。 Ⅰ.「病気待ちの列」 老い方は人それぞれであると言えばそれまでなのだが、年相応の考え方や価値観は持つ […]

「生き方」の値段―なぜあなたは合理的に選択できないのか?

「値段」という概念は、貨幣が出回り始めた紀元前7世紀頃(エレクトロン貨)から、生まれたのだが、物的な価値を計るための「値段」はやがて形の無いサービスとなり、「生き方」そのものにもつけられるようになった。しかし森羅万象に「値段」をつけられるほど安易なものでは無いというのが私の考えである。 しかし、本書のサブタイトルにある「合理的な選択」をする際に、数字で表すことのできる「値段」は参考材料になる。 そ […]

贅沢の条件

今の日本はまさに「ぜいたく」な社会である。日本のみならず、世界的な富裕層のなかにも「ぜいたく」を行っている方は多い。 と考えると、ふと自分自身考えるのが「ぜいたく」とは何なのか、という問いが頭に浮かんでしまう。その問いに自分は「お金に糸目をつけずによけいなものをたくさん買うこと」という答えを小学生の頃から持ち、同時に「ぜいたく」に関する嫌悪感を持っていた。 しかし、今となっては「金遣い」にしても「 […]

悪への自由~カント倫理学の深層文法

人には「善」もあれば「悪」の感情や考え方が存在する。本書で紹介する「倫理」についてもまた然りである。しかし本書は「悪」の倫理を論じている訳ではなく、「悪」になることへの自由について、哲学者である「カント」の倫理学をもとに考察を行っている。 第一章「自然本性としての自己愛」 カントが提唱している倫理学の根幹として「自己愛」がある。これは道徳的な「善行」とことなり、「善」ととらえられることもできれば「 […]

「調べる」論―しつこさで壁を破った20人

研究や仕事において「調べる」ことは重要である。しかし最近ではインターネットの隆盛により、「調べる力」が衰えているように思えてならない。 インターネットでも「調べる」ものもあるのだが、インターネットでは調べきれないものを文献やメディア、あるいは現地の取材をもって調べる事が必要になる。その「情報」を得るために調べ続ける「しつこさ」が大事となる。その「しつこさ」こそ、プロの真髄といえる。本書は弁護士や研 […]

宗教聖典を乱読する

今日では「キリスト教」「神道」「仏教」「イスラーム教」「ユダヤ教」「ヒンドゥー教」などの主要な宗教が存在しており、入信人口は少ないものの、ニッチな宗教も存在する。さらに宗教の中には「宗派」も存在しており、宗教と一括りにしても仕切れないほど幅広いものとなる。 幅広い中にも様々な聖書や聖典が存在しており、解説書も「宗教」という一ジャンルだけくくれるほど多く存在する。宗教によっては最近ビジネス書と絡めて […]

「マイナス」のプラス ――反常識の人生論

人間の人生にはプラスとマイナスが存在する。人生の中には成功もあれば失敗や挫折もあり、失敗や挫折によって人生の大きな糧になる人も少なくない。失敗や挫折だけではなくコンプレックスや的或いは試行錯誤といったものもマイナスにはなるが、それが人生にとってプラスになることもある。 本書は、人生にとってマイナスとなる要素がいかにプラスとなるか「反常識」として、みずからの人生をもとにつづっている。 Ⅰ.「結果を見 […]

坂の上の坂

司馬遼太郎の小説である「坂の上の雲」を捩ったタイトルである。坂の上の雲は日露戦争の時代における日本人の心意気を描いた小説であるのだが、人生における「坂」の上には理想と言われる「雲」が存在しているのだという。しかし日本の平均寿命は高齢化に伴い、「坂」と呼ばれる年齢もだんだんと上がってきており、雲と呼ばれる時がだんだんと後ろに行くことによって「坂」の上にまた「坂」ができる様な状況にあるのだという。 た […]

あらためて教養とは

自分自身様々な本と出会う。中には「教養本」と位置づけられる本も少なくない。最近ではビジネス書が隆盛している傾向を憂い、「教養」を身につけるべき、という声もよく聞くのだが、はたして「教養」とはいったい何なのだろうか。調べてみると、 「1.教え育てること。 2.学問・芸術などにより人間性・知性を磨き高めること。その基礎となる文化的内容・知識・振舞い方などは時代や民族の文化理念の変遷に応じて異なる」(「 […]

神仏参拝の由来と作法がわかる本

4月末から鎌倉に住み始めたのだが、鎌倉には鶴岡八幡宮を始め、神社や寺社が点在している。散歩がてら鎌倉の街を歩くのだが、色々な神社や寺社があるため、鎌倉すべてを見つけるのには時間がかかりそうである。 私事はここまでにしておき、神仏参拝をする自分にとって、日々の作法、もしくは祝い事の作法はそれぞれ異なるという。本書は神社・寺社の作法についての作法を伝授している。 第1章「正しく神社を参拝するための知識 […]