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ミステリー

教室が、ひとりになるまで

とある高校にて連続の自殺事件が起こり、生徒が一人、また一人と減っていった。しかし証言から自殺ではなく、「他殺」だった。 もしもそうであれば完全犯罪のような状況なのだが、そこは本書の主人公。「若者の人間離れ」の如く、超能力で推理を行うと言うものである。超能力だけでも荒唐無稽に思えてくるのだが、ミステリーらしく、推理展開が独創的でありながらも、事件の真相を紐解いている。 また高校が舞台であるため、高校 […]

野球が好きすぎて

本書はミステリーではあるものの、野球ミステリーである。と同時に、ミステリーはフィクションではあるものの、その周囲にある出来事は実際のプロ野球にて起こった出来事を題材にしている。 あるプロ野球ファンが起こした事件について謎を解くと言う一冊であるが、先述の通り、その手がかりは実際の出来事、それも広島東洋カープにまつわる出来事が主となる。刑事とカープファンの女子の2人がカープを絡めて推理を行うのだが、所 […]

ドッグレース

元アウトローの探偵が、元々いたアウトローの世界に戻り「人捜し」を行うというものである。しかもある事件の容疑者もまた「密売人」というアウトローの稼業。その弁護人に依頼された探偵という構図であるのだが、謎が謎を呼ぶような事件の人捜しで、なおかつアウトローの世界であるだけに、抗争の如く銃撃戦をくぐり抜けながら捜していくというさながらミステリーというよりもヤクザ小説の様相を見せている。 しかもその戦いはよ […]

暗号通貨クライシス ―BUG 広域警察極秘捜査班

今となっては投資の対象として「暗号通貨」であるが、世界初の暗号通貨は、すでに「仮想通貨」として名高い「ビットコイン」がある。暗号資産は安全かというと、決してそうではなく、世界各地で暗号資産にまつわる詐欺事件も起こっており、かつ暗号資産が「ダークウェブ」をはじめとしたダークネット市場にも使われているという指摘も存在する。 その暗号通貨にまつわる捜査と攻防を描いている。本書の主人公は冤罪により死刑され […]

量子人間からの手紙 捕まえたもん勝ち!

本書は先日取り上げた「捕まえたもん勝ち!」シリーズの第2弾である。本書の主人公は元アイドルの刑事を中心に事件を追うものであり、今回は変人の刑事とタッグを組む。今回はカメラをすり抜けて殺人を犯す犯人との闘いを表している。 ある意味近未来の様相を示しているように見えるが、その「近未来に見える」所にトリックがある。そのトリックを暴くべく2人の刑事たちが謎を追うという作品である。 しかも本書は謎解きのミス […]

采女の怨霊

采女は表紙にもある通り「うねめ」と読む。采女とは、 古代、郡の少領以上の家族から選んで貢進させた後宮の女官。律令制では水司・膳司に配属。うねべ。「広辞苑 第七版」より とある。本書は民俗学者が「采女」の謎を解き明かすために、古代の歴史を紐解くべく、奈良の地へと降り立った。そこには「采女神社」と呼ばれている実際にある神社に赴き、采女の謎を探ると言う物語である。 実際に「采女」は奈良時代において伝説と […]

ぼくをころさないで

本書はとある離島のペンションが舞台である。そのペンション、もとい離島には奇怪な存在がいる。それが人を喰らう「野良犬」がいるのだという。犬の中には獰猛で人を「噛む」と言った種類もいるのかもしれないのだが、「喰らう」犬は見たことも聞いたこともない。もちろん小説の世界であるため、フィクションではあるのだが。 その離島にて連続殺人事件が起こる。当初は人喰いの野良犬の仕業だろうと言われたのだが、その「人」と […]

天災は忘れる前にやってくる

諺に「天災は忘れた頃にやって来る」というのがある。そのパロディのように見えるタイトルだが、本書の物語は災害の前に現場にやってこようとしたら「事件」に遭遇すると言うものである。そう考えるとタイトルは「人災は忘れる前にやって来る」と銘打った方が良いのではとも考えてしまう。 しかもその舞台となる方々が勤める会社が、噂やホラ話といった風説をネット配信するという、雰囲気としては「虚構新聞」の雰囲気を持ってお […]

捕まえたもん勝ち! 七夕菊乃の捜査報告書

元々はアイドルだったのだが、夢を求めて引退し、警察官への道を進んだ。その「夢」こそ「刑事」だった。しかしその叶った「夢」の舞台は想像以上に厳しいものだった。「刑事」の世界の中で「元アイドル」と呼ばれる女性が入ったことによる風当たり、さらには刑事同士の確執など渦巻いている世界の中で刑事をやっていけるのかの葛藤があった。 しかし女刑事の周囲には一癖二癖ありながらも、難事件を解決する目的がある。本書で取 […]

貴方のために綴る18の物語

ミステリーはいくつか読んだことがあるのだが、本書の帯に「新たなるミステリーの形」と言う言葉に惹かれ、手に取った。実際に呼んでみるとミステリーであるのだが、短編集という部分もある。 実際は短編集ではなくミステリーであるのだが、なぜ「短編集」と書いたのかというと、タイトルに「18の物語」と書いてあり、18の物語をそれを読んだ女性の心理を描いている。実際にとある老人から女性に依頼されたのだが、女性もさる […]