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ミステリー

だから殺せなかった

今となってはネットニュースなどが広がりを見せており、その一方では新聞の売り上げは右肩下がりと言われている。特に10代にいたっては新聞購読での情報収集する時間がほぼない(あっても0.2~0.3分)といった衝撃的な結果が出たことが報じられた。かくいう私もそれ程新聞は読まないのだが、読んでいくと、社説はともかく根拠、主張といった具体的な要素も知ることができるため、良くも悪くも重要なソースである。 それは […]

指名手配作家

作家が何かしらの事件を起こし、警察に逮捕されることはちらほら存在する。不祥事の面も強くあるのだが、中には抗議活動により逮捕されるといった方もいる。 しかし本書で言うところの事件は殺人事件。しかも担当編集者の口論でヒートアップしてしまった結果、死なせてしまう悲しいものだった。自殺を試みようとするもうまく行かず、知人にかくまわれ、指名手配犯として追われる身となった。しかもその知人の作家デビューをゴース […]

OJOGIWA

本書の表紙を見て「往生際はどうか?」と言う答えは省いておきたい。 言うまでもなく「往生際」に関しての物語であるが、そもそも「往生際」とは、 1.死にぎわ 2.ぎりぎりのところまで追いつめられたとき。また、そのときの態度。「広辞苑第七版」より とある。追い詰められた時に見せる態度の良し悪しによって、「往生際が良い」「往生際が悪い」といった表現になるため、よく表現される点では2.が多い。 本書はどちら […]

犯人は、あなたです

バラバラ殺人事件が起こったときから物語は始まる。しかしその被害者は編集者であったのだが、元を辿ってくると有名な家族であったことが発覚。しかしその事件の犯人に大きな謎もあり、表紙にある猫も容疑者ならぬ「容疑猫」として挙げられるようになった。そうあの「犯ニャン」のように。 有名な家族が被害者であるとするならば犯人(ニャンも含む)はいったい誰なのか、誰しもが「探偵」と化し犯人を見つけていくと言う物語であ […]

動物警察24時

動物虐待などの犯罪は現実の今でも後を絶たない。中にはニュースで取り上げられることもある。本書はその犯罪に対して専門的に取り締まるべく「東京アニマルポリス(通称:TAP)」を設立し、取り締まるというものである。 次々と起こる動物に関する事件があるのだが、次々と解決していった。しかしその矢先に最大の危機が、そしてその要因はTAPならではの要因でもあった。 動物問題は多かれ少なかれ起こっているのだが、表 […]

さよなら、わるい夢たち

「悪夢」は決して寝ているときに見る夢の中での悪い部分ではない。現実に起こっていることの中でも重荷となっている部分もまた「悪夢」である。特に昨今の新型コロナウイルスの感染拡大により、さまざまな制限を受けているのもまた「悪夢」としてある。 本書はジャーナリストの観点から、学生時代の友人がどのような立場で、重荷を積まされていたのか、そしてどこが原因で失踪事件へとつながっていったのかを描いている。 この事 […]

地べたを旅立つ 掃除機探偵の推理と冒険

本書の主人公は警察官だが、33歳と若い。しかもシングルファザーで小学5年生の子どもがいるという、いわゆる「なんじゃこりゃ」と言うような状況だが、実はここには家族・親族の悲しい背景があった。 見るからに荒唐無稽のような設定であるのだが、事情もありつつ、なおかつAIの技術が用いられており、奇想天外な「事件」へと発展して行く。ただ、この事件を紐解いていくと、なぜこのような奇妙な生活になったのかが良く分か […]

月の淀む処

よくスーパーに行くと安売りしている商品には「訳あり商品」といったものがあり、住宅情報や不動産屋のところでは「訳あり物件」なるものが存在する。 本書で紹介される「マンション」は築40年で年季も入っているのだが、ある種「訳あり」という感がある。よくある「訳あり」は設備が古くなっているといった種類や、近くに墓地があるといったわかる側面から、あらかじめ「告知事項あり」といったもので仲介業者、あるいは貸主か […]

監禁探偵

本書は元々漫画作品であり、2013年に実写映画化されたほどの人気を持つ。密室で繰り広げられる事件に対して、解決に導いていく作品であるのだが、スリリングな展開が多くあり、そこがマンガで人気を呼んだのかも知れず、なおかつ映画化の要因にもなった。 本書はマンガ・映画化された同名の作品をノベライズにしたのだが、文章からもスリリングな展開が見事に描かれており、監禁の身でありながらも、解決していく姿は、マンガ […]

虎を追う

今年のプロ野球セリーグのペナントレースは虎が首位を固めているが、それを追っているのは巨人である。そのため虎を追うのは巨人である。(2021年8月10日現在) しかし本書はそうではない。本書で表している「虎」は阪神ではなく、とある連続殺人事件の冤罪疑惑を晴らすべく捜査した際に、謎の小包が届く、そこに書いてある名前が「虎」といった謎の名前である。 事件解決もあるのだが、冤罪を晴らすといった側面もある一 […]