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青春

六億九、五八七万円を取り返せ同盟!!

本書の表紙を見ると「¥695,878,000」と書かれている部分がある。確かにタイトル通りのように見えるのだが¥8,000の端数がないことを考えると、万円未満は切り捨ててタイトルにしているように見える。 些末な指摘はさておき、本書は国内外にてはびこるカジノ・マフィアにてスロットマシンに興じたところ、本書のタイトルの金額の大当たりをしたのだが、どういうわけか警察署長に奪われてしまう。そのあたった分の […]

人外サーカス

サーカスというと夢を与える仕事のように見えるのだが、本書は何というか「恐怖」を与える仕事のように思えてならない。「恐怖」というとお化け屋敷のように思えるのだが、お化け屋敷のような一瞬の怖さというよりも、トラウマとなって尾を引きそうなほどの「恐怖」であった。 本書で取り上げている「人外」は、いわゆる「吸血鬼」であり、吸血鬼たちがサーカス団員たちとの戦いの中で、「グロテスク」という言葉を形容するほどの […]

アカガミ

本書のタイトルからしてあるものを思い出してしまうのだが、リンク先のものは無関係である。恋愛もあれば、性についてもだんだんと離れていったことは物語の本書のみならず、現実でも起こっている。そのために国が結婚・出産支援制度を提示されたのだが、それが異様なものであった物語である。 毛並みは異なれど本書の物語を見てふと漫画の「恋と嘘」を思い出してしまった。こちらは制度と言うよりも法律が制定され、本書は「支援 […]

不惑のスクラム

本書は2016年に出版されたのだが、ラグビー熱が高い今年、ホットな一冊になると言える。その理由は言うまでもなくラグビーワールドカップが日本で行われるためである。開催地になる場所ではもうお祭りムードになっており、ラグビーワールドカップに向けた動きも活発化していることは事実としてある(現に私の住む神奈川でも横浜を中心に盛り上げるような動きも見られたほど)。 ラグビーを観る人、現在プロとしてやっている人 […]

ワクチンX

性格はその人の体験・状況などの変化によって変わってくる。それは自分自身が触れてくることによって変わってくるのだが、人との関わりもまた変化の一つとしてあげられる。 本書はその性格的な変化を「ワクチン」と呼ばれる「薬」でもって解決していくといった物語であるのだが、ある種空想のように見えつつ製薬業界にまつわる内情と、薬をつくったことによる人間模様が描かれていた。 ワクチンは特効薬のように見えながらも、薬 […]

プルーフ・オブ・ヘヴン―― 脳神経外科医が見た死後の世界

本書のタイトルは直訳すると「天国の証明」である。そもそも天国は実在するのかどうかと言うのは今もなお議論の的となっており、哲学・宗教・科学など学問の垣根を越えての議論が続いており、今もなお結論が出ていない状況にある。もっとも結論の出ない議論なのかもしれない。 本書はノンフィクションの一冊であるのだが、脳神経外科医の立場から死後の世界、天国や地獄といった世界は本当にあるのか、また死後の世界はどのような […]

異世界駅舎の喫茶店

ここのところ巷の書店で「異世界」といったものが溢れている。ライトノベルにしても、コミックにしても、である。もっともアニメにしても最近ではちらほら見かけるほど、ある種の「ブーム」になっているのかもしれない。 本書もそれに乗じた一冊のイメージもあるのだが、これもまた「食堂」から「居酒屋」にいたるまで飲食店が出てきているが、今度は「喫茶店」である。喫茶店というと、「憩いの場」というイメージもあり、私自身 […]

ラブセメタリー

恋愛のカタチは人それぞれである。しかしながら恋愛のカタチは多様であるにしても、それに対して相容れることができない方々もいるかもしれない。本書はその中でもBL(ボーイズ・ラブ)の類に入る一冊である。 私自身はそういった小説は少数ながらも読んだことがあるのだが、本書はその恋愛志向について思い悩むという「葛藤」を如実に描いている一冊と言える。「普通ではないのでは?」「他人からして相容れられないのでは?」 […]

ジャップ・ン・ロール・ヒーロー

この頃はあまり聴かないのだが、「盗作」なり「パロディ」なりといったことで事件や訴訟になることもある。他にも私自身もよく使うのだが、Wikipediaなどのオンライン百科事典において、論拠のない記事や文言が取り上げられ、それが削除騒動になることもしばしばある。 本書はその中でも後者を風刺の如く、物語にして取り上げている。そのモデルとなっているのが1980年代に海外進出したとあるバンドであるのだが、そ […]

架空の犬と嘘をつく猫

本書に出てくる名字が「羽猫」とある通り、特徴的なものであるのだが、もっとも特徴的なのがその家族である。「嘘吐きの家系」と言われており、家族も「嘘」という言葉がつきまとうものである。また「架空」と呼ばれる一種の「嘘」とも関連があり、それを好いている人、嫌っている人が家族としてなり立っているという。 本書はそんな家族の物語であるのだが、「嘘」という言葉の本質、そしてそれは本当に悪いことなのかどうかも含 […]