小説

書評

修羅の家

「女性」のことは男性に聞いてもわからないことがたくさんある。最も考え方や性的な特徴までまるで違う。しかしそのなかで、女性のなかにある「恐怖」の姿がここにあったと言うほかない。 本書の主人公の男性は暴行されている現場をとある女性に目撃され、か...
書評

おっぱい先生

本書のタイトルを見ると卑猥なイメージが持たれるかもしれないが、本書は妊娠・出産後の母乳育児に関しての外来として「母乳外来」があり、その外来の先生が通称として本書のタイトルとしてあるのだという。 男性の側からすると性的な象徴の一つとしてあげら...
書評

爽年

石田衣良氏の「娼年」シリーズの一作である。「娼年」シリーズはボーイズクラブのオーナーとして男女関係を描いている、どちらかというと「官能」と呼ばれる表現が多い。表紙ではそのようなイメージではもたれないのだが、中身を見ると、けっこう官能的な表現...
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書評

あめつちのうた

「縁の下の力持ち」と呼ばれる存在は数多くあるのだが、その中でも野球界に脚光を浴びている所がある。本書で紹介する「阪神園芸株式会社」である。主に甲子園球場をはじめ兵庫・名古屋の球場や陸上競技場、さらにはテニスコートなどの施設や芝生の管理を行っ...
ミステリー

老警

小学校の通り魔事件が起こったが、その犯人が犯行後に自殺。事件の全容解明が非常に難しい中で解明していく中で、警察組織そのものの根幹を揺るがすような真相を見出すこととなった。 本書のタイトル「老警」はその事件の犯人の父親の事を表しているのかもし...
ミステリー

集団探偵

とあるシェアハウスは一癖二癖ある人々が住んでいるのだが、その人々全て探偵であるという。その探偵たちがどのような謎解きを行っているのかを追っているのだが、事件が「クマ出没事件」「逆・振り込め詐欺事件」「神との会話事件」「浮気殺人事件」「集団失...
ミステリー

第四の暴力

「暴力」は非常に怖いものである。暴力がいったん発生すると、その報復が暴力として行われ、やがてそれが広く伝播する。本書のタイトルのように第二・第三、そして第四の暴力として形成づけていく。 本書は「報道被害」や「過熱報道」といった「暴力」を取り...
書評

若旦那のひざまくら

恋愛を「織りなす」と言う言葉を見事なまでに表現している一冊である。 本書はあるデパートのバイヤーが京都にやって来て、京都の伝統的な織物である「西陣織」の織屋の若旦那と出会ったことから物語は始まる。和服への普及に燃えるバイヤーと織屋の関わり、...
ミステリー

死神刑事

何とも物騒な刑事のタイトルだという印象しかない。 その「死神」の由来は、異名のついた刑事の相棒を行うと出世の道が閉ざされると言うもので、キャリアアップという意味での「死」を意味しているから「死神」の異名をつけられたのだという。その相棒に選ば...
ミステリー

人間狩り

見るからに物騒なタイトルである。 本書は凶悪事件の「元」犯人を追う警察小説であるのだが、その「元」とついているのがキーポイントであり、なぜ「元」とついたのかと言うと、「少年法」の適用により、刑事罰を受けなかったというものである(2000年以...
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