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小説

少女のための秘密の聖書

聖書は最近ビジネスでも役立てられることが分かったり、それらをそっくりそのまま実践しようとするような本も書店で見られるようになった。もっとも聖書は世界で最も売れている本であるためなのだが、宗教であるがゆえに最も読まれたり保存されている本である。しかし「聖書」とひとえに言ってもユダヤ教・キリスト教のバイブルである「旧約聖書」とキリスト教のみバイブルとしている「新約聖書」の2種類ある。他にも宗教における […]

曲がり木たち

人間は木と同じようにそれぞれの「成長」がある。その成長は真っ直ぐとした成長もあれば、様々な曲がり角にあるような成長の姿を見せることがある。 本書のタイトルにおける「曲がり木」と呼ばれるのは、人間で言う所では何らかのハンディ(障害)を抱え、成長していくという日常小説である。 私自身も中学時代にハンディを抱えている方々と交流があったのだが、その交流を通じてそれがあったとしても普通の人間のように生活し、 […]

さよなら僕らのスツールハウス

関東地方のとある所にあるシェアハウスが舞台だ得るのだが、その舞台では若者だけではなく、様々な人がいる。その人びとを巡った謎が謎を呼び、ある事件が起こる。 その事件を巡って謎が解き明かされていくのだが、その謎の中にはなぜシェアハウスが生まれたのか、そしてシェアハウスの住人はどのような生き方をしてきたのか、シェアハウスはどうなっていくのか、様々な謎という名の糸が巡りあって物語を紡いでいく。 その紡いで […]

愛される資格

人は愛し、愛される存在である。しかしその愛されるためには、まずは愛する気持ちを持つことが必要であるのだが、その愛することを行ったとしても必ずと言ってもいいほど愛されるというわけではない。 本書は上司に対して不満を持っていたある部下が復讐のためにその上司の妻に対してある「仕打ち」を行うという一冊である。 愛憎と言うよりもむしろ「憎しみ」が暴走し、その周囲の人物を不幸にさせようとしていた。しかしその奥 […]

大雪物語

そろそろ冬の時期であるため雪にまつわる一冊を読んでみたくなった。そのため本書のような短編集が見つかった。 ちなみに本書は長野県のとある街を描いているのだが、長野県自体は日本アルプスに面した豪雪地帯の一つであり、本州でも冬は特に寒い地域の一つとしてあげられている。私自身北海道の生まれ・育ちであるので大雪は冬の寒さなども知っているのだが、長野と北海道のそれとは本質が異なるのかも知れない。なぜ「知れない […]

乱世をゆけ 織田の徒花、滝川一益

戦国時代を駆け抜けた人物は数多くいるのだが、その中でも忍びから重臣となった人物はほとんどいない。その中の一人に織田四天王の一人として挙げられ、武将や大名にまでなった滝川一益で(たきがわかずます)ある。 経歴から見て花を開かせたように見えるのだが、なぜ本書のタイトルに「徒花」と呼ばれたのか。もっとも織田氏の腹心として活躍した一方で本能寺の変以降は反豊臣として家康を結託したことがあったのだが、関ヶ原の […]

名無しの蝶は、まだ酔わない 戸山大学〈スイ研〉の謎と酔理

ミステリー作品であるのだが、ある意味ミステリー作品ではないような雰囲気を持つ一冊であるのだが、そのミステリーの中で推理作品にあたるのかというとそうではない。本書の帯にも書いてある通り推理作品ではなく「酔理」作品であるという。 というのは大学の研究会なのだが、そこは事件に対してトリックを暴くというような「推理」を解き明かすのではなく、酒に対してどのように酔うのか、それを追求する研究会であるという。も […]

「電脳マジョガリ」狩り

電脳の世界は無法地帯というわけではないのだが、様々な声や書き込みが見られる。その中にはあたかも「魔女狩り」を行っているかのように炎上の対象になることもある。もっともネット上の「リンチ」のように俎上に載せられ、悪質なユーザーによって犯人に仕立て上げられることさえある。 もっともそういった魔女狩りの被害を受けた人は少なくなく、有名どころではお笑い芸人のスマイリーキクチ氏が2ちゃんねるで殺人犯扱いされる […]

妻が椎茸だったころ

想像していくだけでも奇妙であるのだが、想像通りのものではなく、むしろ妻の形見であるレシピとして椎茸を使った料理がある所にある。その椎茸が印象的で、そのタイトルになったのではないかと推察する。 本書は短編集であるのだが、共通しているのが「偏愛」であるという。愛というと清純なものであるのだが、「偏愛」となるとどこか歪なものにも見えてしまう。 事実「人」や「石」「花」、そして「椎茸」と対象物に対する異常 […]

彼女がエスパーだったころ

エスパー、いわゆる超能力のことであるのだが、一時期超能力にまつわる番組が流行したこともあったのだが、それのことに関するミステリー小説もいくつか目立った。本書はそのブームが去ってずいぶん経ってからできたのだが、超能力とミステリーの融合は今も昔もそういった小説が出てきている証明にもなっているのかも知れない。 中身もありきたりなのかと言うと実際はそうでなく、超能力や超常現象がありながらも、舞台は近未来で […]