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海外

ユーラシア胎動――ロシア・中国・中央アジア

かつては経済成長、あるいは発展の著しいところと言うと、日本や欧米諸国と言った所が中心だったものの、21世紀に入ると「BRICs」と呼ばれる国々が台頭してきた。その「BRICs」こそ、中国やロシア、インドなどユーラシア大陸がほとんどである(あともう一つは南米のブラジル)。他にも中東諸国、中でもドバイなどの新興国の経済発展も目覚ましいと言われており、ユーラシア大陸ではヒト・モノ・カネのいずれも沸き立っ […]

カタルーニャを知る事典

スペインには色々な地域が存在するのだが、中でも有名なところでカタルーニャ(カタロニア)地方がある。元々カタルーニャという言葉が使われ始めたのは12世紀の頃であり、その前からも君主国として独立し、一大帝国に発展した経緯が存在する。 中世の栄光から没落し、復興の兆しのある中で、2012年辺りからカタルーニャの独立運動の気運が高まりだしており、「人間の鎖」などのデモも起こっている。 本書はスペインの中で […]

観光大国スイスの誕生~「辺境」から「崇高なる美の国」へ

「永世中立国」であり、リゾート地としても名高いスイス。さらに言うとスイスは税金も比較的安いためか、セレブな方々も移住してくるのだという。 そのスイスは「観光大国」としても名高いのだが、いかにして「観光大国」となったのか、本書はそれについて紐解いていく。 第一章「グランド・ツアーの世紀―崇高のスイスが、観光すべきものなしか?」 スイス観光に来る目的の多くは「アルプス観光」である。アルプスの魅力につい […]

台湾に生きている「日本」

今年の3月にWBC(World Baseball Classic)が開催され、野球大国の一つであるドミニカが初優勝を決めた。日本は前回・前々回と優勝したが、今回は準決勝でプエルトリコに敗れ、優勝を逃した。ただ、私的には今回ほど「WBCは面白い」という印象はなかった。というのは前回・前々回と同じような国との対戦ばかりで優勝していたためであり、今回はヨーロッパや台湾、そして中央カリブ諸国との戦いと一度 […]

ツーリズムとポストモダン社会―後期近代における観光の両義性―

1989年の「ベルリンの壁崩壊」以降、東欧を中心に「ポストモダン」と呼ばれる社会に変化をしていった。観光もまた様々なところから考察、そして変化をしていき「観光社会学」の学問まで誕生するほどまでなった。本書はその観光と「ポストモダン社会」の関連性について「観光社会学」の学問のみならず、映画作品とともに考察を行っている。 第1章「「ザ・ビーチ」の憂鬱」 まず「ザ・ビーチ」について取り上げる必要がある。 […]

世界でもっとも阿呆な旅

タイトルからしてインパクトの強い一冊である。 では中身はどうか。 おそらく「旅」にまつわる本の中でも、色々な意味「最強」に無類する一冊である。もしくは「最高」に無類する一冊と言える。 色々な意味で「最高」「最強」であるが、TVでは決して放送の出来ない一冊であり、ブログやSNSでも中身を詳しく紹介の出来ない「旅」の一冊である。ましてやあまりにも「最強」かつ「最高」過ぎるため決して電車やバスなどの公共 […]

ブラジルの流儀―なぜ「21世紀の主役」なのか

「BRICs」の一つであり、経済的にもスポーツとしてもホットといわれているブラジル。「スポーツとしても」とあるが、サッカーワールドカップが2014年、夏季オリンピックが2016年、このブラジルで行われる。 中国やインド、そしてロシアが2000年代の台頭となっていく中で、ブラジルは一歩遅れた状態にあった。しかし前述のオリンピックやワールドカップが開催されるようになってから新興国の中でも主役となりつつ […]

野球(ベースボール)の街ニューヨーク

野球の街というと日本でも様々なところが存在し、アメリカでも本拠地のあるところは軒並み「野球の街」といわれる。今回紹介するのはヤンキースやメッツなどを本拠地に置いているニューヨークが舞台である。とりわけヤンキースはワールドシリーズを1998年〜2000年まで3連覇を達成したことのある名門として知られる。 野球が盛んであり、アメリカ経済の大動脈を担うウォール街、さらにはミュージカルの中心地と言えるブロ […]

観光人類学の挑戦―「新しい地球」の生き方

学問で「観光学」や「人類学」というのはあるものだが、本書のタイトルにある「観光人類学」というのは初めて聞く。本書はこの「観光人類学」とは一体何なのかというのを述べつつ、「観光」における地球人としての生き方を考察していっている。 第1章「「新しい地球」の生き方を探る」 「グローバリゼーション」という言葉を旅行的観点から見ている。この「ブローバリゼーション」というのは90年代初頭から言われ始めた言葉で […]

ブータンに魅せられて

普通の国では豊かさの尺度としてGDP(国内総生産)を用いている。しかしブータンは違っていてGNH(国民総幸福)を国王が提唱し、用いている。ブータンは経済発展は著しいが、その中で降伏によって国を豊かにするという物差しに使うのは非常に珍しい、というより唯一ではなかろうか。 ブータンは日本と比べたら非常に貧しい国である。しかし心も貧しいのかといわれるとそうではない。おそらくブータンの人々のほうが豊かかも […]