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地理

ご当地バカ百景 ウワサの物産展

ご当地では他の地域には考えられない「常識」というものがあり、よそから来た人からしたら「バカ」呼ばわりされるようなものまで存在する。47都道府県でしかわからないようなモノ・コト・考えに至るまで網羅されている一冊である。 私の出身地は北海道旭川市。これに関する「バカな情報」を見てみると、 ・「「旭川あたりではカラスがシバレて(寒さで)落ちてくる事がある」て噂を聞いたことすらある」(p.10より) あく […]

観光人類学の挑戦―「新しい地球」の生き方

学問で「観光学」や「人類学」というのはあるものだが、本書のタイトルにある「観光人類学」というのは初めて聞く。本書はこの「観光人類学」とは一体何なのかというのを述べつつ、「観光」における地球人としての生き方を考察していっている。 第1章「「新しい地球」の生き方を探る」 「グローバリゼーション」という言葉を旅行的観点から見ている。この「ブローバリゼーション」というのは90年代初頭から言われ始めた言葉で […]

品川に100人のおばちゃん見ーっけ!―みんなで子育てまちづくり

東京都品川区にあるふれあいの家「おばちゃんち」ついて迫っている。この頃少子化や孤立化によって地域コミュニティが珍しくなっている。本書ではこの品川区において子供や趣味によってそれらのつながりを持つ人たちにスポットを当てている。 第1章「人が人を結び、人が町模様を編む」 人と人とが結ぶことのできるところが品川にはある。それが「おばちゃんち」である。母親同士が互いに子育て等についての情報交換を行ったり、 […]

図説吉原入門

当ブログは「蔵前トラックⅡ」であるが、落語の演目から取っているため、今回の書評は落語の演目にある吉原について紹介する。 落語の世界でも「吉原」は多く扱われており、「明烏」「お見立て」「紺屋高尾」がその最たる例である。その吉原は現在の台東区千束3丁目・4丁目のことを表しているが、ちなみにここは日本日のソープランド街として有名であり、今でも「吉原」の名残が残っている。ちなみに吉原のほかに品川もかつては […]

沖縄イメージを旅する

沖縄は「楽園」であると同時に米軍基地問題での中心地となっている。さらに沖縄戦の大きな傷跡もある。それにもかかわらず悲しさも見せずにおおらかである民族性はどこからきているのか、そしていかにして「楽園」となり得たのかを突き止めたのは本書である。 本書は戦前の沖縄観光から民俗学者の柳田國男の南島研究、沖縄海洋博、沖縄サミット、そして「ちゅらさん」人気と「移住」ブームの構成で沖縄について書かれている。 前 […]

ブータンに魅せられて

普通の国では豊かさの尺度としてGDP(国内総生産)を用いている。しかしブータンは違っていてGNH(国民総幸福)を国王が提唱し、用いている。ブータンは経済発展は著しいが、その中で降伏によって国を豊かにするという物差しに使うのは非常に珍しい、というより唯一ではなかろうか。 ブータンは日本と比べたら非常に貧しい国である。しかし心も貧しいのかといわれるとそうではない。おそらくブータンの人々のほうが豊かかも […]

新しい中国古い大国

本書は中国のこと、細かくいえば歴史、文化、政治観、料理や嗜好などについて事細かく書かれている。ここのところは申し分ないほどよくできていた。中国はどのように政治観の根幹を気付きどのように文化、料理、嗜好品が形成されていたのかというのが非常にわかりやすく書かれているので、中国に興味のある方、中国文化について勉強を始めたい方々にはもってこいである。 さて、歴史認識についての話に移る。約20ページしか書か […]

築地で食べる 場内・場外・”裏”築地

築地の食について完全に網羅されている本。まぁ著者が築地王であるため当然といえば当然と言うしかないか。事実築地も観光客が多いためその人たち向けの飲食屋は多いが外れが多いというのがオチだという。著者は初めて来た人でも騙されないようにあたりの店を紹介している。 しかもその店がいかにうまいのかだけではなくその店でのマナーまで詳細に書かれているのでこれを完ぺきにこなせば築地を大いに楽しめるだけではなくちょっ […]