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地理

恐山―死者のいる場所

青森県の下北半島には有名な山がある。その名も「恐山」であり、「イタコ」が礼を呼び寄せる、あるいは死者のいる山であるようなイメージが強くある。もっとも恐山はどのような山なのか、どのようにして「死者」のイメージを結びつかせるようなこととなったのか、本書はそのことを取り上げている。 第一章「恐山夜話」 恐山は観光名所と言うよりも「死者の場所」として知られており、観光でも訪れるのかと言うとそういったイメー […]

「まち歩き」をしかけるーコミュニティ・ツーリズムの手ほどき

私自身あまりテレビは見ないのだが、最近では大物芸能人が「散歩」をする番組が増え始めてきている。そのはしりの一つなのが、故・地井武男の「ちい散歩」が挙げられる。それらの番組をはじめとした多くの番組には散歩でしかわからない魅力が隠されているという。 それに限らず、様々なツアーでは「まち歩き」を標榜とするものもあるという。それは「コミュニティ」を構築し、なおかつ、旅行業の発展の起爆剤となり得るとあるのだ […]

大和屋物語――大阪ミナミの花街民俗史

花街というと様々な「遊び」を嗜むことができる場所である。その多くは京都・花街であるのだが、大阪にも花街は存在する。その場所は現在でいう所の「ミナミ」と呼ばれ、かつては「南地」と呼ばれるところである。その南は花街であるのだが、現時点で遊びのできる茶屋は一つのみである。その花街にはかつて燦然と輝く茶屋があった。その茶屋は「南地大和屋」である。その店には司馬遼太郎、三代目桂米朝ら多くの人々に愛された場所 […]

京都ここだけの話

私自身京都は今までで1回しかない。その1回は高校2年生の時に行った修学旅行の時であり、その時は観光地巡りしかなかったため、京都についてほとんどよくわからない。もっとも京都は奥が深く、なおかつ謎が多いとも言える。本書は目くるめく京都のあれこれについてを取り上げている。 第一章「「よろしおすな」の本当の意味」 京都弁の一つに「よろしおすな」という言葉がある。これは標準語に改めると「よろしいですか?」と […]

駅弁と歴史を楽しむ旅 ベスト100食、美味しい史跡めぐり

そろそろ年末なので電車や飛行機などの予約を進めているところだが、その中で最も楽しみにしていることといえば「駅弁」「空弁」である。後者はあまり食べないのだが、前者は毎年楽しみにしているだけに早くもどれを食べようか迷っている始末である。最も私は北海道出身なだけに北海道の駅弁を食べることが多くある。特に好きなのが海鮮ものかジンギスカンである。しかし駅弁はコンビニをはじめとした弁当に比べて高価なのだが、新 […]

23区格差

東京の中心部には23区がある。その23区には「格差」が存在するという。その存在する格差にはどのようなものがあるのか、要因と対策とはどのようなものがあるのか、そのことについて取り上げている。 第1章「23区常識「ウソ」」 その23区の中では私たちの中にある様々な「常識」が当てはまらないようなことがあるのだという。その「当てはまらない」とは一体どのようなものか、取り上げてみると「少子化」や「高齢化」「 […]

インド児童労働の地をゆく

元々日本には「丁稚奉公」という概念があった。そもそも「丁稚」とは、 「商家に年季奉公する幼少の者を指す言葉。職人のもとでは弟子、子弟とも呼ばれる」(Wikipediaより) とある。労働者として弟子となり、雑役などの労働を行うことを総称して表している。形式的には明治維新によりだんだんと減っていき、戦後には全くと言ってもいいほどなくなっていったという。そのことを考えると本書で取り上げている児童労働と […]

医者のたまご、世界を転がる。

本書のタイトルが魅力的である。「たまご」はまだ一人前ではないという意味合いを持つのだが、その「たまご」が世界に向けて活躍するということを、たまごが転がる性質をなぞらえて、タイトルを付けたのかもしれない。 本書はその医師の「たまご」が世界中を渡り歩いて、命の危険にさらされながら「医療とは何か?」を探していった記録である。 Chapter1「ネパール 無医村で出会った村人全員の命を預かる青年」 アジア […]

割引切符でめぐるローカル線の旅

私自身、「旅」に対しては強いあこがれを持っている。しかしながら本当の意味で旅をしたのは今から5年前の1回だけで確か萩・神戸・名古屋と1週間で3カ所を回る旅だった。それでも楽しかったが、もう少し旅を楽しみたいという気持ちは残っているが、仕事の関係上なかなかそういう風には行かない。ただ機会があれば旅をしたいと思っているが、その際はちょっと面白い旅をしたいという気持ちがある。 そこで本書である、電車には […]

銀座にはなぜ超高層ビルがないのか―まちがつくった地域のルール

本書のタイトルを見て、ふと「そうだ」と思ってしまった。銀座には数え切れないくらいいったことはあるのだが、高層ビルはあれど、30階以上にもなるような超高層ビルに出くわした記憶がなかった。六本木や新宿、丸の内や八重洲ならいくつか超高層ビルを見かけ、所用で入ったことがあるのだが、銀座ではそういったことが一度もない。本当の意味で「なぜ?」と思ってしまい、本書を手に取った。そのタイトルにある疑問について本書 […]