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日本史

SL機関士の太平洋戦争

大東亜戦争(太平洋戦争)は様々な記録・記憶が残っているが、本書はSL機関士の観点から大東亜戦争とは何だったのか、元機関士の証言をもとに綴っている。大東亜戦争前は日本本島もさることながら、満州や台湾、朝鮮半島での近代化も行われてきたのだが、中でも鉄道は輸送機関として貴重なインフラ資源だった。 第一章「機関士を目指した愛国少年たち―14歳で機関区の門を叩く」 戦前、SL機関士は少年にとって憧れの職業で […]

<通訳>たちの幕末維新

江戸時代における日本には「鎖国」の状態にあったのだが、中国大陸(明・清の王朝)とオランダに限って貿易を行っていた。ただ、オランダ人や中国・朝鮮人だけが鎖国時代の日本に来たのか、と言う塗装ではない、シーボルトをはじめとしたドイツ人、トゥーンベリをはじめとしたスペイン人も日本にやってきていた。その窓口となったのが出島(長崎市の南部)だった。 その出島では、「通詞(つうじ)」と呼ばれる集団もいた。辞書で […]

愛国・革命・民主~日本史から世界を考える

明治維新以降「近代国家」が作られたのだが、西洋を中心とした「列強」とは一風変わった変化・経験を積んできた。その大きな原因として、長年「鎖国」を行ってきた江戸時代の経験によるものだという。 日本の経験は、諸外国から見たら「特殊」と言えるような経験だが、どのような根拠で「特殊」と言えるのか、そしてそもそも「普遍」の経験は何なのか、本書はタイトルにある「愛国」「革命」「民主」の観点から日本史を紐解いてい […]

皇族と帝国陸海軍

帝国陸海軍(日本軍)にはかつて皇族が在籍しており、中には元帥までなったものもいた。そもそも大日本帝国憲法には天皇は「大元帥」として全軍を統べていた一方で、昭和天皇は天皇になる以前は陸軍に属しており、少佐までなったのだという。 本書は天皇をはじめとした皇族はなぜ帝国陸海軍に入ったのか、誰がいたのか、そして明治~昭和までいくつかあった戦争に対し、いかにして関わっていったのかを考察した一冊である。 第一 […]

日本は負けたのではない 超経験者しか知らない大東亜戦争の真実

本書の著者である中松義郎という方はご存じだろうか。この方の別名は「ドクター・中松」、日本の発明王をほしいままにした方である。その一方で著者は1928年生まれであり、大東亜戦争にて海軍将校として戦地に赴いた経験を持つ。そのため著者の経歴には、「最後の帝国海軍将校生徒」というのをつけている。 本書は発明家であるドクター・中松ではなく、中松義郎の軍人時代を振り返りながら大東亜戦争とはいったいどのようなも […]

NHK さかのぼり日本史 外交篇 [8]鎌倉 「武家外交」の誕生―なぜ、モンゴル帝国に強硬姿勢を貫いたのか

鎌倉時代の末路の一つとして、中国大陸における元王朝との外交の失敗もその一つである論者も少なくない。元王朝との外交の果ての中には「元寇」と呼ばれるような戦争も起こったのだが、そもそも日本は海外との外交はどうなったのだろうか、本書は鎌倉時代における外交とその失敗について考察を行っている。 第1章「幕府滅亡 強硬路線の果てに」 本書の構成は1333年の鎌倉幕府滅亡から、1192年の鎌倉幕府成立までさかの […]

中世日本の内と外

日本における「中世」の時代はおおよそ平安時代末期から安土桃山時代に至るまでの事を表しており、本書もそれに準拠している。いわゆる武家が栄え始めた時であり、武士が政治の実権を握る、もしくは朝廷との対立を行ったり、朝廷を巡った武士や公家の対立が行われたりしたのもこの時期である。 本書はその中世時代における外交や貿易と言った、日本国内と国外との関係を「内と外」という形にして考察を行っている。 第一章「自尊 […]

兵隊先生~沖縄戦、ある敗残兵の記録

沖縄戦― それは、大東亜戦争において、もっとも悲惨な戦いの一つだった。兵隊や県民など多くの民が戦死し、その数は10万人以上にものぼる。その戦争の中で殺された者、自決した者、それぞれの魂が「ひめゆりの塔」に祀られている。 その過酷で、かつ悲惨な状況の中で、一つの光があった。日本兵として戦うも重症を負い、避難民キャンプに行き着いた。その先の小学校で教師となった。 本書は悲惨な戦いのなかにある一つの尊い […]

日本幼児史~子どもへのまなざし

民俗学、さらには日本の歴史の中で小さい子供、つまり「幼児」の歴史はあまり知られていない。むしろ歴史における「重箱の隅」といえるようなものともいえる。 しかし日本の幼児における歴史は解明され始めた。とりわけ大きな発見として、動物学者のエドワード・S・モースが日本に訪れた際に、西欧諸国と比べ、「日本は子供の楽園」とたとえた。西欧諸国では子供を無知を使ってしつけることがよくある光景だった。今の日本では幼 […]

人はなぜ<上京>するのか

私が仕事の為に上京してきたのが2008年、専ら北海道にすんでいたため、仕事以外で仲間や友達と呼ばれる人は全くといってもいなかった。 私事はさておき、今でもそうであるが、昔から地方から職を求めて状況をする人は後を絶たない。それが「首都圏一曲集中化」を助長させてしまう。本書はその要因を明治維新から現代までの歴史とともに迫っている。 第1章「上京、青雲編。」 今となっては、様々な理由で上京するのだが、明 […]