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日本人

二宮尊徳の遺言

かつて小学校では「二宮尊徳(金次郎)像」を建てた所が存在した。しかし最近になって予算の関係から、もしくは現在の様相と馴染まない、本を読みながら歩くことが危険であることを理由に撤去をする所も多いという。 私が二宮尊徳のことを知ったのは小学4年生の時に、あるTV番組にて神奈川県小田原市のある小学校の話にて二宮尊徳を取り上げたときのことである(TV番組名は忘れましたがNHK教育で放送されていたのは覚えて […]

マイル~極貧からCAへ芸能界へ、階段をのぼる私~

水野俊哉様より献本御礼。 先月の26日に「1日5分で夢が叶う 日記の魔法」を取り上げた。10歳の頃から21年以上にわたって日記を書き続け、CAをはじめ様々な夢を叶えたものであった。 しかし、夢を叶えたプロセスは決して平坦なものではなかった。むしろ「波瀾万丈」という言葉が似合うほどに。 本書はその夢を叶えるための「波瀾万丈」と呼ばれた松尾知枝氏の人生をありのままに綴っている。 第1章「養護施設で過ご […]

福沢諭吉 「官」との闘い

慶応義塾大学の創設者である福沢諭吉は教育者でもあり、思想家として近代日本の基礎を作り上げた人物の一人である。とりわけ「学問のすすめ」や「福翁自伝」は100年経った現在でも名著として広く語り継がれている。 その一方で福沢諭吉は「文民」として「官」との闘いを繰り広げた人物でもある。本書は福沢諭吉の生い立ちとともに、「官」との闘いの顛末について綴っている。 第一章「政治思想」 ここでは福沢の生い立ちから […]

梅棹忠夫 語る

昨年の7月に民俗学者であり、「知的生産の技術」の著者である梅棹忠夫氏が逝去された。ちょうどその半年前に、「知的生産の技術」刊行40周年を記念して、知的生産に関する本である、「地の現場」刊行記念のパーティーがあり、私もそれに参加をしていた。それが発展することを願った矢先の訃報である。梅棹氏が遺していったものは何なのか、遺したかったものは何なのか、本書は対談形式にて語っている。 第一章「君、それ自分で […]

幸福の商社、不幸のデパート ~僕が3億円の借金地獄で見た景色~

著者の水野様より献本御礼。 著者の水野氏は現在、作家の傍ら、出版プロデューサーや講演活動などに毎日奔走している。私も水野氏と何度かお会いしたことがあり、水野氏主催のセミナーの中で水野氏の壮絶な過去について聞いたことがある。本書は水野氏の社会に踊らされた過去を、まさに「すべて」明かした一冊と言えよう。 Chapter1「欲望とカネの世界」 水野氏はなぜ借金地獄と呼ばれた過去を直視しようとしたのだろう […]

渋沢栄一――社会企業家の先駆者

「日本実業界の父」と言われた渋沢栄一。その活動範囲は会社経営のみならず、経済政策に関する提言まで積極的に行うまでに及んだ。 その中で「論語と算盤」「道徳経済合一説」など現在のビジネスにも多大な影響を及ぼし、現在もなお「渋沢栄一研究」が進んでいるなかで、渋沢栄一はどのような人物かについて本書にて紹介している。 第一章「農民の子から幕臣へ」 渋沢栄一は武蔵国血洗島村(現在の埼玉県深谷市)に生まれた。農 […]

小栗上野介―忘れられた悲劇の幕臣

歴史には光と闇がある。「光」というとまさに歴史の教科書や歴史書の主人公に描かれる人物のことを表す。反対に「闇」は史料といったものには載せられておらず、歴史とともに忘れ去られてしまった方々のことを指す。 本書で紹介される小栗上野介(小栗忠順)もまたかつてその一人であった。しかし彼にまつわる史料が見つかっただけではなく明治末期に日本海海戦の英雄として知られる東郷平八郎により名誉回復を機にその名は再認識 […]

チャランポラン闘病記――多発性硬化症との泣き笑い2000日

私は小さい頃から「笑点」という番組が好きだった。記憶に残っているものでもっとも古いものは確か23年前だったか、ちょうど司会が今は亡き五代目三遊亭円楽師匠であり、当時の回答者には七代目桂才賀師匠がいた時であった。なかでも子供の頃からファンだったのが「林家こん平」師匠である。しかしそのこん平師匠も2004年8月を最後にレギュラー出演から外れた。最近出演されたのは円楽師匠が逝去して間もない時だったか。 […]

ろくでなし 伝説のミスター麻雀、酒と女とカネの無頼75年

様々な人の「生き方」「人生」という本は目にしており、当ブログでも取り上げられているが、著者ほど「生きざま」といえるような一冊を目にしたことはない。あったとしても本書の帯紙にあるように無類派の囲碁棋士として知られた藤沢秀行くらいである。 前置きはもう少し続く。私は現在はそれほどやらないものの、小学生の頃から麻雀をやったことがある。小さい頃はあくまでTVゲームで育った程度であったが、大学になると何度か […]

101歳のアスリート

日本は「高齢化社会」と言われて久しく、平均寿命も戦後間もない頃とは比べものにならないほどの長寿国となった。しかも「ただ長寿が多くなった」だけではなく、「パワフルなご年配の方が増えた」ということもある。 本書は御年101歳ながらやり投げと円盤投げのマスターズ世界記録を保持しているアスリートの自伝である。 今の時代となってはこういうご年配の方もいても不自然ではないのだが、何と言っても「若い」と言われる […]