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自伝・評伝

決定版 日本の剣豪

日本には「剣豪」と呼ばれるような武士は数多く存在していたが、その中でもよく知られている剣豪というと、多くは宮本武蔵や柳生十兵衛などが挙げられる。もちろんこれらも剣豪と呼ばれているのだが、本書は戦国・江戸、そして幕末維新の中でどのような「剣豪」がいたのかを取り上げている。 第一章「「剣術」の誕生と「戦国」」 元々武士の時代は平安時代末期にあった源平の戦いの中で出てきた。しかしその時は剣術なるものは生 […]

科学者はなぜ神を信じるのか コペルニクスからホーキングまで

「科学」と「神学」、相反するように見えて、実は時代によって密接に関わってきたところがある。その理由の一つに中世~近世までの科学はキリスト教の影響を強く受けており、特に有名なところでは本章でも取り上げているガリレオなどが異端審問の裁判にかけられるほどだった。しかし神と科学、そこにはどのような関係があったのか、著名な科学者たちの足跡をもとに取り上げている。 第1章「神とはなにか、聖書とはなにか」 科学 […]

脳波の発見―ハンス・ベルガーの夢

ハンス・ベルガー(以下:ベルガー)はドイツの精神科医でありつつ、神経科学者であった。ベルガーは脳による情報の通信を始めて確認し、これを「脳波」と定義した人物でもある。その発見までの生涯と、脳波にまつわる論争があったとされているのだが、どのような道を辿っていったのか、本書ではその生涯を取り上げている。 1.「祖父リュッカート」 本章に出てくる「リュッカート」とは、ドイツの詩人であり、東洋学者でもあっ […]

評伝 一龍齋貞水 講談人生六十余年

私事であるが、私は落語鑑賞を趣味にしている一方で、講談を聞いたことはほとんどない。また実際に生で聞いたことはこれまででたった一度だけである。その一度は高校の時の芸術鑑賞の授業の中で聞いたのだが、その時に聞いたのが本書で紹介する一龍齋貞水の講談である。このときは人間国宝になったときのことである。その時にかけたのが、題目は忘れたのであるが怪談であったことを覚えている。貞水が最も得意とする「立体怪談」で […]

ヴィルヘルム2世 – ドイツ帝国と命運を共にした「国民皇帝」

ドイツ帝国最後の皇帝であり、プロイセン王国最後の国王でもあったヴィルヘルム2世は、一貫した帝国主義を主張し、第一次世界大戦の引き金を招いた。さらにその世界大戦で実権を喪失し、さらにはドイツ革命までもたらされ、退位・亡命し、生涯を終えると言った生涯だった。なぜ彼は世界帝国を目指し、そして第一次世界大戦の引き金を引いたのか、その生涯を追っているのが本書である。 第一章「二人にヴィルヘルム」 ヴィルヘル […]

ラストアイヌ 反骨のアイヌ歌人森竹竹市の肖像

アイヌ文化は内地と呼ばれる本州とは一線を画して独特の文化を育んでいった。最近では「ゴールデンカムイ」など多くの作品にてアイヌ文化が取り上げられ、認知が広がりつつある。 しかしアイヌはかつて「迫害」と呼ばれる歴史を辿ってきており、その度に抵抗をおこなってきた。有名どころとしては1669年に起きた「シャクシャインの戦い」や1789年に起きた「クナシリ・メナシの戦い」がある。明治になってからは続々と内地 […]

12人の花形伝統芸能-覚悟と情熱

伝統芸能の場にて活躍する若者は少なくない。本書はその中から若手の台頭となっている12人の人物を取り上げ、伝統芸能に挑む覚悟と情熱を取り上げている。 第一章「尾上松也(歌舞伎俳優)」 音羽屋として六代目尾上松助を父に持つ尾上松也は、歌舞伎の活躍はもちろんのこと、ドラマや現代劇、ミュージカルと多岐にわたる活躍を見せている。その一方で歌舞伎への情熱も強く、毎年1月に行われる「新春浅草歌舞伎」のリーダーを […]

田中角栄 最後のインタビュー

立身出世であり、なおかつ人望が厚かったが、晩年はロッキード事件で暗い影を落とした昭和の首相の中でも代表的な人物として挙げられる田中角栄。その角栄に単独でインタビューを行った記録が存在した。今からちょうど40年前にあたる1980年の12月、ブラジルの新聞の取材のためにだったが、当時の角栄は先述のロッキード事件における裁判の途中にあった。もともとは日本とブラジルの関係についての取材を行ったのだが、日本 […]

母親力 息子を「メシが食える男」に育てる

昨年2度目の引退、もとい完全引退をした森昌子。歌手に女優にと幅広く活躍された人物であると同時に、3人の子供を育てた母親としても知られている。本書はその母親として、どのように3人の子供を育てたのかを取り上げている。なお森昌子の子にはONE OK ROCKのTakaやMY FIRST STORYのHiroがいる。 第1章「子育ては3歳までが勝負」 子育てというと難しい側面があるように見えるが、森昌子は […]

増補版 大平正芳 理念と外交

ご存じの方は今となってそれ程多くないものの、大平正芳は昨今の日中・日韓の国交を築いた人物であり、なおかつ保守政治家の大家であった。通称「アーウー宰相」や「讃岐の鈍牛」と言われ、なおかつ知性派として辣腕を振るった。しかしながら自民党の分裂による解散により首相のまま逝去したとも知られている。 生誕して110年、没して40年というちょうどの節目に大平正芳の生涯を追っているのが本書である。 第1章「「楕円 […]