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国防・軍事

自衛隊の転機 政治と軍事の矛盾を問う

日本国憲法では戦争放棄の条項があるのだが、あくまで交戦権の放棄だけであり、守るための部隊を設けろという規定はない。もっともGHQも日本国憲法の制定を指定したかと思いきや朝鮮戦争をきっかけとして警察予備隊(後の保安隊、自衛隊)の創設を指示した。 それから約70年の月日が流れたのだが、現在自衛隊はある「転機」を迎えている。安保法もあるのだが、それ以上に自衛隊自体、仕事にしてもあり方にしても様々な変化を […]

科学者と戦争

本書のタイトルにある関係は切っても切れない。日本人として心苦しい話となるのだが、広島・長崎に落とされた原爆はアインシュタインをはじめとした多くの物理学者・化学者を集めて作られたともいわれている。ちなみにアインシュタインは広島の原爆投下に衝撃を受け、原爆開発の一翼を担ったことを悔いていた。 科学者と戦争は切っても切れない関係にあるのだが、なぜ切っても切れないのか、その史実と根拠を解き明かしている。 […]

戦艦武蔵 – 忘れられた巨艦の航跡

日本の戦艦には「大和」「榛名」「金剛」など様々な名前が存在する。その中でも最も有名な戦艦の一つとして「武蔵」がある。その武蔵は1種類だけというイメージが持たれるのだが、実際に調べてみると、幕末から明治初期に作られた初代、明治前半から日中戦争前まで造られた二代目、大東亜戦争にて闘った三代目とがある。その中でも本書で取り上げるのが三代目であり、なぜ造られ、沈没したのか、そのことを取り上げているのが本書 […]

国防軍とは何か

日本国憲法の第9条には、 「1.日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。  2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」(「インターネット六法」より) とある。つまり日本は相手国と戦うための軍を持つことができないし、交 […]

サイバー時代の戦争

今世界中では大小問わず戦争・紛争が起こっている一方で言論やサイバー、外交などで見えないところで「戦争」が起こっている。日本は武器の戦争は憲法9条で認められていないが、外交やサイバー、言論における「戦争」に対抗することができる。 見えない戦争の中で「サイバー」は、とりわけ私たち国民の目には見えない戦争と位置づけられており、日本としてもあまり認知され知無いだけに対策は急務と言えよう。 本書はめくるめく […]

戦うことを忘れた国家

日本の安全保障として代表的なものと言えば「自衛隊」である。軍事力はそこそこあるものの、憲法9条では交戦権も認められず、先制攻撃も許されていない。「憲法9条」の足枷がここにある。 自衛隊があると必ずと言ってもいいほど「軍隊だ」と主張する人も多く、憲法9条を標榜して自衛隊解散をと主張する人もいることだろう(どの政党とは言わないが)。さらに悲しいことに自衛隊が弱くてもアメリカ軍の傘があるのだからという人 […]

戦争と権力―国家、軍事紛争と国際システム

文明が起こってからゆうに数千年の時が流れた。その中では数え切れないほどの戦争や紛争などの諍いや争い事が起こったのは言うまでもないことである。 その悲しみに巻き込まれればその仕返しのごとく戦争をする。実際に「戦争をやめよう」と大々的に取り上げたのは日本が先だったのかもしれない。 第二次世界大戦が終わって約64年経つがそれでも戦争は至る所で起こっている。 日本ももはや他人事ではなくなってきており、イラ […]

軍隊のない国家

日本の憲法9条には「戦争放棄」「交戦権の放棄」について明記されている。いくつかの論客や国民からは自衛隊は憲法9条に反するとして訴えているという(多くは敗訴しているが、中には違憲としている判例もある)。 本書はそういった憲法9条を見直しつつ、軍隊のない国家27カ国について迫っている。永世中立国をはじめ日本のように戦争放棄を憲法に盛り込んだ国もある。 それを挙げて自衛隊の意義や憲法9条の担保を結論付け […]

反空爆の思想

「空爆は戦争終結を早め、死傷者の数を少なくする」 本書のカバー裏にこう書かれている。ちなみにこれ爆弾を投下する側の人間の論理である。簡単にいえばアメリカの論理といっても差支えない。実際この論理はそうかと考えると大空襲により多くの尊い命を失った日本にとっては間違っていると言いざるをえない。確かにこの論理からすると「死傷者は多く出るものの、それだけ国の士気を低下させ、戦争終結に持ち込ませる」という考え […]

外注される戦争

「民間でできることは民間で」 小泉元首相が郵政民営化や道路公団のときに行った際の言葉である。確かに民でできることは勘に頼らずとも民でやりたいものである。しかし軍事も民間でという考えは小泉元首相の脳裏にはあったのだろうか。安倍前首相の脳裏にはあったのだろうかと本書を読んで勘繰ってしまう。 本書はイラク戦争で特に取り上げられていた民間軍事会社(PWC)の実情について迫っている。何度も言うように戦争と言 […]