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国内

“快楽消費”する社会―消費者が求めているものはなにか

日本における消費行動は年々変化している。かつては「生きていくために」消費していったのだが、やがて「モノの豊かさ」を意識しての消費に動き、そして本書にある「快楽」を求めるための消費に走る。その消費行動には一体どのような行動・心理があり、歴史があるのか、本書はそのことについて考察を行っている。 1章「消費者の行動をさぐる」 本書はマーケティングの本では無く、あくまで消費指向について考察を行っている。そ […]

笑うに笑えない 大学の惨状

私自身、大学を卒業してもうまもなく7年たつのだが、大学の状況は変化している。今となっては大学全入時代(受験生が全員いずれかの大学に入れる時代)になり、定員割れを起こしている大学も数多くある。もっと言うと、新しい大学が次々と創設され、その一方で少子化による受験生の数も減少している。そんな現状にある大学は具体的にどのような「変化」があったのか、本書はそのことについて取り上げている。 第1章「大学が大き […]

1995年

今からちょうど20年前の1995年はどのような時代なのかというと、本当の意味で「色々」あったと言える一年である。私はちょうど10歳であるので、小学4年生だったが、自分自身でも色々あった1年だったことを回想してしまう。 しかし本書は今から20年前に起こったこと、そしてどのような時代だったのかということを取り上げているのだが、色々なところで「転機」となったと著者は分析をしている。 第1章「政治―ポスト […]

ネットデフレ ~IT社会が生み出した負のスパイラル~

「ネットデフレ」とはインターネットの隆盛により、経済の悪循環が起こることを総称している。その原因には「インターネットの欠陥」というのがある。しかしどのような「欠陥」があるのか正直言って疑問を持ってしまうのだが、果たして何なのか、本書はその「欠陥」の正体とその対策について取り上げている。 第1章「知られざるEコマースの現状」 「Eコマース(電子商取引)」は小売業やサービス業ほどではないものの、年々拡 […]

復興<災害>――阪神・淡路大震災と東日本大震災

今年で阪神・淡路大震災から20年の月日を迎える。のべ6千4百人もの命を失われ、今もなお震災の傷跡は癒えていない。さらに4年前には三陸地方を中心とした「東日本大震災」が起こり、こちらは現在も復興を進めているという様相である。この2つの震災にはそれぞれの「教訓」があるのだが、その教訓は生かされているのだろうか。本書はそのことについて論じている。 第Ⅰ部「復興の20年―阪神・淡路大震災のいま」 阪神・淡 […]

不登校カウンセリング

著者が行ってきたカウンセリングの中で、最も多いのは「不登校」なのだという。その「不登校」の要因は家庭的な問題、あるいは進路にまつわる問題、学校内にまつわる問題などが挙げられるのだが、具体的にどのようなケースが存在するのか、不登校の生徒たちをカウンセリングしてきた経験の中で取り上げている。 第1章「不登校・家庭内暴力からの回復」 「家庭内暴力」によるカウンセリングの事例は色々とある。例えば親から子ど […]

テレビは総理を殺したか

テレビをはじめとしたメディアは「権力を監視する」という名分のもと首相などの権力者を批判することが多い。新聞記事にしても社説にしても方向は違えど、いつも批判ばかりで、テレビにしても記者やコメンテーターが好き勝手に報じている印象がある。中には「過熱報道」による「報道被害」を起こしたケースも存在する。 本書は政治報道のあり方として、政治家をたたき、辞めさせることがすべてなのだろうか、本当の意味での「報道 […]

日本の狂気

人間には、様々な感情が眠っている。「狂気」もまたその一つであるのだが、その「狂気」が重なっていくことによって、国家や社会などの集団に伝播し、さらに大きくなる。本書はあくまで「日本」についてフォーカスを当てているのだが、決して著者2人が日本について侮辱をしたり、批判したりしている訳ではなく、あくまで日本にスポットを当てただけのことであるという。 第一章「精神分析から日本の「わたし」」 本章にて定義さ […]

「あいつらは自分たちとは違う」という病~不毛な「世代論」からの脱却

「あなたとは違うんです」 確か数年前に首相になった人が首相を辞任した時に言った言葉である。この言葉は本書で言う「世代論」とは異なるのだが、世代について差別する際に数年前に首相だった人の発言をそのまま言う人も少なくない。世代論というと先の言葉以外にも「近頃の若い者は…」という言葉、いわゆる「俗流若者論」と呼ばれるものも良く聞く。こういった議論について著者は「不毛」と切り捨てている。その理由は元々語ら […]

2020年新聞は生き残れるか

私自身新聞嫌いではあるものの、時折色々な新聞を読む。しかし新聞を読むたびに、その新聞それぞれの思想や考え方が出ており、それが「偏向」と見て取れるきっかけになってしまう。あと新聞と言うことにフォーカスを当ててみると、今年の8月に朝日新聞の吉田調書にまつわる問題があり、新聞への信頼も低下の一途を辿っている。 そう考えると新聞はどのように生き残るべきか、そしてジャーナリズムはどういった方向に進むのか、本 […]