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時事

東シナ海 漁民たちの国境紛争

「東シナ海」は沖縄を含めた南西諸島とユーラシア大陸に挟まれている海であるが、この海においてはしばしば中国にて様々な問題が横たわっている。最も有名なものとしては「尖閣諸島問題」もある。また資源に関してのことについて「ガス田開発問題」もある。 また本書で紹介する漁業においても暗い影を落としている部分がある。本書では中国・日本・台湾・韓国と囲まれている東シナ海においてどのような問題を抱えているのかを取り […]

地方メディアの逆襲

メディアというと全国的に展開しているメディアはもちろんのこと、地域で発信している地方メディアがある。前者がよくメディアとして扱われるのだが、地方メディアも地方独自の視点から発信していることも多くある。 では地方メディアはどのような「視点」でもって調査・発信を行っているのか、そのことについて取り上げているのが本書である。 第1章「秋田魁新報 イージス・アショア計画に迫る」 言うまでも無く秋田を中心に […]

風俗嬢の見えない孤立

「風俗嬢」と呼ばれる世界があるが、その世界の中はあまり知られていないことが多い。知られているとしても、現状を本書をはじめとした書籍、もしくはドキュメンタリー番組にて知るくらいである。 風俗嬢の世界はわたしたちの知られざるヤバさと「孤立」が存在しているのだが、一体どのような現状があり、なおかつどのように変わっていく必要があるのか、そのことについて取り上げている。 第1章「「風俗ヤバい」を捨てられない […]

「一人で生きる」が当たり前になる社会

人は一人では生きられないと言ったことを聞いたことがあるが、それがだんだんと死語になりつつある。父と母の間で生まれ、様々な人に支えられるのだが、その後結婚することなく、生涯独身で人生を終えるといったケースも出てきており、最近では老後身寄りがなくなるケースもある。 「一人で生きる」は、「結婚」することなく、独身で生きることを指している。なぜ独身が進むのか、そして独身が増えていく中でどのように生きたら良 […]

Numbers Don’t Lie―世界のリアルは「数字」でつかめ!

世の中には色々な「数字」がある。もちろん人によっては数字が得意な人もいれば、苦手な人もいる。しかしその数字をいかに読み解くかによって、世の中の見え方も変わってくる。その見え方をいかにしてつかんでいくか、本書は森羅万象の「数字」を読み解きながら、世界の現実とこれからについて追っている。 第1章「世界の人々――暮らしはどう変化して、どこに向かうのか」 世界的な数字を取り上げているが、本章では主に「人」 […]

アルバイトの誕生―学生と労働の社会史

本書は労働にまつわる歴史のなかでも「アルバイト」にフォーカスを行っている。元々この「アルバイト」の語源はドイツ語における「労働」や「仕事」を「Arbeit」と綴られていたことから来ている。いわゆる年や月単位における期間限定の雇用形態を表している。 本来であれば非正規雇用の一種であるが、中には期限を設けない正規雇用と同じような定義を持つアルバイトも存在しており、なおかつ派遣社員や契約社員、パートタイ […]

超空気支配社会

日本は「空気」によって支配されていると言われても過言ではない。しかしそれは今に始まったことではなく、かつては「世間」と言う言葉に当てはめて、あたかも「空気」と同じように扱われた。 論者によってはこの「空気」について批判的に論じた人も少なくない。しかし新型コロナウイルスの感染が拡大されたときからこの「空気」の先鋭化を指摘している。それはどのようなものがあるのか、そのことについて取り上げている。 第一 […]

日本の食と農の未来 「持続可能な食卓」を考える

今年は「ラニーニャ現象」により、厳冬とも言われている。関東でも朝は氷点下になることもままあり、故郷である北海道では吹雪・大雪に見舞われ、場所によっては慢性的な交通障害も起こっている。 もっとも気象において「異常」と呼ばれるのは今に始まった話ではなく、年がら年中起こっている。特に夏にかけては台風や豪雨、さらには酷暑に見舞われるほどである。 そのような中で食や農業がどうなっていくのかにも連結しているの […]

失われた報道の自由

「報道の自由」は広げて良いのか、それとも現状維持か、プライバシー保護などで狭めた方が良いのか、それぞれの所から議論があり、解決の難しい課題と言える。昨年末にあった神田沙也加の自殺についての報道がまさにそれを考えさせられる題材の一つとしても挙げられると言っても過言ではない。 その一方で報道の自由が失われて言っている側面もある。その側面としては「政治」といった所にある。特にアメリカでは一流メディアにて […]

タテ社会と現代日本

今年の10月12日に本書の著者である中根千枝が逝去した。94歳だった。 女性初の東大教授、学士院会員、そして文化勲章受章と多くの栄誉の足跡を歩んできたが、その根底として、古来から日本にあった「タテ社会」の研究に終始した。その結晶が1967年に、講談社現代新書から「タテ社会の人間関係」が上梓され、数十年に渡ってロングセラーを記録した名作にまで昇華した。 その著者の最期の一冊が本書である。「タテ社会の […]