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国内経済

国債は買ってはいけない!

「環境問題」について懐疑・否定的論者の代表格である武田邦彦氏が国債について書かれていたので思わず手に取った。著者は国債について専門がいなのかなと思ってしまったのだが株式のアドバイザー会社の顧問を務めているという。つまり国債や株については少なからずわかるという。 国債は1965年に発行を開始された。その時はわずか少額であったが、第1次石油ショックにより最初に大規模な発行がされたのは本書で書かれたとお […]

ニッポン経済の「ここ」が危ない!

現在の日本経済は後退の一途をたどっているが、これに関する問題点について書かれている。第1章は構造改革による格差についてだが著者の竹中氏は格差問題については海外に比べて格差はないのにもかかわらず格差に過剰に反応しすぎである、さらにこういう格差になった理由は構造改革ではなく経済のグローバル化によるものであるといって斬り捨てている。 グローバル化も一つの要因であり、構造改革による功罪だけが要因ではないと […]

業界分析 組織の経済学

新制度経済学の応用として様々な業界はこの新制度経済学的にどのようであるかを考察した1冊である。 のちの書評のために第1章は特に挙げておかないといけない。 第1章は「マス・メディアの比較制度分析」という名であるが、ここでは「新聞」「テレビ」「インターネット」について分析している。新聞は時事的なものにまつわることについての情報量が膨大であるが速報性に大きく劣り、最近では歪曲されやすくなっている。インタ […]

おまけより割引してほしい

おまけというと何か自分でも喜べるものである。割引もおまけよりは劣るものの自分が得した感じになる。 それはさておき、本書は「経済心理学」の観点から日本人の消費者行動を考察している。まず最初に言及しているのが大学生の消費行動に関してである。高校生までは一応アルバイトはあり、小遣いももらうことがあり、そして実家で暮らしてお金は使い放題であったため遊ぶことに集中できた。 しかし大学生になってからはそうはい […]

「失われた十年」は乗り越えられたか

1990年代前半にバブルが崩壊し、経済は長く減速した。奇しくもバブル時代後期に当時の「エコノミスト」の編集長であったビル・エモットが「日はまた沈む」を発売し、日本はこれから長い不況に陥るだろうと予言したが、まさにその通りの展開となった。それから北海道拓殖銀行や山一証券など大手企業が次々と倒産。 倒産しなくても大規模なリストラにより、失業によって路頭に迷う労働者も急激に増えた。また就職事情も氷河期化 […]

日はまた昇る

世界で最も売れている経済誌であるイギリスの「エコノミスト」の元編集長であるビル・エモット氏が前書バブル崩壊を予測した「日はまた沈む」がベストセラーになったが本書は戦後最長の好景気となった時に書かれた1冊であるがその時にビル・エモット氏はこれからの15年は「強い日本」になる。 日はまた昇る、と分析した。このときは中国の景気は日本を凌駕するのではないのかという心配があった。日本は経済成長は着実に進んで […]

日本の値打ち―外資が殺到する本当の理由

本書は海外の戦から見た日本の値打ち、外資が殺到するその所以とは何かについて迫っている。ここ最近の日経平均や外国為替は外国人投資家の影響で円高・円安になる状況が続いている。なぜそれだけ影響を及ぼすことになったのかというと、外資の参入も含めて考えると日本には魅力があるからだという。 どのような魅力なのかというと、まず外資からの目線は日本はものつくりの国である。その技術の高さは世界に誇る。とはいえそれを […]

ウェブは資本主義を超える

本書を上梓した著者は書評ブログを立ち上げていることでも有名である。私のような若輩者の書評では歯が立たないほど的を射ているすごいブログである。 さて本書は著者のブログを集成したものである。その内容はウェブやマスメディアや経済(学)、著作権、IT産業、通信・放送、国家について多岐にわたっている。章ごとにまとめてみよう。 第1章はウェブ2.0と2ちゃんねるについて言及している。ウェブ2.0については放送 […]

分裂にっぽん 中流層はどこへ

かつては「1億総中流時代」と呼ばれていた。しかしバブル崩壊以後景気が後退し、失業者が増加した。景気が戻ってきた2000年代前半では「格差」が顕著なものとなり、貧富の差が年々激しさを増していった。本書はその格差問題を広範囲にわたる取材でその格差に苦しんでいる人たちのルポも兼ねている1冊である。 格差問題というのは非常に深刻ではあるが、これに関しては両端の側面がある。一つは「自己責任論」もう一つはいく […]

反貧困―「すべり台社会」からの脱出

貧困に対して様々なことを糾弾している。著者は今の世の中を「すべり台社会」と言っている。「すべり台社会」とはいったん足を滑らせたらどん底に転げ落ちてしまうことである。格差社会についての本は今までに読んできたものの、本書はちょっと違った手について言及している。「生活保護」と「貧困ビジネス」である。 生活保護についてはいかに厳しいのかという体験談をもとにして書かれている、現在日本政府は生活保護の水準を厳 […]