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国内経済

戦後日本の経済と社会――平和共生のアジアへ

今となっては世界第三位の経済大国だったのだが、数年前まではアメリカに次ぐ世界第二位だった。その世界第二位に上り詰めた最大の要因の一つとして高度経済成長による世界的にも類を見ない、目覚ましい経済成長を遂げたことにある。その戦後経済の中で大きな成長を見せたのと同時に、ひずみもまた存在したという。 本書は戦後日本がどのような経済成長をたどり、経済体系を作っていったか、そしてこれから日本の経済のみならず、 […]

影の銀行―もう一つの戦後日本金融史

日本経済の裏で支える銀行だが、その銀行の中には金融当局の規制や監視を受けない銀行が存在するという。その銀行は表向きの銀行と手を組み利益を拡大し、そして世界経済を揺るがすような存在にまで変貌していったという。その「影の銀行」の存在について本書では迫っている。 第一章「資本不足の時代」 著者は、大学卒業と同時に銀行に入行し、長年勤め、その後投資会社を経て、現在は年金コンサルタントとして活躍している。そ […]

くまモンの秘密―地方公務員集団が起こしたサプライズ

今でこそくまモンは熊本県のゆるキャラとして全国的に有名なものになったが、その全国的な人気を誇ったのは、熊本県にて、くまモンを広げるための「戦略」を構築し、実行してきたのだという。 本書では熊本県庁の中で「チームくまモン」というプロジェクトチームを結成し、くまモンを全国的に知らしめた仕組みについて明かしている。 第一部「くまモン関西攻略の秘密―熊本県庁チームくまモン関西部隊」 第一章「熊本をPRしな […]

里海資本論―日本社会は「共生の原理」で動く

KADOKAWA 岸山様より献本御礼。 今から2年前となる2013年、「デフレの正体」でベストセラーとなった地域エコノミスト・藻谷浩介氏が「里山資本主義」なる本を出版した。ちなみにその本は藻谷氏だけではなく、NHKの取材班も同様に取材をしながら筆を執ったという。それから2年後となる今年、「里山資本主義」の筆を執った取材班は、新たな可能性をもって、今度は「里海」に目を付け、取材を行ったという。その「 […]

都市と消費とディズニーの夢―ショッピングモーライゼーションの時代

郊外に行くとショッピングモールがいくつか見かける。私自身も何度かそこに足を運ぶが、都市部とは違った魅力がショッピングモールに備わっている。そのショッピングモールは都市の再開発の意味合いもあり、著者は都市そのものも「ショッピングモール化」しているのだという。その「ショッピングモール化」とはいったいどのようなものか、本書では都市や消費などの観点から取り上げている。 第一章「競争原理と都市」 ショッピン […]

東京ガールズコレクションの経済学

おそらく半年に一度ホットな話題として最もニュースに挙げられるとしたら「東京ガールズコレクション(以下:TGC)」くらいだろう。TGC自体は2005年8月に代々木第一体育館で、現在ほど認知されていなかったが、だんだんクールジャパンの機運が高まりだし、ほんの2~3年ほど前から世界中で認知されるようになった。会場も代々木第一体育館から2007年以降、横浜アリーナ、さいたまスーパーアリーナなどアリーナ会場 […]

途上国化する日本

日本は戦後間もない頃からの経済成長により「先進国」の仲間入りを果たした。しかし1990年代のバブル崩壊により、「失われた10年」ないし「失われた20年」と呼ばれる時代が到来し、経済的にも衰退の一途をたどった。ついにはGDP(国内総生産)も中国に抜かれ、世界第3位に落ち込んだ。それもあってか本書のように日本は先進国から「途上国」に逆戻りしてしまう心配をする論者もいる。その原因の一つとして経済・精神的 […]

アベノミクス大論争

「アベノミクス」と言う言葉は2012年末から使われ始めたのだが、ちょっと調べて見ると今から8年前に発足した第一次安倍内閣の時にも使われた。事実「アベノミクス」は、今から30年ほど前の大統領だったロナルド・レーガンの経済政策「レーガノミクス」に因んでいる。 「アベノミクス」と言うと「三本の矢」がよく言われるのだが、これは、 ・大胆な金融政策 ・機動的な財政政策 ・民間投資を喚起する成長戦略 の3つを […]

コンビニと日本人 なぜこの国の「文化」となったのか

もう「あたりまえ」の存在となっているコンビニだが、1970年代に作られた産物で、30年後、このようにインフラの如く扱われている存在になるとは誰も思わなかった。(ちなみに起源は諸説あるので、起源の説明は割愛しておく) 本書はコンビニの歴史、及びビジネスとしてのコンビニと言うよりも「インフラ」としての「コンビニ」の存在について、過去の災害と現在の社会と照らし合わせながらコンビニの存在について解き明かし […]

ジェネレーショノミクス~経済は世代交代で動く

あまり聞き慣れない用語である「ジェネレーショノミクス」だが、「ジェネレーション(世代)」と「エコノミクス(経済分析)」を掛け合わせた造語であり、世代論に基づいて経済的な変化が起こると言うこと説いている一冊である。先の「ジェネレーション」の議論、いわゆる「世代論」は往々にして「若者論」に偏りがちになっていくが、本書では「世代交代」にフォーカスを当てて経済の循環と変化について取り上げている。 本書では […]