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経済学・概論

私たちはなぜ税金を納めるのか―租税の経済思想史

2016年が始まり、個人事業主とかはそろそろ確定申告に向けて準備を進める方もいることだろう。確定申告の提出期限まではまだ2カ月半あるのだが、様々な準備が必要であることから、今からでも準備をする必要がある。 日本国憲法にも三大義務として「納税の義務」があるのだが、その「税」はどのような歴史をたどっていったのか、本書は「経済思想史」として市民革命期のイギリスから現在までどのような税体系だったのかその歴 […]

大転換―脱成長社会へ

本書は2008年に起こった「リーマンショック」を契機に急速に景気が後退したのを機に経済的な「大転換」が求められたことから出たのかもしれない。そう考えるとあれから6年以上経ち、経済的にもリーマンショック以前の好景気にあるのだが、もしかしたらまた本書のような「大転換」のきっかけになるような景気の変化が出てくるのかもしれない。 本書はリーマンショックをきっかけにした「大転換」に関することを提言しているが […]

不平等について―― 経済学と統計が語る26の話

所得や富に関する「不平等」は往々にして起こる。ちなみにそういった不平等はメディアにおいて「格差」と呼ばれている。ちなみに「格差」というと、「不平等」と同じくネガティブな印象を持たれるのだが、それは人間以前に動植物の世界でもごく当たり前に「格差」が存在するので、ごく自然な現象である。 しかし人間における「不平等」とはどのようなものがあるのだろうか。本書は経済学・統計学の観点から紐解いている。 第1章 […]

お金はサルを進化させたか ~良き人生のための日常経済学

株式会社オトバンク 上田様より献本御礼。 あなたにとって「お金」はどのような存在か。人によって「人生そのもの」「権威づけ」「ツール」と答えはそれぞれ異なる。お金との接し方についてもおそらくその哲学に通じるとも言える。 「お金」と言うと巷では「稼ぐ」本が乱舞しているのだが、本書の様に「使う」事を念頭に置いた本はなかなか観ない。しかもただ「節約をする」と言うわけではなく、「良き人生を送るために使う」「 […]

ハイエク ―「保守」との訣別

日本もそうであるが、アメリカやヨーロッパ各国では形は違えど、「資本主義」によって経済は回っていると言える。資本主義といえども、様々なものがあり、「自由資本」や「社会資本」といったものまであるのだが、本書で紹介されるハイエクこと「フリードリッヒ・ハイエク」は自由市場をもとにした資本主義論者であると同時に、批判者でもあった。また、今日の経済にある「自由資本主義」の根幹を定義した論者としても知られており […]

経済が世界一シンプルにつかめる本

明日香出版社様より献本御礼。 日本に限らず世界的にも経済はめまぐるしく変化を続けている。それは国単位に限らず、私たちの生活に関わっているだけあり、直視していかなければならない課題である。 とはいえ「経済」という言葉を一括りにしても、学問的な「ミクロ経済学」や「マクロ経済学」、「経済史」があれば、私たちの生活に近い「日本経済」などが挙げられる。そこからまた学ぶ分野も簡単なものから、私たちの生活から大 […]

ビジネス読解力を伸ばす未来経済入門

株式会社オトバンク様より献本御礼。 2008年の10月にリーマン・ブラザーズの破たんにより、経済は世界的に後退していった。「経済」と言うと国単位での「経済政策」や様々な催しからの「経済効果」、家庭単位での小さいもので言えば「経済事情」と「経済」は様々な場で使われる。本書は国単位とったマクロな部分から経済を見ているのだが、様々な国の経済を垣間見ることができ、興味深く作られている。 第一部「時代の流れ […]

人は勘定より感情で決める ~直感のワナを味方に変える行動経済学7つのフレームワーク

技術評論社 傳様より献本御礼 「勘定」と「感情」のかけ方がうまいとつい感じてしまった。ただ「経済は感情で動く」「世界は感情で動く」と言う本が出ている以上、「感情」なくして、物事を語ることができなくなったといってもいい。この「感情」を経済学として考察を行ったのがこの「行動経済学」である。 「行動経済学」はアダム・スミスの「国富論」において「合理性」と「心理面」の関係について述べていることから始まって […]

ベーシック・インカム入門

ベーシック・インカムというのは直訳すると「基本所得」であり、労働状況や今の職業の有無に考慮せず、無条件で一定の額を給付できるというシステムである。今まさに定額給付金のことを言っているのではという声もあるが、これにも若干似ているが、この定額給付金システムを毎年のように所得として支払うというシステムをいう。世界的には約200年もの歴史を持つといわれているが、あるいはどの国が行っているのか、行っている国 […]

迷走する資本主義 –ポスト産業社会についての3つのレッスン

これまで多くの国が「資本主義」によって経済を支えてきた。しかしその資本主義は決して安定したものではなかった80年前の世界恐慌でも「社会主義」や「共産主義」といったイデオロギーが隆盛し、のちの第二次世界大戦や冷戦にも影響を及ぼした。 2008年末から始まった「100年に一度の恐慌」といわれるものはこの「資本主義」の在り方にどう影響を及ぼすのか、ポスト資本主義、ポスト産業社会として何があるのだろうか、 […]