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社会

これでは愛国心が持てない

愛国心とは何か? これまで本書以外に何冊・何十冊の本と出合ったが答えはたくさん見つかった。しかし、本当ともいわれる答えというのには残念ながら絞れない。とはいえ愛国心という意味合いをここまで問い詰められるというのは、愛国心に関して懐疑心を抱いている今の日本だからでこそできるのではないかと私は考える。もし日本が自然と愛国心について語れたならばここまで考察できてはいなかっただろう。 さて本書である。 本 […]

ウェブ人間退化論

本書は今現在反映しているIT化を悲観的にとらえ、IT技術の進歩に従ってどんどん日本人は退化しているのではないかと主張している1冊である。 完全に間違っているという感覚で私は本書を読んだのだが、著者の意見には一理あると考える。とりわけ技術の進歩により、人と人とが面と向かって話すコミュニケーションが減っているということは確かにそうかもしれない。当然「話す」ということも最近ではそれほど多くなくなったよう […]

英語より日本語を学べ

表題を見るにまさにその通りと言っていい。本書は国語教育のスペシャリストである斎藤孝氏、日本の国語教育を憂う論客竹村健一氏の共著である。 第1章では読書について書かれており、現在日本では読書を推進する法律まであることを憂いている。私は大学生活の後半で堰を切ったように本を読むようになり、社会人になった今となっては1日に数冊読むようになった。読書を奨励するのはいいが、無理やりというものではなく読書の良さ […]

新聞がなくなる日

新聞というのはいいものだ。毎日のニュースを事細かにとらえられているばかりではなく安価で多くの活字があるので「読む」という訓練にもなる画期的なものである。 しかし最近新聞に載っているニュースというのは信頼できない。あまつさえTVニュースでもバラエティ化により事件の深みにはまっていくことがなくなってきている、新聞は新聞で全体的に同じ記事にしかなっていなかったり内容も長く書かれているわりにはチープ感があ […]

弄ばれるナショナリズム

本書は日本や中国では「ナショナリズム」というものが蔓延っている。それを排除し真の日中関係を気付こうというのが著者の狙いかもしれない。 しかし隣国というのは永遠に仲良くなれない。中国に関する執拗な日本批判、とりわけ戦争責任論については強く謝罪を要求している、現に日中友好条約にて謝罪しているし90年代には何度も謝罪を行っているのにもかかわらずいまだに謝罪要求を行っている。これでは日中の友好関係は築けな […]

「捨て子」たちの民俗学

「捨て子」たちと書かれるとちょっとピンとこない。 しかしラフカディオ・ハーン(小泉八雲)と柳田國男の2人の民族学者から見た、民俗学者共通の来歴と常人には考えられない衝動を手がかりとして著者の大塚英志氏が民俗学の根本と思考について考察している。 民俗学は私自身あまりよくわからないのでここでは気になったところだけ述べようと思う。 著者が言うには民俗学は人相学の雛型となったという。ちなみにハーンも柳田も […]

「日本の問題点」をずばり読み解く

本書は日本の政治の問題点について事細かに、かつ分かりやすく解説されている。 第1章では小泉政権下での日本の政治の問題点について語られている。ここでは小泉元総理が考えていることを著者が取材を行ったことによる独自の観点が生かされたところもあり非常に面白かった。 第2章は外交についてであるが対米外交、そして対北朝鮮外交について、第3章では本書が出版された年の5月に中国で大規模な反日運動があった。そのこと […]

副島隆彦の人生道場

副島氏と言えば政治や経済、そして金融に関する本を数多く上梓していることでも有名である。しかし私はこれと言って読まなかった。当然副島氏の本に触れたのも本書が初めてである。 本書はいつも上梓されるようなレパートリーではなく副島氏自身の人生観をぶつけ、若者たちに人生とは何かを教える一冊である。本書のハードカバーをめくったところに「私は黙らない」と書かれてあるとおり。 まさに丁々発止の如く、次から次へと日 […]

ニッポン・サバイバル

東大大学院で政治学教授である姜尚中氏が著者の理論と体験談をもとに寄せられた声にこたえていくという1冊である。著者なりの答え方であり、しかも自分なりのスタンスを貫いているところに本書のいいところである。私もほとんどの意見に共感を持つことができる。 ただし憲法九条に関してはちょっと異論を述べたい。著者は憲法九条を変えることによって戦争のできる国にしようという論客が多いとおっしゃられたが、確かにそういう […]

ブログがジャーナリズムを変える

ブログで書き込みを行っているのは日本人が最も多いというのは周知の事実である。その中で時事的なことについて一言書いたり、日々徒然を書いたり、そして私みたいに書評を行ったりもしている人もいる。 ブログというのは自分の意見を述べる格好の場ではあるが、そのブログが日本、いや世界のジャーナリズムを変えるというのが本書である。 まずは第1部は放送と通信の融合であるが、まず著者自身の体験に交えたことでCATVに […]