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社会

米中貿易戦争の裏側 東アジアの地殻変動を読み解く

「日中貿易戦争」と呼ばれる貿易摩擦が現在もなお起こり続けている。元々の発端は前大統領である、ドナルド・トランプが米大統領選に立候補している中での期間中、中国に対しての貿易摩擦が起こっているといった主張を行ってからである。それから米中で会談は行っているものの、進展がなく、平行線の状態が続いている状況にある。 本書は今も続いている米中貿易戦争とは何か、そして米中を主軸とした他の国々はどのような状況に置 […]

超孤独死社会 特殊清掃の現場をたどる

特にここ最近ではコロナ禍の第五波が蔓延し、自宅療養(実質的に「自宅待機」と言うべきか)の人が増えており、中には独り暮らしで療養したが容態が急変し、亡くなるケースも後を絶たない。コロナ禍以前でも、かつては「無縁社会」と言う言葉でも書いたのだが、身寄りがなく、孤独に息を引き取り、ようやく数日、最悪数ヶ月経って発見されるといったケースもある。 本書はその孤独死の処理を行う「特殊清掃」の現場取材をもとに、 […]

交通事故は本当に減っているのか?―「20年間で半減した」成果の真相

交通事故は減少傾向にあるといったニュースを目にするようになった。警察庁の発表資料を見ると、確かに2004年をピークに減少傾向にあることはわかるのだが(Car Watch「2020年の交通事故死者数は2839人、統計開始以来最小を更新し初めて3000人を下まわる」より)、本書のサブタイトルにある所は果たして本当なのだろうか、という疑問を著者は持っている。 しかし数字から見てみると、先述のリンクを見て […]

お金のために働く必要がなくなったら、何をしますか?

もしも本書のタイトルのお題を私が問われたとしたのであれば、私は変わらず「働く」と答える。もっとも私自身はお金のために働く側面もあるのだが、それ以上に「愉しみ」で働くと言った側面もあり、お金が十分に得られたとしても、「愉しみ」が残っているため、働くことは変わりないためである。 さて本書の話に入るのだが、本書は「ベーシックインカム(最低限所得保障の一種)」についてである。実際に国によってはベーシックイ […]

原子力の精神史 ――〈核〉と日本の現在地

今から10年前に起こった東日本大震災、そして福島第一原子力発電所事故から原発廃止に関しての議論が活発化したのだが、それ以前にも少なからずある。またそれとは別に「核武装」に関しての議論もあり、これは今もなお議論が続いている状況にある。 本書はその原発の議論の他にある「核武装」の議論は現在どこにあるのか、その現在地を探っている。 第1章「核時代を批判的に考察する六つの論点」 日本の周囲の国で言うと北朝 […]

異文化間教育

「教育」の考え方は変わっていくのだが、その変化の有りようは、今日の社会情勢をもとに反映される事例も少なくない。特にグローバル化が進んでおり、教育についても「異文化」の考えを取り入れるようなことも少なくない。 しかしながら、異文化との教育のあり方には根強い課題と論争が存在する。本書はパリ第8大学教授の観点から、学校における異文化間の教育の実践と、論理、さらには論争などを分析しつつ、これからの異文化間 […]

地図から消される街 3.11後の「言ってはいけない真実」

国内外の地図には色々な地名や街などがある。中にはかなり特徴的なものまであり、愉しませてくれる。 しかしその一方で、地図から地名が消される、あるいは変えられるといったものがあるのだが、本書では今から10年前に起こった東日本大震災、そして福島第一原子力発電所事故によって、消されそうな街があると指摘している。著者自身は元々北海タイムスや北海道新聞、そして現在は朝日新聞社の記者として活躍し、特に東日本大震 […]

良いスウェーデン、悪いスウェーデン―ポスト真実の時代における国家ブランド戦争

2018年に「世界で評判の良い国」の第1位に選ばれた国、スウェーデン。その国では消費税が25%(種類によって税率が変わるため、全部が全部25%ではない)である一方で、福祉・教育などが充実した国として有名であるのだが、実際にはメディアではあまり報道されない「負」の側面も存在する。本書では知られざる「負」の側面と、真実を追っている。 第1章「クリスマスの灯、暴動、理想郷の崩壊」 北欧の国の一つであるス […]

10歳から始める! 起業家になるための「7つのレッスン」

子育てによっては色々な可能性を開くことができるようになる。それだけ子育てには可能性を持っており、本書では「起業家」になるため、10歳からどのような教育を行ったら良いかを取り上げている。 1章「起業家教育レッスン①…好きを見つける!」 「好き」を仕事にする、といった話をよく聞くのだが、思っているほど「好き」を仕事にすることは難しく、いざ「好き」が仕事になっても、それが「嫌い」になることさえもある。 […]

平成・令和 学生たちの社会運動 SEALDs、民青、過激派、独自グループ

「学生運動」は過去の産物のように見えるのだが、実は現在も存在しており、有名どころで言えば、特定秘密保護法の2015年の平和安全法制に伴う、2015年安保運動に関して新しく出てきた団体「SEALDs(シールズ、自由と民主主義のための学生緊急行動)」が有名である。SEALDs自体、本体は2016年に解散したが、地方の派生団体である「SEALDs RYUKYU」は現在も活動を続けている。 平成、そして令 […]