CATEGORY

生物学

クマゼミから温暖化を考える

「地球温暖化」の話はもう何十年も前から言われ続けてきており、未だに議論の対象になっている。もちろん温暖化を解決することは一筋縄ではいかず、原因も多岐にわたる。本書もまた原因を追求する一手段としてクマゼミを取り上げているが、ちょうど夏の時期であるだけに、クマゼミを取り上げるのは旬といえるのかもしれない。 第1章「近年に見るセミの変化」 大阪をはじめとした西日本で最近クマゼミが増えているのだという。そ […]

昆虫はすごい

「昆虫」と言うと、小さい頃であれば「どんな生き物だろうか」と言うような好奇心が生まれた。しかし今は虫そのものが苦手になってしまったので、昆虫にちょっとでも出くわすと嫌な気分になったり、全力でよけたりしてしまう。そういった人なのだが、こういった昆虫の不思議を知るような本で昆虫を観るのであれば、むしろ好奇心が沸いてしまう、そういった性格なのである。 昆虫には様々な種類存在する。時として私たちの知りえな […]

害虫の誕生―虫からみた日本史

季節は春になり、暖かくなり始めた。この季節になると虫が冬眠から目を覚まし、活動を始める時期になる。私自身虫が大の苦手であるので、それを知るだけでも憂鬱な気分となってしまう。 私に限らずとも虫の苦手な方であれば、本書に挙げられる害虫は名前を聞く、実際に見たるだけでも嫌な気分になってしまう。しかしその害虫こそ、日本の歴史を彩った存在として挙げられるという。ではどのようにして歴史を彩ってきたのか、そのこ […]

新版 アフォーダンス

「アフォーダンス」と言う言葉を聞いたことはおそらく少数だろう。そもそもそれについて研究している、あるいは学んでいる人でないと、これはあまり聞かない。では「アフォーダンス」とは何か、調べてみると、 「環境が動物に対して与える「意味」のことである。アメリカの知覚心理学者ジェームズ・J・ギブソンによる造語であり、生態光学、生態心理学の基底的概念である」(Wikipediaより) とある。単純に言えば森羅 […]

先生、ワラジムシが取っ組みあいのケンカをしています!―鳥取環境大学の森の人間動物行動学

本書のタイトルからしてあまり想像できないのだが、どのようなケンカになるのか興味を持ってしまう。もっと言うと本書の帯には、 「黒ヤギ・ゴマはビール箱をかぶって草を食べ、コバヤシ教授はツバメに襲われ全力疾走、そしてさらに、モリアオガエルに騙された!」 と記載されている。もうどこからツッコんで良いのか分からないくらい、ツッコミどころ満載のように見えるのだが、真面目に説明すると本書は森の動物がどのような行 […]

オオグソクムシの謎

「オオグソクムシ」は2013年2月16日、愛知県蒲郡市の竹島水族館が、卵を孵化させることに日本で初めて成功したことが発端となり、一躍ブームとなった。オオグソクムシを観に竹島水族館に訪れる人が多くなったのだという。 あれから3年近く経つのだが、オオグソクムシのブームはまだ起こっているのかどうかは定かではないのだが、ちょっとオオグソクムシについて知りたい部分があったため本書を手に取ってみた。本書はオオ […]

エピジェネティクス――新しい生命像をえがく

エピジェネティクスとは、 「DNA 一次配列の変化ではなく,ヒストンのアセチル化,DNA のメチル化などの細胞内部の分子的機構により,可変的に遺伝子情報の発現が制御される機構」(「大辞林 第三版」より) とあるが、文字通りでは理解できないところが多いため、単純に「DNAから突然変異した遺伝子のようなもの」と言った方が良いのかも知れない。この突然変異から出てきたエピジェネティクスという産物が、人体に […]

菌世界紀行――誰も知らないきのこを追って

「菌」と一文字だけ書いたとき、あなたはどのようなイメージを持つのだろうか。人によってはポジティブなイメージを持たれる方もいるかもしれないが、中には、病原菌やウイルスなどネガティブなイメージを持たれるかもしれない。 しかし「菌」は地球上の生物と同じく、あるいはそれ以上に「謎」餓多い。ただ、本書はサブタイトルにもあるように、あくまで「きのこ」だけにフォーカスを当てて取り上げている。 1.「雪の下の小さ […]

恋するオスが進化する

人は恋愛によって変化すると言われているのだが、これは人間に限った話ではないという。動物にしてもオスはメスに対して恋をすることによって進化をするという。その進化には「競争」や「対立」、さらには「選択」や「転換」によるものである。本書は、オスはどのように恋をして、進化を遂げていくのか、その変化についての実態を取り上げている。 第1章「【性分化】オスは寄生者として生まれた」 最初にオスがどのように生まれ […]

サボり上手な動物たち――海の中から新発見!

「サボる」というと人間特有のイメージがあるのだが、本書でいうと海の生物にも「サボる」ことが得意な動物がいるのだという。動物には色々な種類がおり、なおかついまだに解明されていない存在もいる。特に本書で取り上げるような深海生物は、いまだに発見すらできていない動物もおり、地球の神秘はまだまだあるともいえる。 本書はその海の中にいる動物たちの中で「サボり上手」な動物を紹介している。 1.「実は見えない海の […]