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自然科学

なごり雪

本書のタイトルを見ると、あの名曲を連想される方も多くいるかと思う。 しかし本書はその曲のオマージュというわけではなく、とあるモデルとファッションライターの恋愛と選択を描いている。 トップモデルの彼とファッションライターの彼女、彼女の所から愛を育んできたのだが、大きな事故に遭遇してしまい、彼は半身不随となり、モデルとしての人生を絶たれることになった。自暴自棄になり、自らも死を望むようになった彼、そし […]

「かわいい」のちから 実験で探るその心理

もはや「かわいい」と言う言葉は世界共通語になりつつある。もっともかわいいは英語で「cute」とあるのだが、日本の文化を可愛いと称するときは「Kawaii」と主張したり、書くこともある。その「Kawaii」に対して、昨年10月頃インターネットにて「差別用語」だと主張するものも出てきている一方で、それについて反論する人も出たというニュースもあった。 ほぼ世界的にも認知されている「かわいい」は人によって […]

数理の窓から世界を読みとく―素数・AI.生物・宇宙をつなぐ

数学や理科を苦手とする方もいるかもしれない。しかし昨今の技術革新は数学・理科といった学問の進歩と、実用化に結びつけられたことによって成り立っている。 そのため数理というと、役に立たないように見えて、実は陰で役立っている。その数理の分野から世界はどのように見えるのかについて取り上げているのが本書である。 第1章「「数のふしぎ」のその先へ」 まずは数学である。よくある算数と言うよりも、数学における方程 […]

飲んではいけない! 薬と感染症 “コロナ特効”ホンマかいな?

現在では第5波が終わり、落ち着いてはいるものの、「オミクロン株」と呼ばれる変異種が南アフリカ・西欧で猛威を振るい、日本やアメリカにも感染例が出るなど、戦々恐々の状況は止まらない。その一方で、ワクチンの3回目の接種が順次始まっているようでなり、なおかつコロナ治療薬も開発されるなど、収束に向けて着実に動き出していることもまた事実である。 さて本書であるが、本書が上梓されたのは2020年11月の時である […]

ツバメのせかい

季節外れの一冊であるが、毎年私の住んでいる鎌倉にはツバメがやって来て、近くの所で巣を作る。中には店の所で巣をつくり、「ツバメがいます」といった看板も目立つようになる。ツバメが飛び、エサを集めて、雛鳥に分け与える姿は何ともかわいい。 本書はめくるめくツバメの世界について取り上げているのが本書である。 第1章「ツバメが聴いている音」 ツバメは身近な鳥である一方で、何かと謎が多い。そもそもツバメはどのよ […]

知りたい! ネコごころ

ネコという生き物は不思議な生き物である。私自身はネコを飼ったことはないのだが、ネコは好きで、地域ネコがいると振り向かせようと何かと試みたりする(とはいえどエサで釣ったり、じゃれぶんやまたたびを使うことはない)。その時の反応を見るのが何よりの楽しみである。またニュースやYouTubeチャンネルでもネコを題材としたものが多く、それを観ることも多々あるため、それらを観るだけでも日頃の疲れが吹っ飛んでしま […]

子どもの算数、なんでそうなる?

皆さんは「算数」が好きかどうか聞かれたときにはどう答えるのだろうか。私は小さい頃から好きでもあり得意科目だった。しかしながらなぜ大学で文系になったのかはツッコミどころであり、答えにくい所である。 私事はさておき、算数の授業の時はどうしてなのかわからずに、公式を覚えたり、本書で取り上げる「九九」を覚えたり、と言ったこともあったのだが、大人の立場になってくると、「なんでそうなるの?」とつい思ってしまう […]

ウンチ化石学入門

本書のタイトルを見て「クソの役にもたたない」と思っていたら大間違いである。その時代で生きている動物たちはどのようなものを食べてきたのか、そして生物そのものの生態や歴史を知ることができ、蘊蓄(ウンチく)を学ぶことができる一冊である。 第一章「生痕化石とは何か?」 もっともウンチの化石も存在しており、それを総称して「生痕(せいこん)化石」と呼ばれている。「生痕化石」とは、 古生物の行動の痕跡が地層中に […]

サリドマイド 復活した「悪魔の薬」

この頃新型コロナウイルスに関して治療薬やワクチンの開発がドンドンと進んでおり、国産の治療薬やワクチンの開発もそろそろ佳境を迎えていると言う話を聞く。治療薬などを含めた薬の開発は著しいのだが、薬の中には、中には薬の中でも好ましくないような分類に当たるようなものも存在する。 本書で紹介するのはサリドマイドであるが、薬、もとい化合物として知る方もいることだろう。むしろネガティブな意味で知られるケースも少 […]

カイメン すてきなスカスカ

動物には本当の意味で様々な種類があり、中にはわたしたちの知らない種類まで及ぶ。本書で紹介する「カイメン」は聞いたことがないのだが、どこかで聞き覚えのあるような名前のように思う人もいるかも知れない。本書で紹介するのだがいわゆる「海綿動物」そのものである。 第1章「ヒトとカイメン」 実はこの海綿動物は人との関わりも深く、特に家事を行っている方々であればなじみ深いスポンジがその一種としてある。今でこそプ […]