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自然科学

ウニはすごい バッタもすごい – デザインの生物学

動物は数え切れないほどの種類があり、中には人では想像もし得ないような要素がある。本書で紹介するウニやバッタをはじめとした動物には、想像し得ない「すごい」特性があるのだという。その特性とはいったいどこにあるのか、デザインの観点から取り上げている。 第1章「サンゴ礁と共生の世界―刺胞動物門」 「刺胞」動物と呼ばれるものとしてサンゴもあれば、有名どころとしてはクラゲがいる。クラゲの中には攻撃的な行動とし […]

人は、人を浴びて人になる

本書のタイトルが魅力的であり、なおかつ私も「その通り」と答えたくなる。その理由としては私自身が「書評家」となったのも、書評家としてこれからも続けていくきっかけも「人」との出会いによってであり、近年は離れているものの、人との縁が続いている所があり、今もなお続けられているのも「人」の縁のおかげもある。 人脈術でもいくつか書いたのだが、人は「ダイヤモンド」のようであると行ったことがある。これはダイアモン […]

いますぐ彼を解きなさい―イタリアにおける非拘束社会への試み

「拘束」と言うと自由を奪うというものであり、特に犯罪に関しては「身柄を拘束」するという言葉を用いることが多い。しかし本書で言うところの「拘束」は犯罪における拘束ではなく、精神医療における「拘束」の廃止に向けた動きを取り上げている。 なぜ精神利用において「拘束」が行われているのか、もともとの精神科での医療に関わっており、2018年という過去の記事になるのだが、精神科病院では身体拘束が急増しているとい […]

猫脳がわかる!

もしも「猫」の脳の中を覗けるのであれば見てみたいものである。実際に猫を飼ったことはないのだが、野良猫に出くわすことが多々あるため、猫に触れるようなことはある(もちろんエサは与えていない)。しかし出くわすと、近づくかと思いきや、すぐに逃げられることが多々あり、猫は何を考えているのかわからない、とも思ってしまう。 私のようなケースは実際に猫を飼っている方もいるのだという。認識のズレにより、猫はストレス […]

ゾンビ・パラサイト――ホストを操る寄生生物たち

ゾンビというと、空想や架空上にいるモンスターのことを連想してしまう。ただ宗教上、ブードゥー教のようなゾンビ信仰を持つ所もあるなど、ゾンビを信じる所もある。ただ、ここで取り上げたゾンビはあくまで人のゾンビを表しており、本書は昆虫における「ゾンビ」である。本書では実際に様々な虫がゾンビとなっているという事例を持っており、人もゾンビになるのかどうかも取り上げている。 第1章「ゾンビアリは真昼に死ぬ―菌類 […]

博士の愛したジミな昆虫

昆虫というと、私の子どもの頃は昆虫採集を行うといった子どももいて、私自身も昆虫を捕ることもあった。いつしか私が虫が苦手になったのはまた別の話であるが。 それはさておき、ここ最近では昆虫食も認知が深まり出しつつある。最近のニュースだと無印良品が「コオロギせんべい」を販売し出したり、あるメーカーではコオロギビールなるものも出てきている。さらに言うと、食産業の代替として官民問わず食用の昆虫への研究も進め […]

ヒトは120歳まで生きられるのか 生命科学の最前線

世界的な長寿を見てみると、120歳以上生きた人物はいる。現在も疑義は絶えないものの、フランスのジャンヌ・カルマンが122歳まで生きたのが唯一である(かつては泉重千代が120歳まで生きたとあるが、信ぴょう性の疑義により取り消され、105歳に改められたのもある)。 人間の寿命は年々延びており、100歳を超える人も少なくなくなった。また100歳前後になっても矍鑠(かくしゃく・年老いても、丈夫で元気なさま […]

虚数はなぜ人を惑わせるのか?

数学の授業をディープに行っている方であれば少しは聞いたことがあるのかもしれない。本書で紹介するのは「虚数」と呼ばれるもので、高校の授業では「複素数」の中で取り上げられることが大いにある。本書はその虚数の世界について取り上げている。 第1章「虚数はどこに存在するのか」 1・2・3・・・など実際の数字があるものなど、計算における加減乗除ができる数のことを「実数」と指す。一方でその実数ではないものを「虚 […]

老化と脳科学

人間は年を取っていくと、ありとあらゆる所が老化する。その老化について、本書では「脳」における老化の傾向について脳科学の立場から取り上げている。 第1章「脳と記憶」 本書にて重点的に取り上げられているのが、記憶を司る「海馬」と呼ばれる部分である。例外なく老化により衰えるのだが、その衰え方によってはアルツハイマー病や認知症と言ったものを引き起こす要因にもなる。そのため本章ではまず基礎編として脳の機能と […]

ぼくらの中の「トラウマ」

人生生きていると、必ずといってもいいほど「トラウマ」と呼ばれるような出来事に出くわすことがある。それは事故や事件に遭遇するばかりではなく、ショッキングな映像を視聴してしまい、それがずっと記憶に残り続け、恐怖として残り続けるというような状況もありうる。本書はそのトラウマの傾向と対策について取り上げている。 第1章「トラウマ反応で起きること」 ある記憶を想起するような場面に出くわす、あるいは言葉を聞く […]