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芸能

時代劇の「嘘」と「演出」

この頃地上波では時代劇が少なくなってきているといった声がある。しかしながら時代劇は今もなお放送されており、CSでは「時代劇専門チャンネル」と呼ばれる時代劇を中心に扱っているチャンネルがあり、なおかつ他のCSチャンネルでも時代劇を取り扱うことが往々にしてあるため、全体的に少なくなってきているとは言えない。 私もいくつかであるものの時代劇を観たことがある時代の情緒はもちろんのこと、時代劇独特の殺陣(た […]

ジャニーズと日本

今年の7月9日、ジャニーズ事務所の創業者であり、多くのアイドルをプロデュースし、日本の芸能界・演劇界に多大な影響を与えたジャニー喜多川氏が逝去した。87歳だった。ジャニーズにて生まれたアイドルは数知れず、昭和後期から平成、そして令和の現在に至るまでテレビなどで見ない日はないと言われるほどである。そのジャニーズ事務所が生まれ、そしてアイドルとして、演劇として名を馳せるようになった経緯を、アイドルと共 […]

平成の藝談――歌舞伎の真髄にふれる

歌舞伎の世界は絶えず変化する。2020年5月には十一代目市川海老蔵が十三代目市川團十郎白猿を襲名する。令和の時代になっても歌舞伎は常に進み続けている。 そこで平成の時に活躍した先人の至芸はどのようなものだったのか、そしてこれからの歌舞伎はどうなっていくのか、本書は平成における歌舞伎がどのように変わっていったのか、そしてどのように伝承していったのか、そのことについて取り上げている。 第一章「舞台の心 […]

野田秀樹×鎌田浩毅 劇空間を生きる

まさに「異色の対談」といえる一冊である。方や演劇の世界にて生きる演劇人、方や火山学者。同級生ではあるものの、進んでいる道は全く異なる2人が演劇について語るというものである。 第I部「演劇界の旗手の軌跡」 第1講「子ども時代~夢の遊眠社──生まれと育ちと」 著者の一人である野田秀樹氏が生まれ育ち、そして演劇の世界に入るまでの所を取り上げている。さらに演劇の世界に入り、学生の時につくった作品まで言及し […]

ゴジラとエヴァンゲリオン

一見共通点がないように見えて、実は同じ人物によってつくられたことがある。その人物こそ庵野秀明である。エヴァンゲリオンは今から23年前の10月に初めてテレビアニメとして生まれ、2016年には「シン・ゴジラ」で脚本と総監督を務めた。方やアニメ(映画含む)で不動のモノにし、方や長らく映画が製作され、日本を代表とするキャラクターにまでなった存在の共通する「線」とはいったいどこにあるのだろうか、そのことにつ […]

父・横山やすし伝説

おそらく昭和の「MANZAIブーム」の中核にいたコンビとして横山やすし・西川きよしであると言っても過言ではない。そのうち横山やすしが昭和の漫才界の中核を成した人物の一人であることもまたよく知られている。 その一方で様々な事件を起こした人物であった。その事件により大阪弁である「やたけた」といった言葉がよく似合う人物こそ、著者の父である横山やすしその人である。本書は逝去してから22年経つ今、長男の視点 […]

中学生棋士

将棋棋士において中学生に棋士となった人物は歴代で5人いる。本書の著者である谷川浩司、加藤一二三、羽生善治、渡辺明、そして本書で中心になって出ている藤井聡太である。 中学生の間に棋士になった方々は将棋界において多大なる影響を与えた人物ばかりであり、加藤一二三と藤井聡太を除いて永世タイトルを獲得しているほどである。中学生棋士たちの姿はどのようなのか、そして将棋としての才能とかつて中学生棋士として名を馳 […]

役者は下手なほうがいい

今となっては「個性的俳優」で有名であるのだが、元々はコメディアンの側面が強かったブルース・リーのモノマネから「笑いながら怒る人」のネタでも有名であったのだが、とあるCMで「俳優になるとは思ってもみなかった」と語ったほどである。台本を読まず、役作りもしないことで有名な竹中直人の俳優人生はどうであったのか、そのことを綴っている。 第一章「加山雄三になりたかった」 竹中直人は神奈川県出身であるのだが、小 […]

噺のまくら

本書は著者である六代目三遊亭圓生が逝去して8年経ったときに初めて出版されたものを復刻した一冊である。「昭和の名人」と言われ、古典落語の真髄を極めた噺家は「圓生百席」をはじめ、数多くの落語がCDにて収録されており、今となってはDVDをはじめ、YouTubeにも圓生の一席が数多く収録されているほどである。 落語の中には本題に入る「演目」を始め、噺をはじめる前に時事的なことをあたかも漫談のように話す「ま […]

ポケモンGOは終わらない

通称「ポケモン」と呼ばれるポケットモンスターが生まれたのは今から22年前の1996年である。その時はまだゲームボーイで発売されていたのだが、瞬く間に人気を呼び、アニメをはじめ、様々なメディアミックス展開を行ってきた。そして一昨年にはアメリカで誕生した「ポケモンGO」が生まれ、日本にも逆輸入という形で入ってきた。最初のポケモンが生まれて一躍ブームになったのだが、その時を経てまたリバイバルブームを呼び […]