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音楽

図でわかるPAの基本~コンサート、ライブエンジニアを目指すための

「PA」という職業は始めて聞く。本書の表紙にもあるのだが「Public Address」の略で、直訳を行うと「公衆(電波・リアル含めて)に伝達をする」という。伝える手段として「音響」の仕事がある。主にライブやコンサートの音響のコントロールをする技術職である。 本書はPAのめくるめく世界について紹介している。 1.「PAの世界」 「音響」の仕事と一括りに言っても、ライブ・コンサートのみならず、放送や […]

ライブシーンよ、どこへいく

現在J-POPの世界ではAKB48やEXILEなどが旋風を巻き起こしているが、シングルやアルバムのCDは全体的に落ち込んでいる。しかしそれとは対照的にライブ公演が反比例するように右肩上がりを見せている。ライブ独特の臨場感と好きなアーティストを生で見ることのできる興奮が魅力的なのかもしれない。 本書はライブそのものの現状と可能性、そして未来について考察を行っている。 第1章「予定調和のパフォーマンス […]

カラヤンがクラシックを殺した

昨年・一昨年とカラヤンの生誕記念、没記念の時期にCDショップのクラシックコーナーではカラヤンフェアが行われたほどである。ヘルベルト・フォン・カラヤンは指揮で観客を魅了しただけではなく、音源を数多く残し、没後20年経った今でも世界的指揮者の名声を放ち続けている。 しかし著者はそのカラヤンがタイトルにあるとおりクラシックを殺したと断罪している。 第一章「音楽の悪魔―プロレゴーメナ」 カラヤンの音楽は著 […]

ジャズに生きた女たち

アメリカで生まれたジャズであるが、ジャズの世界は「男社会」と呼ばれても仕方のないほど男性が活躍している世界である。 しかしその中でも女性も少数ながら女性は活躍しており、男性の中で大輪の花を咲かせる活躍を見せた。本書はジャズの世界で活躍した女性を8人取り上げている。 第1章「サッチモにジャズを教えた女性」 彼女はジャズの世界では草分け的存在出会った「ルイ・アームストロング」の妻である。彼女もジャズシ […]

マイケル・ジャクソンに捧ぐ テレサ・イン・ネバーランド

(株)オトバンク 上田様より献本御礼。 「キング・オブ・ポップ」の名を欲しいままにしたマイケル・ジャクソン。数多くの曲やムーンウォークなど、印象の強いものを挙げると枚挙にいとまがないほどである。 マイケルは2009年5月、この世を去った。 あまりにも突然の死。マイケルのファンのみならず、これまでスキャンダルを追ってきたパパラッチまでも彼の冥福を祈った。 本書は彼ともっともつきあいのあった女性が、マ […]

恋愛哲学者モーツァルト

本書のタイトルからして「?」という印象であるが、モーツァルトが書いた歌劇を見てみると「なるほどな」と言う印象であった。モーツァルトと恋愛は歌劇から連想されることがあるのだが、モーツァルトは歌劇を制作するに当たりどのような恋愛観を持っていたのかというのも知りたくなる。本書はモーツァルトと恋愛、その知られざる関係について、歌劇を中心に考察を行っている。 第一章「モーツァルトとオペラ史における愛の発見」 […]

シルクロードと世界の楽器―音楽文化の東西交流史

「楽器」というと世界中探してみたら何種類あるのか。全部で数え切れないほどあるというのだから驚きである。それだけに国々の音楽の形態や種類も違っており、音楽によっては差別の的となったりすることもある。「和」をとりなすことこそが音楽の根源であるというのに何とも皮肉なことだろうか。 さらに本書の冒頭では日本音楽は激しい差別を受けてきたのだという。とりわけ学校教育では琴や筝といった日本楽器を扱うことは、まっ […]

「裏声」のエロス

中学・高校と部活動は吹奏楽部だったが、練習の一つとして「ソルフェージュ」というのがある。簡単にいえば表現を磨くために合唱練習を行うというのである。そのことから「裏声」というのに関してはある程度は知っている。 しかし本書のタイトルを見ると意味淫靡なイメージがしてならない(私の妄想かもしれないが)。本書は裏声のメリットと実践法について書かれたものである。 第一章「「裏声の幸福」恋愛編」 「エロス」とい […]

ブラバンキッズ・オデッセイ 野庭高校吹奏楽部と中澤忠雄の仕事

節目を迎えるにあたり、これまで書評したものの中から選りすぐりのものを2つ選ぶ。 一つは「蔵前トラック」「蔵前トラックⅡ」を通して最も思い出に残る一冊を、 もう一つは「蔵前トラックⅡ」で一番最初に取り上げたものを再掲して、自ら振り返るということを行う。 ブラバンキッズ・オデッセイ posted with ヨメレバ 石川たか子 リトル・ドッグ・プレス 2007年04月 楽天ブックス Amazon Ki […]

こだわりアメリカン・ルーツ・ミュージック事典

本書はアメリカン・ミュージックの草分け的存在である60人の足跡をCDとともに紹介している。当然フランク・シナトラをはじめ、エルヴィス・プレスリーやレイ・チャールズなどジャズやカントリー、フォーク、エレキ・インスト、ロカビリーなどジャンルを問わずに紹介している。 ちなみに著者は12年前に東京から神奈川の茅ヶ崎に居を移したという。茅ヶ崎と言えば真っ先に浮かぶのがサザンオールスターズの桑田佳祐の出身地で […]