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音楽

オーケストラ大国アメリカ

「オーケストラ」というと、ドイツやオーストリアなど西欧の国々が盛んに言われているのだが、実はアメリカも「オーケストラ大国」と呼ばれるほどであるという。これについてクラシックマニアであれば分る人もいるのだが、クラシックの「ク」の字も知らない方であれば本書に出会うまで気づくことはないと言える。 ではなぜアメリカが「オーケストラ大国」と呼ばれているのか、本書はその所以について取り上げている。 第1章「オ […]

オペラ座のお仕事――世界最高の舞台をつくる

日本における「オペラ座」というといろいろあるのだが、本書では東京にある「新国立劇場」を取り上げている。「新国立劇場」が開場したのは1997年、本格的な「歌劇場(オペラ座)」として建立され、現在までオペラ・舞踊・演劇など多岐にわたって公演が行われている。 そのオペラ座で2001年9月より、専属合唱指揮者となった方が新国立劇場での毎日、そして指揮者の仕事、そしてこれまでとこれからについて綴っている。 […]

日本の軍歌~国民的音楽の歴史

「軍歌」というと右翼を連想してしまう方も多いようだが、そもそも日本における軍靴の歴史は明治時代にさかのぼる。その草分けとなったのは1885年に「来(きた)れや来(きた)れ」が登場したことにあるのだという。それからヒット曲になった軍歌も存在し、中には「ミリオンセラー」にまでなった軍歌も存在した。 本書は国家思想における「軍歌」ではなく、あくまで「大衆音楽」における「軍歌」の存在はどのようなものであっ […]

踊る昭和歌謡―リズムからみる大衆音楽

今となってはJ-POP言われている日本の音楽であるが、かつては「歌謡曲」と呼ばれていた時期があった。その歌謡曲もただ歌うだけではなく、ダンスとともに歌われた(もちろんジャンルにもよるが)。 ダンスというと、色々な「リズム」が存在するのだが、本書はその「リズム」の視点から昭和歌謡の歴史について紐解いた一冊である。 第一章「ダンスホールとジャズの戦前戦後―占領期1952年まで」 大東亜戦争、もとい日中 […]

破壊と再生はワーグナーから―いまを生きつづけるオペラ

クラシックやオペラの世界は敷居の高いものなのかもしれない。実際に私は吹奏楽・オーケストラを経験しているため、身近なものになってきており、趣味として取り入れているのだが、それだけでも「敷居が高いでしょ」と言われることも少なくない。実際に「クラシックやオペラは堅苦しいもの」というイメージが強く、身近なものにしていくために音楽評論家やプロ演奏者たちは奮闘し続けている。 本書はクラシックの楽しみについてド […]

演歌は国境を越えた――黒人歌手ジェロ 家族三代の物語

「史上初の黒人演歌歌手」「演歌界の黒船」と名を馳せたジェロは2008年に「海雪」という曲でデビューを飾った。このデビューは華々しいものがあり、デビュー曲で日本作詩大賞の大賞、日本レコード大賞最優秀新人賞などを受賞した。しかしデビューまでは決して順風満帆ではなかった。むしろ「苦難」という言葉がよく似合うほどである。本書はジェロが叶えた家族三代の夢への軌跡を綴っている。 第一章「演歌が家族を支えていた […]

学校で教えてくれない音楽

私自身小中高と音楽をやっていたこともあり、音楽は得意だった。しかし人によっては「音楽は苦手」と言う人も少なくなかった。おそらく音楽の授業で自分が音感が良くない、「やらされ感」があって音楽が嫌いになってしまった、など理由は様々である。 しかし本当のところ、音楽は楽しいものである。その音楽の楽しさをどのようにして伝えるか、本書はそのことについて実践的に取り上げている。 1.「音を出す」 楽器は音を出す […]

ザ・タイガース 世界はボクらを待っていた

「ザ・タイガース」というバンドを知っている方々はだいたい50~60代の方々、あるいは60年代後半当時の音楽にハマっている方々くらいだろう。しかしザ・タイガースのメンバーの中にジュリーこと沢田研二がいること、そして同じリードギターに岸部シロー(現:岸部四郎)がいることはあまりにも有名な話である。 でもなぜ今ザ・タイガースなのか、と言うと本書が出版された一昨年に一時期だけ再結成されたと言うことで話題と […]

音楽ライターが、書けなかった話

元々音楽をやっている人間にとって「音楽ライター」の仕事は夢がある。とは言ってもライター業自体、経済的な現実は厳しいと言われている。にもかかわらずこの仕事を続けられている要素として著者は、 「音楽が好きであること。さらに考えてみると、仕事のなかで心が震える瞬間があるからだ」(p.10より) とある。経済的な厳しさをも吹き飛ばす様な「瞬間」に著者は何度も立ち会ってきた。その瞬間とエピソードを本書にした […]

かなり変だぞ「クラシック通」

私自身クラシックを聴くことが多いのだが、本や雑誌を読んだり、実際に演奏会に行ったりしてみると、「クラシック通」なるものがいる。私自身も中学の頃からずっとクラシックに触れているのだが、別に「クラシック通」と言うわけでもなく、あくまで「クラシックが好き」と言うことで趣味にしていることだけは付け加えておく。 実際私自身、クラシックの演奏会に足を運ぶことは年に2回あるかないかという状況だが、その際に出くわ […]