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芸術・スポーツ

日本の軍歌~国民的音楽の歴史

「軍歌」というと右翼を連想してしまう方も多いようだが、そもそも日本における軍靴の歴史は明治時代にさかのぼる。その草分けとなったのは1885年に「来(きた)れや来(きた)れ」が登場したことにあるのだという。それからヒット曲になった軍歌も存在し、中には「ミリオンセラー」にまでなった軍歌も存在した。 本書は国家思想における「軍歌」ではなく、あくまで「大衆音楽」における「軍歌」の存在はどのようなものであっ […]

踊る昭和歌謡―リズムからみる大衆音楽

今となってはJ-POP言われている日本の音楽であるが、かつては「歌謡曲」と呼ばれていた時期があった。その歌謡曲もただ歌うだけではなく、ダンスとともに歌われた(もちろんジャンルにもよるが)。 ダンスというと、色々な「リズム」が存在するのだが、本書はその「リズム」の視点から昭和歌謡の歴史について紐解いた一冊である。 第一章「ダンスホールとジャズの戦前戦後―占領期1952年まで」 大東亜戦争、もとい日中 […]

盤上の人生 盤外の勝負

現在「将棋電王戦FINAL」が行われており、ネットの世界でも将棋が色濃く認知されている。その現実について一昨年著者も電王戦のコラムとともに、取りあげられていたことが印象的である。ちなみに本書の著者は今年1月末に他界した。将棋棋士としての人生以上に観戦記者、作家としての認知度が高く、将棋の知らない方々に文章でもって伝えた功労者と言っても過言ではない。同時に、多くの闘いを見続けたことで、本書のような一 […]

サハラを走る。~7日間245キロ!サバイバルマラソンへの挑戦。

「世界で最も過酷なマラソン」 そう呼ばれているマラソンが存在する。アフリカ大陸北部にある世界最大の砂漠を舞台にして走る「サハラマラソン」である。距離にして245キロ、距離だけで言えば、ギリシャの「鉄人マラソン」と呼ばれ、246キロ走る「スパルタスロン」と、距離は変わらないように見えるのだが、その「過酷」の本質は距離よりも、「砂漠」という環境にある。245キロを7日間走り続けること、その間、灼熱と砂 […]

破壊と再生はワーグナーから―いまを生きつづけるオペラ

クラシックやオペラの世界は敷居の高いものなのかもしれない。実際に私は吹奏楽・オーケストラを経験しているため、身近なものになってきており、趣味として取り入れているのだが、それだけでも「敷居が高いでしょ」と言われることも少なくない。実際に「クラシックやオペラは堅苦しいもの」というイメージが強く、身近なものにしていくために音楽評論家やプロ演奏者たちは奮闘し続けている。 本書はクラシックの楽しみについてド […]

演歌は国境を越えた――黒人歌手ジェロ 家族三代の物語

「史上初の黒人演歌歌手」「演歌界の黒船」と名を馳せたジェロは2008年に「海雪」という曲でデビューを飾った。このデビューは華々しいものがあり、デビュー曲で日本作詩大賞の大賞、日本レコード大賞最優秀新人賞などを受賞した。しかしデビューまでは決して順風満帆ではなかった。むしろ「苦難」という言葉がよく似合うほどである。本書はジェロが叶えた家族三代の夢への軌跡を綴っている。 第一章「演歌が家族を支えていた […]

笑いの日本文化―「烏滸の者」はどこへ消えたのか?

「笑い」というと日本では、落語・漫才・喜劇などが挙げられる。そう考えると日本文化には必ずと言っても良いほど「笑い」が根付いている。しかし本書は漫才や落語を取り上げている訳では無い。「烏滸(おこ:おろかなこと。ばか。たわけ。)の者」について取り上げているが、簡単に言えば、落語の世界で言う所の「与太郎」、のような存在なのだが、元々民俗学者の柳田國男が、 「進んで人を笑わせ、楽しませる者のことであり、さ […]

学校で教えてくれない音楽

私自身小中高と音楽をやっていたこともあり、音楽は得意だった。しかし人によっては「音楽は苦手」と言う人も少なくなかった。おそらく音楽の授業で自分が音感が良くない、「やらされ感」があって音楽が嫌いになってしまった、など理由は様々である。 しかし本当のところ、音楽は楽しいものである。その音楽の楽しさをどのようにして伝えるか、本書はそのことについて実践的に取り上げている。 1.「音を出す」 楽器は音を出す […]

ザ・タイガース 世界はボクらを待っていた

「ザ・タイガース」というバンドを知っている方々はだいたい50~60代の方々、あるいは60年代後半当時の音楽にハマっている方々くらいだろう。しかしザ・タイガースのメンバーの中にジュリーこと沢田研二がいること、そして同じリードギターに岸部シロー(現:岸部四郎)がいることはあまりにも有名な話である。 でもなぜ今ザ・タイガースなのか、と言うと本書が出版された一昨年に一時期だけ再結成されたと言うことで話題と […]

大相撲大変

いよいよ明日、大相撲初場所が始まる。白鵬が新記録となる33回目の優勝を飾るのか、はたまた他の横綱勢・大関勢が奮起をするのか、そして日本人力士の活躍はどうなるのか、話題はてんこ盛りであるのだが、そもそも大相撲の世界はここ20年あたりで大きな変化を遂げてきた。初めて外国人横綱・曙が誕生したのは1993年3月、今から22年も前のことである。その後日本人横綱が2人誕生して以降、武蔵丸からはずっと外国人の横 […]