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書評

伝説の灘校教師が教える 一生役立つ 学ぶ力

「灘校」といえば、日本でもトップクラスの東大合格者を輩出している屈指の進学校としても有名である。著名な方々の中には精神科医の和田秀樹氏はもちろんのこと、現在の神奈川県知事である黒岩祐治氏などいる。灘校というと、受験勉強のための詰め込み教育を行っているというイメージを持っているのだが、本書で紹介されている著者の橋本武氏の授業は一冊の本を3年かけて読む、という超スローリーディングの授業を行っているとし […]

世界共和国へ―資本=ネーション=国家を超えて

「世界共和国」と言う言葉は正直言って違和感があった。というのは、元々先進国、及び一部の発展途上国は「資本主義国」であり、かつそれぞれの国家共同体でもって活動している。 その中で著者は対立するような資本国家によって、想像力や理念を築く力を失ってしまったと危惧している。その危惧を脱するために、本書のタイトルにある「世界共和国」の構想を提示している。 本書はあくまで「構想」を唱えているのであって、実際に […]

金属なしでは生きられない―活性酸素をコントロールする

本書の裏に 「われわれは毎日金属を食べて生きている」 という。金属食べていると言うことは私たちは金属を主食としているのではと疑ってしまう。もちろん本書は。本来私たちは金・銀・銅・鉄・鉛などの金属を食べる種族だと言っているわけではない。 いわゆる生態金属であり、栄養素にも「鉄」や「亜鉛」などを摂取していることから、本書で書いている「金属」を食べなくては生きることができないという。最も活性酸素という発 […]

コンビニと日本人 なぜこの国の「文化」となったのか

もう「あたりまえ」の存在となっているコンビニだが、1970年代に作られた産物で、30年後、このようにインフラの如く扱われている存在になるとは誰も思わなかった。(ちなみに起源は諸説あるので、起源の説明は割愛しておく) 本書はコンビニの歴史、及びビジネスとしてのコンビニと言うよりも「インフラ」としての「コンビニ」の存在について、過去の災害と現在の社会と照らし合わせながらコンビニの存在について解き明かし […]

弱さを強さに変えるセルフコーチング

最近コーチングに関する本が色々と出ている。コーチングとコンサルタントの違いというと、色々あるのだが、コンサルタントは自らのノウハウを提示するのに対し、コーチングはクライアントに質問しながら強みを見出すというのがある。しかし本書は「セルフコーチング」を提示した一冊である。 「セルフコーチング」はビジネス書でもいくつか出ているのだが、本書は日本における草分け的存在の一冊と言える。(ちなみに本書が出版さ […]

人体常在菌のはなし ―美人は菌でつくられる

「菌」と言う文字を見ると、抵抗を覚える方も少なくない。特にこの時期だと食中毒の原因となる「病原性大腸菌」が活発化する時期である。そう考えると、私自身も食品の管理はしっかりしておく必要がある。 話を戻す。「菌」と言うとネガティブな印象を持たれるかも知れないが、「菌」でも人体の中にいて、なおかつ本書のサブタイトルにある「美人」になる事のできる菌が存在するのだという。実際に「美人」と言う言葉の定義も顔だ […]

人を見抜く黄金律 居酒屋で最初に冷奴を注文する人は成功する

サブタイトルに惹かれてしまうような一冊である。しかしよくよく中身を見てみると、人には仕草によって性格が出るのだという。その仕草一つ一つには性格的、もしくは精神的な意味を持っており、仕草一つでも相手の心証を見抜けるのだという。もちろん仕草のみならず、「第一印象」もあり、「表情」「発する言葉」など、見抜くポイントが存在するのだという。 本書はその「見抜く黄金律」と題して「読み所」と言うところについて取 […]

ほんとうのニッポンに出会う旅

「ニッポン人には、日本が足りない」 かつて公共広告機構のCMに出演し、一躍有名になった旅館・藤屋の女将である藤ジニー氏の言葉である。この言葉は私も小さい頃によく聞いていて、そのことから日本とはいったいどういった国なのか、と言うのを考え続けていた。 私たちがガイドなどの本でしか知らない「日本」、ちょっと有名どころしか知らない「日本」、そしてガイドにも何も載っておらず、誰にも知られていない「日本」。日 […]

イベントの技術―ローコスト・ハイリターン/街が賑わう協働演出

「イベント」とひとえに行っても市区町村が主体となって行われる物、あるいは地域単位で行われる物、学校単位で行われる物それぞれが存在する。さらに言うと「イベント」にも多くの種類があり、「教室」と称するものから、「講演」と称するものまで、さらにはフリーマーケットなどの販売はもちろん、試合もある。 「イベント」とつくだけでも数多くの種類・規模が存在するため、かなり広義といえるのだが、本書はその中でも「街」 […]

日本人はどこまで減るか―人口減少社会のパラダイム・シフト

日本の人口は減少の一途を辿っている。その人口減少になっている理由として「少子高齢化」が大きく起因しているのだが、このままだと2040年代には人口が1億人を割り、やがて3分の1以下になる試算も出ている。実際に政府も「少子化対策担当大臣」の閣僚ポストを置くなど少子化対策に向けて本腰を挙げて尽力をしているのだが、なかなか歯止めがかからないと言える。 この少子化に伴い、消費市場が減少する、年金制度が破たん […]