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書評

詩を書くということ

今となっては作詞界の重鎮として名を馳せている谷川俊太郎氏だが彼はどのような人生を歩み、詩の世界と出会い、そして現在まで生きてきたのか。その足跡について2010年に「100年インタビュー」という番組にて放送された対談を行った一冊である。 第一章「詩との出会い」 谷川氏は詩を書き始めて60年以上経つが、元々書き始めたきっかけは高校生の頃に雑誌を出すために詩を書き始めたのがきっかけである。それから詩の魅 […]

理系バカと文系バカ

見ての通り過激なタイトルであるのだが、どういう人の事を指しているのか。本書では、 「理系バカ」・・・自分の世界に没頭しすぎて、極端な行動に走りやすい人 「文系バカ」・・・他人の情報を鵜呑みにして、その場の空気に流されやすい人(いずれも本書の内容紹介より) と表されるのだが、実際にどうしてそういう言葉ができあがったのか、そして「理系バカ」「文系バカ」を超えて、著者はいったいどのようなセンス、人を求め […]

浮世でランチ

ランチというと、最近では一人で食べる「個食」とか、「孤食」とか言われることが多い。もっと言うとお金がもったいないから自前で弁当を作る。しかし大学生になると、自分自身の弁当が恥ずかしく移ってしまうので、どうしてもトイレで弁当を食べると言う人もいるのだという。しかし私がサラリーマン時代だった頃は私も一時期そうであったが、大概外でランチをすると言うこともあった。ご飯を通じて人と人との関わりを持つと言うこ […]

日本の農業は“風評被害”に負けない

東日本大震災を始め、農業・漁業などに関して災害が起こると、「風評被害」と言うのが起こる。風評被害について簡単に言うと、災害における無根拠な説を流布して、農業・漁業の生産や販売を直接、および間接的に妨害するといったことを表している。とりわけこの東日本大震災では数多くの風評被害が起こっており、現在進行形にて流布されているものも少なくない。 しかしそんな風評被害に対し、立ち向かっている農家の方々も存在す […]

ネット評判社会

「評判」と言うと、けっこう「口コミ」と呼ばれる事がある。かつては雑誌や噂話、さらにはTVなどが中心となっていたのだが、最近ではインターネットのサイトやブログ、さらには掲示板と言った所から噂が広がり、人気を得たり、逆に人気がなくなったりしている。こう考えてみると「評判」が起こる場所が異なっているだけの様にも見えるのだが、実際の所それだけではないと言える。 本書はネット評判の歴史と研究を通じたメカニズ […]

嫉妬のお作法

フォレスト出版 森上様より献本御礼。 「私たち人間の心に「感情」があるかぎり、この「嫉妬心」と一生付き合っていくもの」(p.2より) とあるように、人間の感情があるので、嫉妬心は一生ついていかなければならないという。それが「嫉妬」と意識しても、しなくてもである。 しかし嫉妬をする人もそうだが、される人にも原因があり、実際にどのように対処をしたら良いのだろうか、そのことについてカウンセラーの立場から […]

売上が伸びる接客

私自身も大学のアルバイトで接客を行った事があるのだが、実際に人と人とが接して、商品を売り込んでいくために接客を行う必要がある。 しかし接客とひとえに行っても、単純に「いらっしゃいませ」や「いかがでしょうか」というようなことばかりでは無く、お客さんに興味を持ってもらえる、そして買ってもらえるようなアクションを行えば良いのか、接客が上手く行かず、苦しんでいる人であれば、どのように楽しくなれるのかについ […]

「上から目線」の構造

最近世の中の人々は「上から目線」でモノを言う人が多いのだという。意識しなくても、相手に対して「できていない」と批判したり、威張り散らしたりするなど、若者から中高年に至るまで幅広い年代で「上から目線」でモノを言っている。本書はなぜ「上から目線」になっているのか、心理学的な観点から考察を行っている。 第1章「なぜ「上から目線」が気になるのか」 「あの人上から目線でモノを言っている」と言うような言葉をよ […]

ユーラシア胎動――ロシア・中国・中央アジア

かつては経済成長、あるいは発展の著しいところと言うと、日本や欧米諸国と言った所が中心だったものの、21世紀に入ると「BRICs」と呼ばれる国々が台頭してきた。その「BRICs」こそ、中国やロシア、インドなどユーラシア大陸がほとんどである(あともう一つは南米のブラジル)。他にも中東諸国、中でもドバイなどの新興国の経済発展も目覚ましいと言われており、ユーラシア大陸ではヒト・モノ・カネのいずれも沸き立っ […]

ロシア 語られない戦争 チェチェンゲリラ従軍記

ロシアというと今年の2月にソチでオリンピックが行われた事が記憶に新しい一方で、3月辺りからクリミア独立について欧米諸国と対立していると言う印象も捨てきれない。現在のロシアは資源による経済発展は目覚ましい一方で、踊り場にさしかかっており、資源の輸出や技術協力を求めて日本をはじめとした国々との外交を行っているのだが、先述の出来事により、なかなか上手く行っていない側面がある。 その一方でロシアは前からチ […]