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書評

医学的根拠とは何か

「医学的根拠」と言う言葉を聞き慣れない人が多い。「根拠」は「根拠」でも「科学的根拠」と言ったものであればよく聞く。その差はいったい何なのか。それは「医学」が「学問」として扱われるかどうか、と言うものだろう。 それはさておき、日本における公害事件・薬害事件と言ったことは長期的な法廷闘争が行われている現実がある。それを巡って医師同士の対立もあれば、医学的な解釈を巡った混乱まで存在する。 本書は「医学的 […]

おひとり温泉の愉しみ

温泉は自分自身に取って癒やしになる。私自身も温泉に行きたい願望があったのだが、仕事の関係もあり、なかなか行く機会に恵まれなかったこともあった。今年は「旅」をテーマにしているため、温泉旅行もやぶさかではない。でも自分自身が「旅」をするとなると、必ずと言ってもいいほど「一人旅」になってしまうのだが。 それはさておき、本書は著者自身が日本各地の温泉を一人で旅した、いわゆる「おひとり温泉」のロマン、そして […]

パワハラに負けない!――労働安全衛生法指南

一昨年から「ブラック企業大賞」が行われたり、新聞をはじめとしたメディアでも「ブラック企業」という言葉が使われたりし始めた。「ブラック企業」という言葉は私が就職活動を行っていた2007年頃には既にあったのだが、実際にいつ頃から使い始めたのかは不明である。 私は5年間の社会人生活の中で、「パワハラ(パワー・ハラスメント)」のようなことは存在しなかった。ただ、連日終電になるほど、忙しいことはあったものの […]

生命科学の冒険―生殖・クローン・遺伝子・脳

医学の進歩は目覚ましいと言われている。しかし進歩によっては「生命倫理」として疑問を投げかけたり、批判したりするようなことも起こっている。日々刻々と進化をしている、医学、その中でも「生殖技術」や「遺伝子」といった生命科学がどのように進化を遂げていったのか、本書は「生殖」「クローン」「遺伝子」「脳科学」といった分野にて語った一冊である。 1章「生命の始まりの科学―生殖」 「生殖」と言っても、別に性交渉 […]

G20の経済学 – 国際協調と日本の成長戦略

G20とは、サミットの主要国である「G8(主要国首脳会議。参加国はフランス・アメリカ・イギリス・ドイツ・日本・イタリア・カナダ・ロシア)」に加え、「中華人民共和国、インド、ブラジル、メキシコ、南アフリカ、オーストラリア、韓国、インドネシア、サウジアラビア、トルコ、アルゼンチン、欧州連合」を足した20カ国で成り立つ組織である。 G20は「20か国・地域財務大臣・中央銀行総裁会議」として、国際協調と経 […]

面白い本

書評家の性というのか、私は「おもしろい本」には目がない。100万部超えたベストセラーよりもむしろ、内容やタイトルなど面白おかしさをもっていて、それでいながら読めば読むほど楽しくなるような本が良いとつくづく思う。本書の著者である成毛氏は読書家としても、超をいくつつけても足りないほど大物であり、かつ数多くの種類の本を読破している事から、本のことを隅から隅まで知り尽くしていると言っても過言ではない。もし […]

教育委員会――何が問題か

昨今から「いじめ」や「学力テスト」「体罰」など教育現場で起こる問題や事件が後を絶たない。その温床はいったいどこにあるのか、学校なのか、教育委員会なのか、日教組なのか、それとも日本人全体なのか、いったい「誰か」という分別は付きにくいと言っても過言ではない。 本書は「教育委員会」に限定して、どうして「教育委員会」ができたのか、そして長い歴史の中で、教育委員会はどのような問題が起こったのか、今年起こった […]

ぼんやりの時間

私は今し方、「ぼんやり」するような時間はない。むしろ忙しくて、休む暇もない、といえるような状態にある。しかし「ぼんやり」をする時間があるからでこそ、心に余裕が生まれ、自分の人生を見直す、さらには、向き合うことができる事ができる。 しかし今の社会は私に限らず、「効率」を求める風潮にあり、それでいながら「狭量」であったり、「神経質」であったりすることがある。ニュースをぼんやりしながら見てみると、「それ […]

科学と人間の不協和音

「科学」という名の学問・技術の発展は私たちの生活にとってプラスになる要素になっていたのだが、東日本大震災が起こり、科学と人間生活との間に「不協和音」ができ、科学の発展が人間生活の「リスク」を産む事象も起きてきている。 しかし、前々から科学の進歩は人間生活にとってメリットになったものも少なくないが、なぜ「メリット」と「リスク」両方が生まれたのか、そして科学者とそうでない人の溝はいかにしてできたのか、 […]

武器としての決断思考

ビジネスの場は幾度となく「決断」の連続と言える。その「決断」は様々な要素を考え、結論を導き出すという「意思決定」の方法があり、著者は大学にて教えている。その「決断」はどのような考えでもって行うのだろうか、そして決断に向けての議論をどのように組み立て、答え(最適解)を導き出すのか、その考え方を本書では伝授している。 1時間目「「議論」はなんのためにあるのか?」 「ビジネス」においても、「学術」におい […]