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書評

すごい和食

今でこそ「日本食」は世界的にも認知されている。しかしそれを生み出した国である日本では、日本食離れが著しいという。その一方でアンチエイジングやダイエット効果などが解明されており、再評価の動きも出てきている。 本書は「絶倫食」でおなじみであり、「食の冒険家」として知られる小泉武夫氏が和食の凄さについてコラムとともに力説を行っている。 第1章「和食はこんなにすごい!」 日本人は「水」と「粒」を食べる民族 […]

組織エスノグラフィー

「エスノグラフィー」は何かというと、邦訳にすると「民族誌」であり、 「調査対象に深く入り込み、参加者を考察することによって、内部の見解を解明するためのフィールドワークの方法」 のことである。この言葉は近年使われ始めたためか、その言葉を聞く人はほとんどいないが、だんだん使われ始めているのだという。 本書はその「エスノグラフィー」を様々な「組織」を対象にどのようなものかを伝授した一冊である。 第Ⅰ部「 […]

後藤新平の「官僚政治」

後藤新平の存在、それは東日本大震災を機に再評価され始めているように思えてならない。というのはその80年以上前、「関東大震災」が起こったがそのときに復興の中心人物だったのが後藤新平その人である。それだけではなく、統治する前は「四害」の一つと呼ばれた台湾を劇的な発展にも貢献した。 本書は後藤新平没後80周年を記念して後藤新平の足跡や論文を元に、後藤新平の人生や思想などを読み解きながら今の日本はどうある […]

超高齢者医療の現場から - 「終の住処」診療記

バブル崩壊のころから日本は「高齢化社会」と言われてきた。そして現在では総人口に対する高齢者の比率は20%に迫る勢いを見せ、「超高齢社会」と言われてもおかしくないほどにまでなった。 その時代だからでこそ「医療」や「福祉」が重要なものとなるが、本書は病院や「老人ホーム」などの高齢者施設の現場と現状を鑑みながら、これからの「超高齢社会」の医療のあり方を提言している。 第一章「実の娘の介護放棄」 「介護放 […]

日本でいちばん簡単な年金の本

数年前から年金についての改革が始まったが、その変化が最たるものとして2013年に厚生年金の受給年齢が変わり始めるのだという。これについては先日書評した「2013年、日本型人事は崩壊する! 企業は「年金支給ゼロ」にどう対応すべきか」で取り上げられているためここでは割愛する。 それだけではなく「年金」について不明な点、見えない点がおいと言われているが、本書は年金についての基本的なところ、もしくは見えな […]

醜聞の作法

「醜聞」とは何か。辞書で調べてみると、 「その人の名誉や人格を傷つけるような、よくないうわさ。男女関係や金銭に関する評判など。スキャンダル。」(goo辞書より) 名誉毀損や人格否定などをするような醜聞は現在でも起こっており、とりわけネットではコメントやブログなどが顕著に表れている。 本書の舞台は18世紀のフランス、ちょうど「フランス革命」に近い時代である。当時は階級社会であり、貴族などの高い階級で […]

利他主義と宗教

先日「利他のすすめ」という本を読み、評した。 元々「利他」の精神は仏教からきているものであるが、企業にとって大事なことになりつつある。東日本大震災が起こってその精神はよりいっそう強いものとなった。 本来仏教にある「利他主義」だが、本書はその利他主義を宗教の側から考察をするとともに、宗教(団体)がこの状況の中でできることを見出している。 第一章「東日本大震災と宗教」 人間社会、いわゆる「俗世」から離 […]

7人家族の主婦で1日3時間しか使えなかった私が知識ゼロから難関資格に合格した方法

著者の原様より献本御礼。 著者の原氏とは勉強会などで何度もお会いしており、税理士のみならず、起業に関しての著作もされている方である。 その原氏は税理士である一方で7人家族の主婦も勤め、主婦をするだけでも時間は僅かしかとれなかったのだという。本書のタイトルにあるとおり1日3時間しかなかった。 そんな彼女が合格率10%以下と呼ばれる難関資格である「税理士」を合格し、現在も活躍している。本書は1日に僅か […]

南海の翼 ─長宗我部元親正伝

戦国時代には全国的に数多くの大名が生まれた。北から順に伊達政宗、上杉健信、武田信玄、徳川家康、今川義元、織田信長、豊臣秀吉と枚挙を挙げるだけでも暇がないほどである。 本書は土佐藩の盟主、長宗我部元親(ちょうそかべもとちか)であるが、私は僭越であるが本書に出会うまで全く知らなかった。 ここで「長宗我部元親」について説明する。土佐国の戦国大名である長宗我部氏の第21代当主であり、生まれた当時は土佐の国 […]

無理

「無理」という言葉をある辞書で引いてみると以下の意味が出る。(「Goo辞書」より) 1.物事の筋道が立たず道理に合わないこと。 2.実現するのがむずかしいこと。行いにくいこと。 3.しいて行うこと。押しきってすること。 「無理」と言う漢字をそのまま見ていくと、1.が「道理」が「合わない」、もしくは「無い」しっくりと来るが、2.の意味が最も多く使われているように思えてならない。 本書のタイトルの話を […]