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書評

キーコンセプト 文化―近代を読み解く―

本書はキーコンセプトとして「文化」についての考察を行っている。ドイツやイギリス、アメリカ、そして日本とそれぞれ異なる歴史、言語があり、「文化」を形成して言っている。本書は各国の文化の変遷をたどるとともに、近・現代の中でどのような「文化」を形成していったパターンについて考察を行っている。 1.「文化概念の発生と展開」 本章の話に入る際に、「文化」と「文明」の意味の違いについて、とある辞書にて確認して […]

ほめ言葉の法則―心理カウンセラーが教える101のテクニック

最近のビジネス書では「ほめ言葉」や「ほめ方」など、いわゆる「ほめ」に関する本が至る所にある。「人は誉められて育つ」と言う表れだろうか、それとも「ゆとり世代」と言う言葉からきた驕りなのかという考えはあるのだが、実際に頭ごなしに怒られるよりはできた所について、ほめてもらえる方が断然モチベーションも上がる。しかしほめ方によっては相手の感情を逆撫でをしてしまう逆効果もあり、しかしほめ方によっては相手の感情 […]

もっと知りたい上方文化―過去と現在を訪ねる

上方文化として代表的な物を挙げるとしたら、落語と歌舞伎、さらには宝塚や浄瑠璃などがある。他にも「文化」という括りで行くと「茶の湯」も古都・京都から来ており、漫才も大阪流の物は今でも衰えを知らない。 さて最初に挙げた落語や歌舞伎では代表的な人物として、落語では三代目桂米朝、歌舞伎では四代目坂田藤十郎がいる。とりわけ坂田藤十郎は江戸の市川團十郎と並んでの大名席である。市川團十郎は「荒事の名手」と呼ばれ […]

電子出版学入門

iPadやKindleなど電子書籍のプラットフォームが数多く生まれたことにより「電子書籍」業界は活況の様相を呈している。電子出版自体の歴史は思った以上に古く1985年から始まった。ちょうど私と同い年と言った方がいいだろう。 本書は活発となっている「電子書籍」について、学問として考察を行う「電子出版学」のイロハについて紹介している。 第1章「電子出版学とはなにか」 電子書籍は電子出版の範疇であるのだ […]

人生は一冊のノートにまとめなさい

ダイヤモンド社 市川様より献本御礼 「情報は1冊のノートにまとめなさい」「読書は1冊のノートにまとめなさい」など「ノート」に関するスペシャリストの「ノート本」の続編、と言うより集大成と言った方が正しいように思える。タイトルも「人生」とこれまでとは違いスケールがあまりにも大きいからである。 「人生の足跡」というと色々ある。代表的な物では「アルバム」だろう。小さい頃から現在に至るまで自分がどのような姿 […]

仕事が変わる「ひとこと片づけ術」

(株)オトバンク 上田様より献本御礼。 これまで「整理術」に関してはいずれも、「どのように整理したらよいか?」といった技術やノウハウと言ったところが中心であった。いざ実践をしても三日坊主になったり、ほかにも良い方法があるのではないかと言ってやらなかったりするケースも多かった。 しかし本書は技術というよりもむしろ「言葉」や「心構え」と言ったところが中心である。 著者は「かたづけ士」という肩書きを持っ […]

いますぐ言葉を変えましょう

(株)オトバンク 上田様より献本御礼 以前から私はブログにて「言葉は鋭利な諸刃の剣である」と言った。なぜかというと言葉には人を励ますこともできれば、自殺に追い込ませるほど心に傷つかせる言葉もあるという。「言葉の暴力」というものもここからきているのかもしれない。言葉は出すのは簡単であるが扱い方一つで危ないものになってしまう。 その状態で本書にはいるわけであるが、本書はというと言葉一つで人生を良い方向 […]

本田式サバイバルキャリア術

「レバレッジ〜」の書籍で有名な本田氏であるが、それまでの道のりは極限の、本書のタイトルにある「サバイバル」の状態をくぐり抜けて、やっと得た技術であった。レバレッジという技術も必要であるが、これから本当の意味で「サバイバル」の時代になった時、どのような技術やキャリアを磨いていけばよいのか。本書はそれを教えてくれる。 第1章「個人サバイバルの時代へ」 最初のところで目から鱗になった。2008年秋頃に起 […]

「お墓」の誕生―死者祭祀の民俗誌

今年の初めから「墓マイラー」と言う言葉が誕生し、様々なお墓案内の本が出版された。とりわけ有名人のお墓巡り、あるいはユニークなお墓巡りに関する物が多かったように思える。 このブームに関して少し疑問になった所がある。それは数年前に「千の風になって」という曲が大ヒットし、それとともに供養のスタイルもどんどん多様化していき、墓石業者も頭を悩ませたほどであったという。 さて、本書の話である。本書は「お墓」に […]

東西豪農の明治維新―神奈川の左七郎と山口の勇蔵

明治維新はまさに「激動」と呼ばれた時代であった。新撰組や坂本龍馬、さらには薩長同盟など様々な人物が活躍し、約240年経った現在でも鮮烈な記憶を残し続けている。 さて本書はそのような所から少し離れた所、ちょうど農民にあたる人物たちがいかに幕末、そして明治維新を体験したのかについて神奈川の山口左七郎、山口の林勇蔵の2人を取り上げている。 前半は左七郎の生涯を取り上げているが、農業にまつわる日記、税や土 […]