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書評

不可能は、可能になる

もしもあなたが「一生、車椅子」という宣告を受けたらどう反応するのか。私だと目の前が真っ暗になる。散歩も車椅子でなければ行けないし、バリアフリーが進んでいるとはいえ、電車や車などの移動でも一苦労がある。そしてなんといっても、形は違えど職場に復帰できるかどうかわからない。 本書の著者は14歳の時に脊髄にウィルスが入り、「一生、車椅子」の宣告を受けた。絶望に打ちひしがれていたが、そこからロボット研究への […]

ヘーゲルを総理大臣に!

(株)オトバンク 上田様より献本御礼。 それにしてもインパクトの強いタイトルである。何せ哲学者であるへーゲルが政治における要職中の要職に付いているのだから。「政治哲学」という学問があるが、その理論や哲学を政治の場において実践することができるかと考えると難しい印象を持つ。 本書では「もし」という前提で「へーゲルが総理大臣になったらどうなるか」という事を想像した一冊である。 第Ⅰ部「みんなのつぶやき& […]

世界における人間

「人間とは何か?」 この論題は哲学という学問が存在し始めた時代、約2500年以上も前から問われ続けており、多くの哲学者がそれぞれの証明によって定義づけられてきた。それだけではなく、哲学から派生した科学や生物学、さらには「脳」やスピリチュアルといった角度からも定義づけられるようになった。しかし共通する答えは定まっておらず、結局のところ「人間とは何か?」ということへの明確な答えはない。 本書は時間、条 […]

先端医療の社会学

医療技術の進化は著しい。特に最新鋭の医療を駆使して病を治療する技術のこと、そして最近叫ばれている病を治療する技術のことを「先端医療」という。医学に関して「時代の最先端」を行くという観点からも「先端医療」と解釈することができる。 「先端医療」と「社会学」、医療にまつわることであれば社会背景や倫理は避けて通れないほど共通性が強く、技術論や学問としての「医学」では罷り通れないことが多い。本書は接点の強い […]

明治維新 1858-1881

本書の副題に「1858〜1881」とあるが明治維新が果たされたのは1867年、江戸幕府十五代将軍の徳川慶喜が京(現在の京都)に赴き、政権をすべて朝廷に委譲すると申し出たことである(大政奉還)。1858年は「日米修好通商条約」が締結された年であり、実質的に「鎖国」が解消された。 そこから「幕末」と呼ばれる激動の時代に突入し、薩摩藩や長州藩、土佐藩など中心に幕府の時代から明治の時代に変わっていった。本 […]

沈黙の時代に書くということ―ポスト9・11を生きる作家の選択

9.11が起こって今年で9年になる。このときからアメリカはアフガニスタンやイラク戦争によってイスラム諸国に敵視された時代となってしまった。第二次世界対戦以後続いた「パクス・アメリカーナ」が終焉を遂げたと言われても過言ではない時代となってしまったように。 本書は「ダウンタウン・シスター」や「ブラック・リスト」など、様々なベストセラーを生み出した作家が9.11以後のアメリカに違和感を覚えたことを中心に […]

メールの超プロが教えるGmail仕事術

私のメールアドレスは10月1日からGmailに完全移行する。現在それに向けて準備をしており、メールアドレスの変更についても当ブログで2度発表をしている。 今まではniftyでメールの管理を行ってきたのだが、nifty側の都合により9月末で使えなくなってしまう。新たなメールアドレスを取得する必要があった。これまでGmailを使っている人は何人も知り合っており、そのたびにGmailの良さについて聞いた […]

牛丼を変えたコメ―北海道「きらら397」の挑戦

私は生まれも育ちも北海道である。そのためか北海道にまつわる物を見るととたんに懐かしさがでてくる。話は変わって北海道米と呼ばれるブランド米は本書で紹介する「きらら397」「ほしのゆめ」「ゆきひかり」などが挙げられる。コメの生産日本一を誇る新潟県ほどではないが、生産高は都道府県別で全国2位と全国有数の生産高を誇る(平成21年現在 お米の受給情報データベースより)。 しかし、その北海道も昔は「やっかいど […]

世界一わかりやすい4コマビジネス書ガイド

本書の著者は現在「女子勉」というブログで4コママンガという形で書評を展開している。その愛らしいキャラクターとタッチはたちまち人気を呼び、昨年には「アルファブロガーアワード2009」にノミネートをされるほどにまでなった。 4コママンガという形になったのは一昨年の秋頃からであり、それまでは「マインドマップ」にて書評をしていた。(ちなみにブログ自体は2008年8月にスタートしている) 私と著者もちょうど […]

仕事ができる人はなぜ「あそび」を大事にするのか

本書は2月から続いた「ダダ本会議」にて、制作過程を公開しながら作られた一冊である。 今まで6回開催されていたのだが、そのうち5回参加している。その5回について感想も書いてあるのでリンクを貼っておく。 第1回 第2回 第3回 第4回 第5回 その会議の中で構成が変わったり、書き上がったゲラを読みながら意見を交わしたり、とオープンな形で行われ完成したのが本書である。 本書は仕事術という範疇であるが、「 […]