日本人とクジラ

昨今では「グリーンピース」や「シー・シェパード」による過激派反捕鯨団体による暴力行為が目立つ。反捕鯨のエゴのあまりそう言うことを行っているが、ではなぜ反捕鯨国は鯨をとってはいけないのか。逆に捕鯨国は鯨を取ることによるメリットはあるのか。日本ではクジラ肉を使った料理があるがそもそもいつごろからクジラ肉は食べられ始めたのか。本書は反捕鯨への批判ばかりではなく、クジラがいかにして食べられているのか、そし […]

子どもに本を買ってあげる前に読む本―現代子どもの本事情

私はあまり言われたことはないのだがよく家族では親が子供に「本を読みなさい」と言われることがあるという。しかし強制されて子供は面白がるのだろうかという疑いさえ持つ。私の子供のころは絵本がそろっていたので放っておいても絵本を読んでいた。理由は簡単。「そこに絵本があったから」である。 子供たちには本を買ってあげることも大事ではあるし、本を読むことも教えてあげないといけない。それ以前に子供が自由に本を読め […]

日本語は死にかかっている

今、日本語がおかしくなっているという人が多い。しかし過去を紐解いて見てみるとどんな時代でも「日本語がおかしくなった」「日本語がおかしくなった」という声がやまない。しかし今のほうがその声が強い。それは一体何なのだろうか。本書の冒頭で「日本語は醜くなっている」とあるが本当なのだろうか。 序章「日本語は死にかかっている」 私もこれまでいくつかの本で「日本語」に関する本を読んできた。私なりの見解ではあるが […]

1週間は金曜日から始めなさい 仕事と人生が楽しくなる時間活用術

著者の臼井氏とは先日の読書パーティーにおいて名刺交換をしていただけた方で、今年でなんと9冊もの本を上梓され年末年始には(本書を含めて)3冊の本を上梓されるという。さらに2つの会社を経営されているというまさに「マネーの虎」である(臼井氏は出演されていたので)。 本書はその臼井氏の仕事の根幹となる哲学と方法について書かれていると言ってもいいだろう。書かれていること一つ一つが温かく、そして叱咤激励されて […]

サンタクロース学

今日は「クリスマス・イブ」である。仕事と書評に生きる私にとっては無縁のことであるというと、何かさびしい気が起こるので、私情はここでおしまいにしておく。 本書のタイトルを見ると一見不思議な学問である。サンタクロースを学問としているのだからクリスマスとサンタクロース、それをどのようなことを考察しているのだろうかという興味を抱き本書を手に取った。ちなみに本書は「哲学の学校」シリーズであることを見ると、何 […]

嫌老社会 老いを拒絶する時代

今や日本は「高齢化社会」から「高齢社会」、やがては「超高齢社会」とまで言われるようになる。医療技術や食生活の質が上がってくるにつれて、だんだんと長寿というのが当たり前になってきた。浮かしは「長寿の神」というのが崇められてもおかしくないときであったのだが、「長寿」が当たり前の今の時代を考えると「長寿の神」が崇められるというのはむしろ必要ないのではと思ってしまう。 本書では、 「いま考えるべきは「老い […]

年末なので

書評ばかりだったので今回はちょっと徒然の記事を。 年末年始なので28日から来年1月4日まで、故郷の旭川に戻ります。 考えてみれば旭川に戻ったのはGW以来ですな。それからは引っ越しやら何やらのゴタゴタで変えることもほとんど考えられず、このまま過ぎっていったわけですが、一応年末ということなので故郷に戻ろうかと。 さて、下にもあるとおり、ネタを一つ 「年末までに“カタ”をつけたいことは何か?」 というこ […]

平和の発見―巣鴨の生と死の記録

ちょうど60年前の今日、A級戦犯7人が絞首刑に処せられた日である。 東京裁判が結審した時も60年前。当ブログでは数カ月にわたり東京裁判についての本を書評してきた。今回はちょうど一区切りということで本書を選んだ。ちなみに本書は昭和24年に初版されたのだが、今年の終戦記念日に新装復刊された一冊である。 本書は東京裁判にあたって、そして7人の死刑囚の巣鴨プリズン内での姿をありのまま映している。とりわけ明 […]

フェラーリと鉄瓶―一本の線から生まれる「価値あるものづくり」

フェラーリと鉄瓶を比べてみたら、ちがうとしたら値段が月とスッポンほど違う。共通する点はどこにあるだろうと考えてみる。鉄瓶にしてもフェラーリにしても実用的でありかつデザインを良くするために一本の線も妥協を許さないことにある。フェラーリと鉄瓶は一見関係ないように思えるがこういう所で共通点が存在する。それを為すための人がそう、「デザイナー」である。 本書はフェラーリやマセラティなど車をデザインしたデザイ […]

今や多数派“ワケあり社員”が戦力化するすごい仕組み

皆さんは「ワーク・ライフバランス」というのをご存じだろうか。簡単にいえば仕事と生活とのバランスを大事にするという考えをもっていたが、確かにその通りではあるのだがそれは女性のためにとか仕事と生活が半々になるようにということではない。仕事と生活が調和がとれることこそ「ワーク・ライフバランス」である。ではこの「ワーク・ライフバランス」の実情、実践例について本書では取り上げられているので見てみよう。 1章 […]