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アニメ

昭和のアニメ奮闘記

本書の著者である南正時は鉄道写真家や紀行作家であると同時にアニメーション作家でもある。著者自身は第1章でも紹介するが1967年(昭和43年)にAプロダクション(現:シンエイ動画)に入社し、多くのアニメーションを製作することにより、アニメ黎明期を支えた人物の一人である。 黎明期と呼ばれる中で著者はどのようなアニメ製作に携わり、なおかつアニメーターたちとの関わりを持ったのか、その歴史を綴ったのが本書で […]

キャラがリアルになるとき ―2次元、2・5次元、そのさきのキャラクター論―

マンガやアニメなどでは数多くの「キャラクター」が存在する。そのキャラクターには多くの設定があり、とりわけ誕生日などではネットでも話題に上がるほどである。そのキャラクターの中身、いわゆる声優たちもフォーカスされていくこともしばしばある。 本書はその「キャラクター」がどのように形成付けていき、なおかつ物語、そしてリアルにもどのような影響を与えるのか、そのことについて取り上げている。 Ⅰ.「マンガのなか […]

アニメの社会学―アニメファンとアニメ制作者たちの文化産業論

私自身アニメファンであるため、様々なアニメを視聴することが多くある。実際にこだわってみるのがストーリーの流れだったり、オープニングやエンディングといったものも重視する。作画も見るには視るのだがあまりこだわっていない方である。 私事はさておき、アニメ自体は既に日本のポップカルチャーの一つとしてあげられ、海外でも評価は高いのだが、社会学の学問の観点からアニメはどのように評価されているのか、本書ではその […]

日本アニメ誕生

日本で初めてテレビアニメが生まれたのは1963年、鉄腕アトムの第1作が放送開始してからの事である。それからもう57年の月日が流れたが、今もなお数多くのアニメが生まれ、映画になることもあり、鬼滅の刃をはじめ大ヒット作品も数多くある。本書はその日本におけるテレビアニメ誕生までの歴史と、誕生してからの歴史についてを取り上げている。実は本書の著者はこの鉄腕アトムの第1作のシナリオライターとして関わっている […]

ぼくらがアニメを見る理由――2010年代アニメ時評

今もそうかもしれないのだが、2010年代はかなり多くのアニメが放映されたと言える。媒体としてもかつてはテレビ放映だけだったのだが、やがてNetflixなどのインターネットメディアでの独占放送まで出てきており、1年だけでも100なり200なりの作品が出てくるほど。中には劇場アニメとなる映画で放映されるアニメも数多く出てきては、海外で評価されるものも出てきた。さらに劇場・テレビなどに限らずアニメの中に […]

「自閉症」の時代

「自閉症」自体の症状はかねてからそのような傾向は存在しているが、学術的に初めて発見されたのは1933年にてアメリカの精神科医にて発見されたと言われている。もっとも自閉症という症状自体は長らく存在したのだが、それにフォーカスが当てられ始めたのは21世紀に入ってからのことである。その根拠としては書物で書かれている「量」にあると著者は指摘している。また自閉症にも21世紀の時代ならではの「傾向」があること […]

TYPE-MOONの軌跡

「TYPE-MOON」と言うブランドを聞くと、それなりに知っている方も多くいる。特に「Fateシリーズ」となれば、その認知はかなり多くなる。元々TYPE-MOONのブランドにて初めてデビューしたのが20年前になるので、今年でちょうど20周年を迎える。そのTYPE-MOONはどのような足跡を辿り、反映していったのか、その道を辿っている。 第一章「TYPE-MOONの始まり―奈須きのこと武内崇」 「T […]

Keyの軌跡

「Key」という会社は今となって「泣きゲー」と呼ばれるジャンルに特化しており、さらには全年齢のものが多くあるのだが、かつてはR-18指定の作品の方が多く見られ、CLANNADになってからは全年齢ものも増えてきた(今も一部の作品はR-18指定のものもある)。 またKeyを原作にした作品の多くはアニメでもその泣きゲーとしての魅力を発揮しており、視聴者を感動させると言ったものも多い。ではそのKeyの作品 […]

ゴジラとエヴァンゲリオン

一見共通点がないように見えて、実は同じ人物によってつくられたことがある。その人物こそ庵野秀明である。エヴァンゲリオンは今から23年前の10月に初めてテレビアニメとして生まれ、2016年には「シン・ゴジラ」で脚本と総監督を務めた。方やアニメ(映画含む)で不動のモノにし、方や長らく映画が製作され、日本を代表とするキャラクターにまでなった存在の共通する「線」とはいったいどこにあるのだろうか、そのことにつ […]

ナウシカの飛行具、作ってみた 発想・制作・離陸—- メーヴェが飛ぶまでの10年間

「風の谷のナウシカ」は宮崎駿によってつくられたマンガで、1984年に映画化された。マンガとして連載が始まったのは1982年。あれから36年経つことになる。それを考えると、「古い映画作品」の分類に入り始めたとも言える。 そのナウシカの中で特徴的な要素はいくつかあるのだが、その一つに「飛行具」がある。その中の一つである「メーヴェ」を実際に作った方々がいる。そのメーヴェができるまで、そして実際に飛ばすと […]