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アメリカ

沈黙の時代に書くということ―ポスト9・11を生きる作家の選択

9.11が起こって今年で9年になる。このときからアメリカはアフガニスタンやイラク戦争によってイスラム諸国に敵視された時代となってしまった。第二次世界対戦以後続いた「パクス・アメリカーナ」が終焉を遂げたと言われても過言ではない時代となってしまったように。 本書は「ダウンタウン・シスター」や「ブラック・リスト」など、様々なベストセラーを生み出した作家が9.11以後のアメリカに違和感を覚えたことを中心に […]

マイケル・ジャクソンに捧ぐ テレサ・イン・ネバーランド

(株)オトバンク 上田様より献本御礼。 「キング・オブ・ポップ」の名を欲しいままにしたマイケル・ジャクソン。数多くの曲やムーンウォークなど、印象の強いものを挙げると枚挙にいとまがないほどである。 マイケルは2009年5月、この世を去った。 あまりにも突然の死。マイケルのファンのみならず、これまでスキャンダルを追ってきたパパラッチまでも彼の冥福を祈った。 本書は彼ともっともつきあいのあった女性が、マ […]

世界連鎖恐慌の犯人

2008年9月にアメリカ投資会社として有名な「リーマン・ブラザーズ」が破綻し、それとともに世界連鎖恐慌が始まったと言われている。しかしそれ以前にもサブプライムローンの焦げ付き問題によりアメリカの経済が低下し始めたことからそれより前にあったのではないかという意見もある。 本書は世界連鎖恐慌に陥った原因と犯人について迫っている。 第一章「この金融危機は誰にも止められない」 リーマン・ショック以後、倒産 […]

クルーグマンの視座―『ハーバード・ビジネス・レビュー』論考集

本書は2008年にノーベル経済学賞を受賞したポール・グルーグマンが今から14〜6年前にハーバード・ビジネス・レビューに寄稿した論文とインタビューをまとめたものである。ちょうどその時は民主党政権であり、ビル・クリントンが大統領であったときである。ちょうど日本では「失われた10年」の真っ只中であり、鎮静化されているものの「ジャパン・バッシング」の火種がくすぶっていた時代でもあった。グルーグマンは「失わ […]

悩めるアメリカ

バラク・オバマ大統領が核廃絶発言によりノーベル平和賞を受賞しても、支持率は一向に上がらず、核廃絶以外にも経済政策やイラク戦争処理などで課題山積となっている現在のアメリカ。「超大国」と言われているアメリカが岐路に立たされている今、どういった状況なのか。本書はニューヨーク駐在経験のある日本経済新聞編集委員が現地へ赴きありのままのアメリカを見てきた記録である。 第一章「不安・分裂の真相」 過去に起こった […]

<代表>と<統治>のアメリカ政治

今年の1月20日にオバマ大統領が誕生し、8年ぶりに政権交代を果たした。現在オバマ政権に対する支持率はハネムーン期間が終わったせいか急落の一途をたどり、対中性策、対日政策、経済政策といった様々な政策を打っている。 本書は前々のクリントン政権から、ブッシュ政権を元にアメリカ政治の歴史とその役割について論じた一冊である。 第一章「アメリカ政治にとって政党とは何か」 現在、アメリカでは「共和党」「民主党」 […]

資本主義のコスト

洋泉社様より献本御礼。 2008年10月の「リーマン・ショック」により、経済は世界的に減衰してしまった。今は落ち着きを取り戻し、景気も上向きになりつつあるのだがまだまだ油断できない状況である。この急激な景気後退により、「資本主義の崩壊」といった「資本主義」に関する本が続々と出てきており、資本主義の在り方と言うのが問われたのもこの時期である。この資本主義という言葉が用いられ始めたのは19世紀のころで […]

ルポ 米国発ブログ革命

日本のブログ人口は約2,000万人と言われ、ブログは日本社会なくして成り立たなくなったと言えるほど過言ではない。しかし日本におけるブログのスタンスは人それぞれあるとはいえ個人的な日記、いわゆる徒然日記といったものが多くなっている。本書はアメリカのブログ界について着目しているが、アメリカにおけるブログのスタンスは日本のそれと違っており、主にニュースなどのコラムといったものが多い。しかもブログ同士の議 […]

アメリカの終わり

昨年の10月にリーマン・ブラザーズ倒産によって急速に、かつ世界的に景気が後退した。特にアメリカの経済の減速は凄まじいものがあり、「ドル危機」まで言われるようになった。さらに今年はかつて世界一の自動車メーカーとして名をはせたゼネラル・モーターズ(GM)が「チャプター11(日本で言う「民事再生法」)」を適用し、事実上破産した。これから再建に向けて動き出す。 本書は経済的な終わりというよりも「イラク戦争 […]

新しいアナキズムの系譜学

「アナキズム」というのは一体何なのか調べてみると、 「国家を廃絶し、自由な個人から構成される、相互扶助を基調とする小さな地域共同社会または中間的集団の確立を主張する思想」(Wikipediaより抜粋) いわゆる「完全自由主義」や「無政府主義」という思想である。アナキズム自体は19世紀にフランスで生まれた思想であるが、本書はそれとは違った新しいアナキズム思想というのを標榜している。自由主義や無政府主 […]