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コミュニティ

生き心地の良い町―この自殺率の低さには理由(わけ)がある

日本では毎年3万人以上の人が自殺をするという。なぜ自殺数が増えたのかというメカニズムは、「働き盛りがなぜ死を選ぶのか―<デフレ自殺>への処方箋」という本を取り上げたときに、「失われた10年」ないし「失われた20年」の時、それも特に97年金融危機の後に急速に経済的な不安が出てきたことにより、突然自殺者数が3万人を超え、以降20年近く続けて3万人を超えている状況にある。 自殺の現状はここまでにしておい […]

励ます地方自治―依存・監視型の市民像を超えて

地方自治は場所によって悲鳴を上げ、財政破綻をしてしまったところも存在する。その地方自治をいかに活性化していくか、それは今まであった「監視」をするというところから、「励ます」というところにフォーカスを当てて、どのように地方自治を展開したらよいのか、そのことについて提言をしている。 Ⅰ.「監視の地方自治」 以前慶応義塾大学教授のジョン・キム氏の処女作である「逆パノプティコン社会の到来」を思い出したのだ […]

「おっさんレンタル」日記

先日「レンタルお姉さん」という本を書評したのだが、そのあとに書店を物色してみたら本書を見つけてしまった。しかし今回は「おっさん」。本当に需要があるのかどうか疑わしいと思ったら、意外にもいろいろな依頼が飛び込んでおり、なおかい依頼を遂行している道中でいろいろな人との出会いがあり、なおかつアドバイスを送ったり、受けたりすることがあったという。その「おっさんレンタル」とはいったいどのような存在なのか、そ […]

コンビニと日本人 なぜこの国の「文化」となったのか

もう「あたりまえ」の存在となっているコンビニだが、1970年代に作られた産物で、30年後、このようにインフラの如く扱われている存在になるとは誰も思わなかった。(ちなみに起源は諸説あるので、起源の説明は割愛しておく) 本書はコンビニの歴史、及びビジネスとしてのコンビニと言うよりも「インフラ」としての「コンビニ」の存在について、過去の災害と現在の社会と照らし合わせながらコンビニの存在について解き明かし […]

これからの日本のために 「シェア」の話をしよう

2010年末に「シェア <共有>からビジネスを生みだす新戦略」という本が発売され、「フリー」と同様に売れた。これはビジネスにおける「共有」について取り上げた本であるのだが、今ではSNSをはじめとした「ソーシャルネットワーク」、商品、ビジネス、さらにはルームなど、「衣食住」や「仕事」などあらゆるものが「シェア」され始めている。 特に「住環境」ではネガティブな話題が多いものの「シェアハウス […]

カブーム!――100万人が熱狂したコミュニティ再生プロジェクト

「子どもが安心して遊べる場所がない世の中なんて、おかしいじゃないか」(本書カバーより) 本書は米国の子どもたちを憂いから記しているのだが、これは日本でも通じる物がある。銃社会であるアメリカとは違い、安全な印象をもたれるが、物騒になりつつある日本では不審者が子どもたちに危害を加えることも少なくない。ましてや最近ではビデオゲームをする子どもが多く、むしろ外での「遊び」を求めない子どもが多いのかもしれな […]

無縁社会~“無縁死”三万二千人の衝撃

最近は「コミュニティ」という言葉が薄れているのだという。しかしそれはあくまで「近所付き合い」という意味合いでの「コミュニティ」であり、ソーシャルメディアを介して様々な人たちとの交流を行う「コミュニティ」が進化しているため、広義での「コミュニティ」は衰えるどころか進化している、とも言える。 しかしその一方で前者の影響からか「孤独死」や「おひとりさま」といった人たちが多くなり、社会問題と化している。 […]

団地の女学生

「団地」と言う言葉はもはや死語になりかけているのかもしれない。公営の集合住宅がコミュニティをつくり、「団地」と言う言葉が広がりを見せた。高度経済成長期の頃である。しかし現在は高級マンションなど集合住宅は増加していったが、当時「団地」という言葉が広がりを見せた頃の面影もなく、住人は多くても「つながり」が希薄化してしまった。 本書は「20年前」と「現在」の話を交錯しているように作られている。団地で育ち […]

新聞再生―コミュニティからの挑戦

当ブログではこれまで散々新聞のことを批判してきた。そう言ったことからか現在私は新聞を見なくなった。記事や社説を信用できなくなったことと、毎日130円前後払ってまで価値があるのかというのに疑問を持っているからである。 そんな私でも「新聞はなくならない」と思っている。ただし今と同じような形ではなく、多かれ少なかれ違った形に変化するだろうと私は考えている。それが具体的にどうなるのかはさすがにわからない。 […]

日本で「一番いい」学校―地域連携のイノベーション

「一番いい」という基準は一体どこからきているのかというのが分からない。もしかしたら著者自身が「これが日本で一番いい学校だ」という独断で決めたのだろう。 それについて、とやかく言うつもりはないのだが本書の内容は副題のほうが的を射ており、地域連携による教育を行っているケースを紹介しながら「いい学校」の在り方について考察している。 第1章「地域連携の原点」 地域連携での教育を行っている原点、それは徳島県 […]