ファンタジー

書評

クラシック音楽とアマチュア

元々私自身、中学・高校と吹奏楽を、大学ではオーケストラで演奏していた。その名残もあってか、趣味にはクラシックや吹奏楽を中心とした音楽鑑賞がある。 私事はさておき、本書で取り上げる「アマチュア」はアマチュアで活躍する演奏者のことを指している。...
時代

鬼憑き十兵衛

父の仇を討つために自ら鬼が取り憑いたように復讐の旅と闘いを行っていった。その道中で出会った僧、実は本物の「鬼」だった。 本書はファンタジー伝奇小説なのだが、実際に観てみると時代小説の雰囲気がして成らない。しかも本書の舞台の雰囲気からして戦国...
時代

源匣記 獲生伝

目の前で両親を失ってしまったとある少年が、殺された敵を復讐するために立ち上がった。しかしその立ち上がった旅の中で、とある小さな「匣(はこ)」を賊から略奪したのだが、その「匣」には人智を超える力を宿していた。 そしてその復讐の相手も「匣」を持...
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書評

2センチの隙間

2センチというとわずかであるのだが、そのわずかな距離には光と闇がある。本書はタイトルにある作品を含めた3作品が収録されているのだが、表題作は「2センチ」の距離の長さを垣間見ることができた。 物理的にはかなり短いように見えるのだが、部屋として...
書評

パリンプセスト

本書のタイトルである「パリンプセスト」は本来、 「書かれていた元の文を消して,その上に別の文を書き写したもの。羊皮紙が不足した中世には古い羊皮紙写本が時々このように使われた」(「大辞林 第三版」より) とある。本書はそういった意味ではなく、...
書評

厨師、怪しい鍋と旅をする

何とも奇怪な鍋があったものかと思ってしまった。本書はファンタジー小説の類に入るのだが、とある厨師(ちゅうし、料理人のこと)が鍋と出会うことから物語が始まる。しかしながらその鍋は、 「この鍋、作らないでいると人を襲います」(帯紙より) とある...
書評

異世界駅舎の喫茶店

ここのところ巷の書店で「異世界」といったものが溢れている。ライトノベルにしても、コミックにしても、である。もっともアニメにしても最近ではちらほら見かけるほど、ある種の「ブーム」になっているのかもしれない。 本書もそれに乗じた一冊のイメージも...
書評

心臓異色

文字通り「心臓移植」のことを表しているのだが、もっともスーツ姿の大泥棒がある女性との出会いが足を洗うこととなった話と、本書のタイトルにある心臓移植をした男が恋愛をしながらも心臓移植前のオーナーを追ったなどの6編の物語から成り立っている。 現...
SF

をちこちさんとわたし

気難しい男と記憶を持たない女とのデコボコの物語であるものの、その物語は面白いように進んでいくような、見るも不思議な一冊と言える。 不思議であるがゆえに謎が謎を呼ぶのだが、読んでいて「良い意味で」わけがわからなくなる。もちろんストーリーがめち...
書評

忘れ村のイェンと深海の犬

大切な故郷を守るため、少女は立ち上がり、冒険するという物語である。単純に言えばそうかもしれないが、その物語はファンタジーであり、なおかつ一つのロールプレイングゲームのストーリーを見ているような感じである。 そのストーリーの中で出会いと別れが...
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