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マンガ

コミックマーケット創世記

「同人誌即売会」として世界最大を誇る「コミックマーケット」。今年で86回目を迎えた。今回は8月14日から16日まで行われ、参加者数も55万人に達したという。そこで発売される新しい同人誌はもちろんのこと企業ブースもあり、そこでも新しい商品が先行発売されるなどアニメ・ゲームをはじめとした文化の発信地として代表的なスポットして挙げられる。 しかし近年コミックマーケットにまつわるトラブル・問題・事件もあり […]

メディアのなかのマンガ―新聞一コママンガの世界

「マンガ」というと日本が誇るべきポップカルチャーの一つである。それは間違いないのだが、ほかにも意味がある。例えば本書のように昨今の政治や社会の「風刺」として一コマなり四コマなりマンガにしているものもある。もっとも国民的マンガ・アニメとして知られている「サザエさん」も、元々は朝日新聞の四コマ欄にて連載されていた。もちろん連載当時の政治や社会を揶揄している部分も存在する。 本書はマンガ論の中から、新聞 […]

「メジャー」を生みだす マーケティングを超えるクリエイターたち

角川書店 岸山様より献本御礼。 マンガやアニメ、さらには歌などのカルチャーを「サブカルチャー」と呼ばれるのだが、数年前から論者によって、「ポップカルチャー」と呼ばれる事がある。そういったカルチャーが「オタク」と呼ばれる方々のために作られることが多かったのだが、現在ではオタクを対象とせず、いわゆる普通の人を対象にした、「メジャー」と呼ばれる様なものも数多く作られている。 本書は今を担う音楽・マンガ・ […]

男らしさという病?―ポップ・カルチャーの新・男性学

先日「男性学の新展開」と言う本を取り上げたが、本書はその中でもマンガ・アニメをはじめとした「ポップ・カルチャー」を中心に取り上げている。 そもそも「男らしさ」について考察を行い続けてきた「男性学」なのだが、その「男らしさ」と言うところを「男性性」としてとらえており、それについてどのようなものなのかを考察する学問である。 第1章「現代日本の大衆文化における「女性の男性性」―オルタナティヴな男性性のあ […]

世界が土曜の夜の夢なら ヤンキーと精神分析

「ヤンキー」というのは死語なのかと一瞬思ってしまったのだが、最近では「ヤンキー世代」と呼ばれる様な本も出てきており、まだまだ死語では無い事を思い知らされた。 そもそも「ヤンキー」とは何なのか、調べて見ると、 「(もとアメリカ合衆国北部諸州の住民、特にニュー‐イングランドの住民を軽蔑的にいう) (1)アメリカ人の俗称 (2)アメリカ風の文化・生活を有り難がる者 (3)日本で、不良少年・少女をいう俗語 […]

アニメ・マンガで地域振興

「聖地巡礼」というと、宗教における「メッカ」と呼ばれるところに訪れるというものが本来の意味であるが、最近ではアニメ・マンガ・ドラマ・映画の舞台となったところを見てみることを表している。本書で紹介するアニメ・マンガには多くの舞台がある。もっと言うとアニメやマンガ化してきたことにより、地域振興の材料にしている所もある。本書はアニメ・マンガ作品の舞台となったところの地域振興の現状とともに、これからの「ま […]

マンガの教科書―マンガの歴史がわかる60話

日本のマンガは誇るべきものがあり、海外でブームとなっている日本のマンガ作品も少なくない。日本のマンガの質が高まっている一方で、マンガの研究を行う、いわゆる「マンガ学」というのも一つの学術として受け入れられ始めており、京都精華大学をはじめ、いくつかの大学で取り入れられている。 本書は「マンガの教科書」と題して、これまでのマンガの歴史とともに、これからのマンガの立ち位置、さらにはマンガとアニメとの関係 […]

マンガはなぜ規制されるのか – 「有害」をめぐる半世紀の攻防

日本のポップ・カルチャーの代表格としてマンガやアニメ作品が挙げられる。数十年にわたって日本のみならず、海外でもブームが起こっており、日本文化の一つとしても挙げられている。 しかし、その中でもマンガは東京都の「青少年条例」や国の「児童ポルノ法」の槍玉に挙げられ、前者はすでにマンガのキャラクターなど「非実在青少年」も対象に挙げられている。 本書はその「規制」について問いを投げている。 第一章「ドキュメ […]

同期生~「りぼん」が生んだ漫画家三人が語る45年

仕事の世界にしても、本書にある漫画の世界にしても、あるいはそれ以外の世界にしても「同期」はある。しかもその「同期」は親友にも戦友にもなりやすくある。 本書は毎年行われている「りぼん新人漫画賞(以下:新人漫画賞)」の第一回入賞者の3人が、それぞれの漫画観と同期たちの思い、そして編集者との出会い、そしてそれぞれの人生について綴っている。 第一章「一条ゆかり」 「砂の城」や「有閑倶楽部」をはじめ少女コミ […]

サブカルチャー神話解体―少女・音楽・マンガ・性の変容と現在

シリーズ「『宮台真司』の思考を解剖セヨ!」第6弾はサブカルチャーである。これまで社会にまつわることばかり取り上げてきたのだが、今回ほど私が取り上げたいものはない。宮台氏は社会学者であるが、サブカルチャーにまつわる言及も多い。 その言及の源流を探るべく、1992年~1993年に「アクロス」という雑誌で連載されたものから2007年版に加筆された本書をみてみることとする。 第1章「少女メディアのコミュニ […]