TAG

中国

日本の食卓からマグロが消える日―世界の魚争奪戦

マグロというと日本を代表する刺身の一つとして知られている。私も好物のひとつでご飯と一緒に食べるということが楽しみで仕方がなかった。戦後最長の好景気となった時には原油高の高騰もさることながらマグロの単価も急騰した。先進国の「日本食ブーム」によりマグロの需要が急速に高まった。とりわけ中国ではそれが顕著に表れたという。 本書はマグロ市場の現状について書かれている。 第一章「空前の海鮮ブームに沸く中国」 […]

上に立つ者の心得―『貞観政要』に学ぶ

「論語」や「孟子」なら中国の古典として聞いたことがあるだろう。 では「貞観政要(じょうがんせいよう)」は聞いたことがあるかというと、おそらく知らない人が多いだろう。ではこの「貞観政要」とは一体何なのかというと、簡単にいえば「帝王学」という類に入る。そう考えると「論語」と似ているのかというと、似ていない部分の方が多い。 というのはこの「貞観政要」はどのように統治したらいいのかというのを具体的に書いて […]

歴史和解は可能か―東アジアでの対話を求めて

まず表題から意見を言う。 「絶対に不可能」である。 実際日本は従軍慰安婦など戦争責任について河野談話や村山談話でお詫びをしているがそれに関する、もしくはその歴史的史実の値する史料というのが一切なく、何を根拠に誤っているのかよくわからないこと。さらに中国の江沢民政権下では数多くの反日・抗日記念館が建っており国家主席を引退する直前には日本に対して未来永劫このことを突きつけるよう幹部に指示したとも言われ […]

中国地球人類の難題

本書の著者は「逆説の日本史」で知られる井沢元彦氏。その井沢氏がこれほどまでに中国を批判、そして靖国神社の逆説だけではなく、中国はなぜ反日になったのかということを元中国共産主義青年団の鳴霞氏との対話で明らかにし、とどめは台湾問題で台湾元総統の李登輝氏との対談を載せている。単なる中国批判と言うと大間違いであり中国を批判しながらも、台湾に目を向けているだけでもすごいというしか言いようがない。書評をやる私 […]

中国が「反日」を捨てる日

2005年の春に中国で大規模な反日運動がおこった。しかもその中国では現在オリンピックが行われている。福田外交で中国との関係が明るいように見えるが、実際福田首相は媚中であるのであんまりいい印象がない。むしろ隣国はわかりあえないことを知らないのではなかろうか。 例えばフランスとイギリスは関係が嫌悪であり、事あるごとに罵倒合戦になるという。胡錦濤体制になって1期目に反日関係のことがたくさんあった。これに […]

老いはじめた中国

現在中国は高度経済成長も踊り場に差し掛かり経済が交代しだしてきたころである。この中国が追い始めたというのだから国がもう何千年もの歴史を積んできたのだからそろそろ滅びるのかと邪推をしたりもした。 しかし本書では、中国は高齢化しつつあるということを言っている。つまり「一人っ子政策」により人口増加も横ばいとなり、毛沢東政権下での「産めよ・殖やせよ政策」世代が60歳以上に差し掛かろうとしている。つまり前述 […]

弄ばれるナショナリズム

本書は日本や中国では「ナショナリズム」というものが蔓延っている。それを排除し真の日中関係を気付こうというのが著者の狙いかもしれない。 しかし隣国というのは永遠に仲良くなれない。中国に関する執拗な日本批判、とりわけ戦争責任論については強く謝罪を要求している、現に日中友好条約にて謝罪しているし90年代には何度も謝罪を行っているのにもかかわらずいまだに謝罪要求を行っている。これでは日中の友好関係は築けな […]

メディア進化社会

本書はメディアの変遷と進化を5章に分けて考察を行っている。 第1章はメディア論について。ここでは電子書籍の不振や大手マスコミのネット取材の現状、そしてコンテンツ配信について書かれている。まず電子書籍についてであるが諸外国では進んでいるのに対し日本ではそれほど進んでいないことも現実である。 とはいえ日本でもニンテンドーDSにて電子書籍が出回っており唯一の救いといってもいいかもしれないが、文学作品しか […]

凛とした日本

日本とは一体どのようであるべきか、そして日本はどのような態度で外交に臨むべきなのか、毎日新聞論説委員の古森氏は「凛とした姿であれ」と答えている。正直言って驚いた。毎日新聞の人間の中でここまで良識があるお方がいるとはと目を疑った。特に第1章では中国に対しては毅然とした態度で臨めとしていること。 これは私には大賛成である。著者によればそれをいう理由はいくつかあるものの、特に目を引いたのが橋本派瓦解での […]

老いてゆくアジア

最近報道でアジアの経済成長のニュースが飛び交っている。とりわけ中国の経済成長には目覚ましいものがあり、都市部では近代化が進み、資産も潤沢になっている。またASEAN諸国でも経済発展はめざましくこちらも国民単位での所得も右肩上がりとなっている……ところがそれに水を差すような本が出てきた。 それが本書である。本書では一連のアジア諸国の経済成長は一種のボーナス(本書では「人口ボーナス」の一時的効果)によ […]