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事件

田中角栄 最後のインタビュー

立身出世であり、なおかつ人望が厚かったが、晩年はロッキード事件で暗い影を落とした昭和の首相の中でも代表的な人物として挙げられる田中角栄。その角栄に単独でインタビューを行った記録が存在した。今からちょうど40年前にあたる1980年の12月、ブラジルの新聞の取材のためにだったが、当時の角栄は先述のロッキード事件における裁判の途中にあった。もともとは日本とブラジルの関係についての取材を行ったのだが、日本 […]

上級国民/下級国民

昨年の4月に痛ましい事故、もとい事件があった。東京の池袋にて乗用車が暴走し、2人の尊い命が失われた死亡事件だった。その加害者は元経済産業省の技官であり、民間企業の副社長まで経験した人物であり、事件後、逮捕されなかったことやメディアでも「容疑者」ではなく、肩書きで取り上げられたことから、インターネット上にて「上級国民」が流行した。それ以前にも2015年にオリンピックエンブレムにおいても同様の言葉が使 […]

ぬるくゆるやかに流れる黒い川

本書の表紙を見るにあたり、タイトル・装丁を見てもおどろおどろしさ満載であり、なおかつミステリーと言えるような作品のイメージがした。実際に本書の内容はその表紙のおどろおどろしさを裏切ることはなかった。 しかも本書のタイトルにも物語の核心に近いようなものがあり、なおかつ登場人物たちの感情があたかも「黒い川」と言う言葉に相応しいほどだった。ある2つの家族を殺した犯人が拘置所で自殺を遂げたのだが、その裏に […]

ウェンディのあやまち

3人の女たちの物語が同時進行で進んでいき、ある事件をきっかけに3つの同時進行の線が1本に交わると言う物語である。その3人の境遇は全くと言ってもいいほど異なっており、その異なっているなかには、とある「関係」が築かれているという。 その事件の真相とはいったい何か、そして境遇の全く異なる3人の接点とはいったい何なのかと言うのを取り上げているが、その真実が迫っていくなかで、女性の生きざまを観ているようでい […]

神のダイスを見上げて

もしも人類滅亡まで残りの時間がわずかになってしまったらどうするか。あり得ないことなのかもしれないのだが、生きていると文字通り「何が起こるのか分からない」、そのような状況になることさえもあり得る。終末と呼ばれるなかで何をするのかというのもけっこうお決まりの物語としてある。 しかし本書はそうではない。滅亡までのカウントダウンが進むなかで主人公の姉が殺されたのだが、その犯人を探すというミステリー作品であ […]

偽りのラストパス

バスケ部の主人公の家に不良が居候し始めたときから物語が始まる。青春を謳歌している主人公と、狼藉を行う不良。その2人の関係にも変化が訪れ、不良が遺体で発見されたという、最悪の展開に発展してしまう。 その最悪な展開となったきっかけはいったいどこにあるのか、本書ではその謎を追っている。ミステリー作品に分類しており、なぜ殺されたのか、そしてその殺しまでのトリックとはどこにあるのか、そしてその動機は何なのか […]

19歳の連続射殺魔 永山則夫事件と60年代

本書の事件が起こったのは1968年のこと。今から51年も前の話である。当時の日本はと言うと当時は東大を始めとした大学紛争が行われた年でもあり、世界に目を向けてみると「プラハの春」など象徴的な事件・出来事が立て続けに起こった年でもある。本書で取り上げる「永山則夫連続射殺事件」も象徴づける事件であるのだが、事件の内容もさることながら、司法の場において「永山基準」の慣例がつくられるきっかけとなった事件で […]

バビロンの階段

大学もバイトも辞めてニートになり、人間関係も全てリセットとなってしまったある男が、偶然親友と出会った。しかしその親友は出会った後に貨物列車に引かれて帰らぬ人となった。一見事故のように見えて、実は殺人事件だったのだが、その犯人と謎はいったい何なのか、周囲の人々と遭遇し、利用していくことによって、事件のキーワードとなる「バビロン」に出会う。 果たして「バビロン」とはどのようなもので、死んだ親友は「バビ […]

流星のソード 名探偵・浅見光彦vs.天才・天地龍之介

浅見光彦と天地龍之介の2人が織りなすミステリーであるが、そもそも浅見光彦シリーズは内田康夫氏が長きにわたって作られたシリーズであり、サスペンスドラマにもなったほどである。そのシリーズを内田康夫氏が財団をつくり、これからを担う作家として公認したのがこの「浅見光彦・天地龍之介シリーズ」である。 この2人の織りなすミステリーだが、今回の舞台は北海道小樽市である。北海道でも一二を争う観光都市であるのだが、 […]

物件探偵

ミステリーの中には様々なものから証拠やトリック、謎を探し、見つけると言ったことが行われる。本書はその中でも「物件情報」から事件を解きあかすといった物語である。 探偵である一方で不動産情報について詳しく知っているという奇想天外な人であるのだが、ある事件を不動産情報から謎を読み解くというものである。しかもその情報がかなりマニアックで「利回り」「間取り」など誰でも分かるような情報から不動産投資家でしか分 […]