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人間関係

感情8号線

見るからして「うまい!」と思わせるようなタイトルである。もっとも「東京都道311号環状八号線」の略称である「環八」のうち「環状」を「感情」と変えているからである。しかしその本書のタイトルの捩り元である「環八」が本書の物語の舞台となっている。 そもそも環状八号線は電車では遠回りになっているにもかかわらず、直線で歩いて行くと近道になる。電車で楽に行こうとしても色々な紆余曲折があり、しかしちょっと歩こう […]

さよなら僕らのスツールハウス

関東地方のとある所にあるシェアハウスが舞台だ得るのだが、その舞台では若者だけではなく、様々な人がいる。その人びとを巡った謎が謎を呼び、ある事件が起こる。 その事件を巡って謎が解き明かされていくのだが、その謎の中にはなぜシェアハウスが生まれたのか、そしてシェアハウスの住人はどのような生き方をしてきたのか、シェアハウスはどうなっていくのか、様々な謎という名の糸が巡りあって物語を紡いでいく。 その紡いで […]

愛される資格

人は愛し、愛される存在である。しかしその愛されるためには、まずは愛する気持ちを持つことが必要であるのだが、その愛することを行ったとしても必ずと言ってもいいほど愛されるというわけではない。 本書は上司に対して不満を持っていたある部下が復讐のためにその上司の妻に対してある「仕打ち」を行うという一冊である。 愛憎と言うよりもむしろ「憎しみ」が暴走し、その周囲の人物を不幸にさせようとしていた。しかしその奥 […]

いつか、あなたも

人にはそれぞれの「縁(よすが)」がある。その縁は巡り巡って「終末」と呼ばれる人生の終わりの中で物語が生まれる。病魔に見舞われながら、家族の暖かさもある。その反面病気であるため、「決断」に迫られるような状況に陥ることがある。その姿もありありと伝えている。 本書は短編集であるのだが、1編1編それぞれに家族があり、病気があり、それぞれの「物語」がある。その物語は家族や医者をはじめとした人間関係が時には考 […]

助けあう豊かさ

本書のタイトル・中身を見てふと3年B組金八先生の言葉を思い出す。 「「人間」っていうのは、人と人の間で生きているから、「人間」っていうんじゃないかな」(ドラマ「3年B組金八先生」第1シリーズより) 人と人の間にあるのだから、人は一人では生きていけない。むしろ支えあい、助けあうことによって人は生きながらえ、なおかつ成長していくものである。 その大きなきっかけとなったのが今から6年前に起こった「東日本 […]

気まぐれ食堂 神様がくれた休日

料理人としての修行を行い、ついに三ツ星レストランに働き始めた矢先、ケガのためクビになり、しかも失恋をしてしまうなど、様々なものを失ってしまった。 しかしそこから一念発起をするために自然に恵まれた小島へ旅行をすることになった。しかしその小島である食堂に向かったのだが、この食堂に行ったことがきっかけとなり、自分自身の夢、さらには幸せなど考え方が変わっていったと言う物語である。 もちろんアットホームさも […]

ぼくらは夜にしか会わなかった

日常的な小説なのかも知れないのだが、恋愛でもなく、友情でもなく、単なる「出会い」に収斂している印象が強い。 とはいえ、短編でありながらも人の出会いの尊さがまざまざと感じさせられる一冊であり、なおかつ人との出会いがいかに人生に関わっていくのかがよく分かる。もちろん「出会い」と言っても恋愛的な要素もあれば、仕事的な要素、さらには家族的な要素から、友情的な要素まで存在する。 それらの「出会い」がいかにし […]

女子の人間関係

女子の人間関係は男子とは大きく異なる。もっとも女子の間でも「グループ」などが組まれ、その中で序列や扱いなどが変わってくる。もっともスクールカーストのごとく様々な差別が起こり、そのことにより「敵」「味方」など様々な扱いを受けるという。もっともその人間関係がその人の心境や精神をも変化する要因となりうる。本書はその人間関係について取り上げているだけでなく、整理整頓の方法を取り上げている。 CHAPTER […]

ギンイロノウタ

ミステリー小説の中で殺人事件が多くあるのだが、これほどまでに残酷な殺人がある作品は見たことがない。しかもその「残酷」さは殺人事件の現場ではなく、むしろその殺人を行った人の「殺意」にまで及んでいる。もっとも殺意が自閉症傾向などの境遇や性格からか、限りなく歪なものになり、そのいびつさがミステリーの要素に深みを加えている。 登場人物、それも殺人犯の性格の歪さが今までのミステリー作品とは一線を画しているこ […]

つめ

「つめ」と言うと「爪」を連想してしまうのだが、本書はむしろ「詰め」と言った方が世良いのかもしれない。と言うのは動物を相手取った戦い、それは周りの人間を巻き込んで真実を突き詰めていく、その意味での「つめ」と言ってもよいのかもしれない。 本書の舞台はとある住宅地であるのだが、その住宅地は一戸建て・集合住宅が集まっているのかどうかはわからない。ただわかるのは周囲の中には「モンスター」と呼ばれるような人が […]