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作家

別れる力 大人の流儀3

「一期一会」という言葉が存在する。人には様々な出会いがあり、それと同じ数の「別れ」が存在する。しかし「別れ」の感情は人を失う感情をもよおしてしまうため、なかなか受け入れがたいことの一つである。しかし「別れ」が来ない限り新しい出会いは存在しないと言っても過言ではない。 本書は「別れ」の重要性と人生の在り方について取り上げているが、今回は「大人の流儀」のシリーズ3作品目と言うことで本書のタイトルにある […]

温泉文学論

「温泉」というと「憩いの場」とか、「癒しの場」というような役割を担っている。本書のタイトルである「温泉」を舞台とした文学作品を中心に取り上げているが、温泉と文学というと関連性がないようであるように思えてならない。作家が作品を仕上げるために温泉旅館に缶詰になる事もあり、温泉を舞台にした作品を生み出しやすいといえるのだが、それも温泉文学が寄与したとも考えられる。 第一章「尾崎紅葉『金色夜叉』・・・・・ […]

妄想気分

自分自身は、いろいろなことを妄想する人間である。読んだ本・観たアニメや映画の内容から、もし自分だったらどのようなストーリーにすることを描き、さらに感じたことにさらに自分の考えを加えることで、楽しんでしまう。そのことで仕事がはかどらない時もあったのだが、今では空いている時間で妄想をする。 私ごとはさておき、著者も作家活動をやっているなかで「妄想」にふけることがあるのだという。本書は作家活動、さらには […]

1964年の東京オリンピック~「世紀の祭典」はいかに書かれ、語られたか

今まさにオリンピックシーズンといえる。ロシア・ソチにて冬季オリンピックが行われており、スキージャンプやフィギュアスケート、カーリングなど様々な協議でメダルの期待がかかっており、選手たちも金メダル獲得に向けてしのぎを削っている。 本書は今からちょうど50年前の10月に行われた東京オリンピックだが、当時活躍した著名な作家たちはどのような印象を持っていたのだろうか。本書では「開会式」「観戦記」「閉会式」 […]

欲情の文法

文章を読んだり、書いたりしていくと不思議な感覚に陥る。小説には小説の、ビジネス書にはビジネス書の、研究論文には研究論文の、そして書評には書評の「書き方」や「文法」が存在する。 本書で紹介する「欲情の文法」にある「欲情」は、官能小説における文法を紹介している。 ・・・そう考えると新書でありながらR-18指定にできる様な気がするのは私だけか。 第一章「文章だけで興奮させる魅惑のエンターテインメント」 […]

夫婦口論―二人で「老い」を生きる知恵

「口論」というと「口げんか」を連想してしまう。そうなってしまうと文壇の頂点に立つ夫婦が本で「夫婦ゲンカ」をしているのでは、と思ってしまう。 しかし、その夫婦げんかも他の夫婦とは違った味わいがある。まさに作家夫婦と言える様な口論なのかもしれない。 著書をあわせると100冊を軽く越え、総文字数でも1億字を越えるほどの文壇、もとい日本の文芸界を代表する夫婦が生き方、日本人、文化、宗教に至るまで幅広く語っ […]

もの書き貧乏物語

「作家とは儲からない職業である」 果たしてそうなのだろうか。当てはまると思う方もいれば、そうではなく儲かる職業だと思っている人もいるのだという。「人間もいろいろ」であるとするならば「作家もいろいろ」なのかもしれない。 本書は週刊誌の記者・編集者を経て、フリー・ジャーナリストとなった方のもの書きに関する雑記と呼ぶべき一冊である。これから「もの書き」になりたいひと、もしくは「もの書き」になっている人に […]

鏡の向こうに落ちてみよう 有栖川有栖エッセイ集

ミステリー作家として有名な有栖川有栖のエッセイ集である。有栖川有栖の小説は読んだことがなく、彼の作品に触れるのはエッセイが初めてである。小説だとストーリーによって話を展開していくものであるが、エッセイはそれとは違い、著者自身の「体験」や「感想」、「思索」と言ったものが多くなる。それだけあって、著者自身の作風で日常や嗜好を愉しむことができ、かつあまり触れられることのない著者の意外な一面について触れる […]

沈黙の時代に書くということ―ポスト9・11を生きる作家の選択

9.11が起こって今年で9年になる。このときからアメリカはアフガニスタンやイラク戦争によってイスラム諸国に敵視された時代となってしまった。第二次世界対戦以後続いた「パクス・アメリカーナ」が終焉を遂げたと言われても過言ではない時代となってしまったように。 本書は「ダウンタウン・シスター」や「ブラック・リスト」など、様々なベストセラーを生み出した作家が9.11以後のアメリカに違和感を覚えたことを中心に […]

ケータイ小説家―憧れの作家10人が初めて語る“自分”

ITジャーナリストとして有名であり、最近では「電子書籍の衝撃」という本を上梓した佐々木俊尚氏であるがケータイ小説家に関しての本を出されたとは知らなかった。それ以上に本書の画像を見たらわかるが、佐々木氏の作品の中ではある種「異端」の様にも見える(あくまで本書のデザインの「見た目」であるが)。 今から約7〜8年前にYoshiの「Deep Love」を皮切りに数多くの「ケータイ小説」が誕生した。本書は代 […]