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動物

架空の犬と嘘をつく猫

本書に出てくる名字が「羽猫」とある通り、特徴的なものであるのだが、もっとも特徴的なのがその家族である。「嘘吐きの家系」と言われており、家族も「嘘」という言葉がつきまとうものである。また「架空」と呼ばれる一種の「嘘」とも関連があり、それを好いている人、嫌っている人が家族としてなり立っているという。 本書はそんな家族の物語であるのだが、「嘘」という言葉の本質、そしてそれは本当に悪いことなのかどうかも含 […]

ユーラシア動物紀行

大陸の中で最も広大な面積を誇るユーラシア大陸には様々な動物が生息している。もちろん日本列島もまたユーラシア大陸から派生して生まれたこともあり、縁は深く、日本に生息している動物の多くも、このユーラシア大陸にて生まれた。 本書はユーラシア大陸を渡りながら、様々な国の歴史、そしてそこに生息している動物の変遷について取り上げている。 第1章「動物地理学研究ことはじめ」 そもそも本書では「動物地理学」の研究 […]

すごい進化 – 「一見すると不合理」の謎を解く

人間に限らず、動物には様々な「進化」を行う。その進化の形は時として相容れられないようなものまで存在もあれば、本書で紹介するほどの「すごい」と評されるほど驚きのものも存在する。その進化の在り方はどのようなものがあるのか、本書はそのことを取り上げている。 第一章「進化の捉え方」 そもそも「進化」そのものの定義が曖昧である。「進化」にしても、どのような形で行っていくのか、端から見て、その逆の意味を持つ「 […]

絶滅危惧の地味な虫たち

絶滅危惧種に指定されている動物は多かれ少なかれあり、なおかつ指定されている中でも残っている数などによって度合いが異なる。中でも本書は絶滅危惧種に指定されている「虫」を取り上げているのだが、それらの虫を調べていくと、自然が失われている部分があるのだという、その根拠と知られざる絶滅危惧種に指定された虫を取り上げている。 1.「コウチュウ目」 「甲虫」と呼ばれる虫であるのだが、本章で紹介される虫はなんと […]

鳥獣害――動物たちと、どう向きあうか

最近に限った話ではないのだが、生活の中で鳥獣害を被ると言ったことが少なからずある。有名どころでは農産物を食い荒らしたり、人を襲ったり、電車遅延を発生したりするなどが起こっている。鳥獣害となると人間と動物との共生はどうなっているのか疑問に思ってしまう。鳥獣害を避け、真の共生をするための対策はどのように行ったら良いのか、本書ではそのことを取り上げている。 第1章「「田園回」のなかの鳥獣たち―害獣化する […]

小型哺乳類館

色々な動物が存在するのだが、その中では小さなかわいい動物が存在するという。そもそも小型の哺乳類にはどのような種類があるのか、小さな哺乳類を主軸とした12の物語である。 もちろん小動物であるため、かわいさもあり、なおかつ独特の動物の生態も描かれているのだが、実際に小動物なのかと思いきや、マンモスなど口が裂けても「小動物」の部類に入らないような動物まである。 とはいえ、小さなマンモスであれば小動物と言 […]

動物で読むアメリカ文学案内

アメリカに限らず様々な文学があるのだが、その文学の中には作品によって「動物」が存在する。その動物は物語をどのようにして彩ったのか、本書はアメリカ文学を主軸にして物語を彩った動物たちを取り上げている。 第1章「リップの愛犬ウルフ」 「リップ・ヴァン・ウィンクル」は19世紀ごろにワシントン・アーウィングによってつくられた短編小説集であるのだが、その短編小説の中に「新世界の浦島」と呼ばれるところに「ウル […]

カマラとアマラの丘

私自身長いこと遊園地に行ったことがない。そのいったことのない遊園地がもしも廃墟であったのならどうするか。私の場合だったらそんなことすら考えたことがないと思う。 そんな本書は廃墟となった遊園地が舞台となるミステリー作品であり、様々な動物の「墓場」であるという。 その墓場に眠る動物たちの名前は何とも奇想天外な名前であるのだが、その名前にはある「意味」があり、その意味を一つ一つ解き明かしていくとともに、 […]

動物たちの3.11 被災地動物支援ドキュメンタリー

あの日から6年迎える。当時私は東京で働いていたのだが、その思い出は昨日のことのように覚えている。今日帰ることができるのか、なおかつ明日からいったいどうなるのかなど、いろいろと頭に駆け巡ったことはよく覚えている。当ブログでもほぼ毎年のようにあの日のことについて書いたのだが、本書は少し視点を変えて「動物」はあの日をどのように過ごしたのか、そのことを取り上げている。 1.「その日……」 岩手県石巻市、あ […]

群れは意識をもつ

私自身群れることはあまり好きではない。それは個性を失うというのもあるが、それ以上に感情や考え方、個々のある価値が蹂躙され、人間ではなく、「組織」という名の中の一種の人形・ロボットと化してしまう危険性があるためである。 私事の話はさておき、人間に限らず、動物によっても「群れる」ことによって活動する種類も少なくない。しかしなぜ「動物」は群れるのか、そしてその「群れ」の中には本書のタイトルにあるように「 […]