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医療

和漢診療学――あたらしい漢方

漢方は種類の数だけ効能があり、一つの漢方、あるいは漢方の組み合わせによって処方される。東洋医学の中で漢方は代表的な治療であったり、処方であったりする。一方で西洋医学も医療技術の進歩によってこれまで難病と呼ばれた病気が治療できるようになっていった。その漢方を基軸にして、西洋医学とを持ち合わせたのが本書で紹介される「和漢医療学」である。本書は新しい漢方の在り方について説いている。 第一章「診療室の一日 […]

ひと相手の仕事はなぜ疲れるのか―感情労働の時代

対人関係の仕事をするのはサービス産業の宿命であるのだが、その仕事は「感情」でもって仕事をする職業がほとんどである。しかしその感情を酷使するあまり、うつ病を始めとした「心の病」も発生している現状もある。 その現状を考えてみると、なぜそういった感情労働で精神的な疲労を負ってしまうのか、その関係性について、感情労働そのものの定義とともに取り上げている。 第一章「「感情労働」という心を売る仕事」 そもそも […]

西表やまねこ診療所

「総合病院を飛び出し、ボクは島医者になった」 本書の表紙に小さく書かれている言葉である。著者は元々歯科医を目指していたのだが、幅広い医術を学び、実践できることから医師になった。その後総合病院に勤めたのだが、ある事情により島医者になった方である。 島医者になったのは2002年5月、今から13年も前のことだが、なぜ彼は島医者を選んだのか、そして島医者になって5年間の生活はどうだったのか、本書はそのこと […]

手綱、繋がる思い—馬は体と心のセラピスト

皆さんは「ホースセラピー」をご存じだろうか。いわゆる「乗馬療法」というものであり、よく言われているものとして、 「馬と触れ合うことで何となく元気をもらうもの」(p.2より) と言われている。あながち間違いではないのだが、それだけではなく、元気をもらうというよりも「癒し」と「つながり」を得ることができる。本書は実際にホースセラピーを行っている団体が、実際にホースセラピーとは何か、そしてどのような現状 […]

治す! うつ病、最新治療 ──薬づけからの脱却

「うつ病」は21世紀になってから「国民病」と言えるほど、罹患者が年々増えており、自殺に追い込まれる、あるいは生きていたとしても、社会に復帰することができなくなった人も少なくない。 その「うつ病」を治療する、あるいは予防するために「薬」を使う人もいるが、その方々は一生「薬漬け」と呼ばれる様な状態に陥っているのだという。 その「薬漬け」と呼ばれるような毎日から脱するための新しい治療法として「TMS治療 […]

地域・施設で死を看取るとき

「終活」と言う言葉が広がりを見せている中で、「在宅死」をはじめとした色々な死に方を考える人もいる。それと同時に「看取り」と言う形で、もうすぐ死を迎える人に対してどのような形で看取っていけば良いのか、と考える人もいる。 かつては病院など医療の現場だけが死に向き合っていたのだが、最近では福祉施設、あるいは地域で死に向き合う人もいるという。本書ではそれぞれの場合の「死」との向き合いについて実践例を示しな […]

こころを看取る~訪問看護師が出会った1000人の最期

医療や看護、介護も時代とともに変わってくる。医療だけではない、終末の迎え方もまた然りである。最近の経済週刊誌では「エンディングノート」のすすめまで取り上げられており、「医療」と「死」双方の考え方について改める必要がでてきた。 本書は訪問看護・介護の観点から医療・終末について、1000人を越える患者とその家族を出会い、体験した物語である。 第一章「生き方の選択」 生前戒名や尊厳死、延命拒否など医療の […]

ささえる医療へ

「医療」の形は多様化している。本書で紹介される「在宅医療」や「地域医療」もまた然りである。 本書の舞台は北海道夕張市、今から6年前に財政破綻をした市である。破綻を宣言した直後から北海道を中心に様々な特集や応援企画が組まれ一時大盛り上がりとなった。 現在は長きにわたる財政再建の真っ只中にある。 著者はその夕張が財政破綻をした頃に「ささえる医療」をスローガンに「在宅医療」や「地域医療」を始めた。その5 […]

超高齢者医療の現場から - 「終の住処」診療記

バブル崩壊のころから日本は「高齢化社会」と言われてきた。そして現在では総人口に対する高齢者の比率は20%に迫る勢いを見せ、「超高齢社会」と言われてもおかしくないほどにまでなった。 その時代だからでこそ「医療」や「福祉」が重要なものとなるが、本書は病院や「老人ホーム」などの高齢者施設の現場と現状を鑑みながら、これからの「超高齢社会」の医療のあり方を提言している。 第一章「実の娘の介護放棄」 「介護放 […]

日本の医療制度 ―その病理と処方箋

日本の医療制度にまつわる問題は様々である。一つには「医師不足」、「新薬遅れ」、「混合診療」などが挙げられるが、本書ではその中から特に「新薬遅れ」「混合診療」について日本における問題の全容と海外での対応を考察している。 「新薬(承認)遅れ」は最新医療という観点では私たちの生活と直結している所は多い。しかしよくよく考えてみると日本の薬事的な事柄が多い要因として、「安静」と言った長期的な治療を行わず、な […]