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大東亜戦争

大川周明の大アジア主義

大川周明という人をご存じだろうか。大川周明は戦前、及び大東亜戦争中に活躍した思想家であり、民間人として唯一A級戦犯として起訴された人である。本書が大川周明の生涯とその思想について書かれている。大川周明というと「日本二千六百年史」や「「米英東亜侵略史」を読む」で取り上げているため詳しい歴史は省くとして、ちょっとブログの記事を読み返して訂正しなければならないところがあった。「日米開戦の真実 大川周明著 […]

汚名―B級戦犯刑死した父よ、兄よ

戦後63年を迎える今、歴史認識問題は絶えず論議の的になり、外交の大きな隔たりの要因の一つとして挙げられることが多々ある。本書は特に取り上げなければならず、かつ遺族の苦痛は戦時中以上のものであった、本多勝一ら朝日新聞をはじめ政府では社民党や共産党はそう言った胸中を知っているのだろうか。むしろ中国や韓国に謝れという以前にそう言った人たちの陳謝と保障を訴えることから歴史認識問題について論議するというのが […]

日米開戦の真実 大川周明著『米英東亜侵略史』を読み解く

前回の「日本二千六百年史」に続いて今度は大川周明に関する研究本を紹介。現在作家の佐藤優氏が大川周明ルネッサンスということで上記の「「戦後二千六百年史」を読み解く」をシリーズで行っている。本書はその前のやつの「米英東亜侵略史」を読み解いた一冊である。ちなみにこの「米英東亜侵略史」は開戦直後の1941年12月に、大川周明によるNHKラジオの連続講演が行われ、それを速記し1冊にまとめられ、上梓された。内 […]

戦前・戦後の本当のことを教えていただけますか

本書は一昨年の3月に亡くなられた兼松學氏の戦前・戦後のことをつづっている。ちなみに兼松氏はこの当時は鉄道省に入省し、霞が関で大東亜戦争を体験した。そしてその後の日本の戦後のことについてありのまま話された。 第1章は戦前の暮らしについてだが、父の誇りと共に勉学そして遊びにがむしゃらだった少年時代から外国人と英語で論争、東京帝大時代から鉄道省に入る前までのことである。旧制中学というと現在でいう高校であ […]

司馬遼太郎と東京裁判―司馬歴史に潜む「あるイデオロギー」

司馬史観というと、司馬遼太郎独自の歴史観であったがそれ自体が一部支配されている。戦争は正義であったが敗戦後はその戦争自体を悪と決め付けるような一般国民の風潮と全く同じである。 まず第一章は「東京裁判に呪縛されていた「司馬史観」の軌跡」である。 司馬史観は戦後の自虐史観の呪縛を解いてくれたというが私自身そうとは思わない。城山三郎の「落日燃ゆ」という小説があったのだが広田弘毅に関してこれほど歪曲されて […]

広田弘毅

絞首刑されたA級戦犯7人の中で唯一の文官であった広田弘毅。副題には「「悲劇の宰相」の実像」と書かれているが、広田自身は自らを計らわずに生きてきた。城山三郎氏のベストセラー「落日燃ゆ」でイメージされた人が多いがこれはあくまで司馬史観である。 本書はありのままの姿で広田弘毅を書かれていたので結構面白く読めた。しかしあまり分からない人にはまず小林よしのり氏の「いわゆるA級戦犯」を読んでから入ったほうがが […]

東京裁判の亡霊を撃て

大東亜戦争を侵略戦争であるということを言う人が多い。むしろ学校の教科書でも「あれは侵略戦争だった」というくだりはほぼ常套手段のように思える。 はたしてそうであろうか。大東亜共栄圏にいたフィリピンやインドネシアなどの国々は欧米列強の植民地でありそこで白人たちの迫害に遭っていた。武力抵抗を行っても列強たちは強力な武力を誇っているため簡単に鎮圧されてしまう。しかし大東亜戦争のときに白人たちと真っ向から戦 […]

「東京裁判」を裁判する

パール判事の本を3冊読んだせいか、東京裁判についての本をもっと詳しく読みたくなってきた。本書はこの東京裁判について批判をする1冊である。しかし、ごくごく基本的なことが書かれているので本書は東京裁判についての入門書と東京裁判の批判点の中でも基本的なものを紹介しているというくらいである。だが戦争を知らない我々の世代は当然東京裁判とは何たるのかを知らない。 戦前の時代は軍が日本の政府を支配してきた、軍の […]

パール判決を問い直す

まず結論から言うと中島氏は小林よしのり氏と論争を繰り広げたという、ゴー宣のパール真論ではさんざん中島氏や西部氏を批判しながらもパール判決の在り方を語っていたが、本書では小林氏の批判がないといってもいい。まずはここで期待外れ。もう一つは裏の帯紙。中島氏は「自称保守派の法哲学の乱れを正す」と主張し、西部氏は「パール判事は進歩主義者であった」と主張している。 パール判決の前文にどこにそんなことが書かれて […]

靖国問題の核心

靖国問題と言えばよく首相の靖国参拝がメディアでは取り上げられている。 とりわけ左派議員や論客からは政教分離の憲法違反、中国や韓国の批判は激しくA級戦犯が祀られているからという理由から、そのことにより大東亜戦争を肯定化しているという人も多い。これ自体については私も釘を刺したい。 特に東条英機のことを言うこともあるが確かに大東亜戦争に持ち込んだ本人の1人ではあるが、人への優しさ(ただし自分に対して忠実 […]