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夫婦

戦地で生きる支えとなった115通の恋文

大東亜戦争の時代、その時に故郷と戦地とで通信できる手段として「手紙」があった。その手紙には家族、兄弟、親友、戦友、そして恋人へと宛てた手紙がある。その中でも本書は「恋文」と呼ばれる115通もの恋文を春夏秋冬に分けて紹介している。戦地のこと、家族・恋人の甘く、それでいて残酷で切ない文章が詰まっている。 第一章「冬―忘れられぬ夫様へ ひとりぼっちのしづより」 年末から3月にかけて書かれ、受けた手紙を取 […]

もしも君に会わなかったら

「君」の正体は著者の妻のことを指している。しかしその「君」は読み手にもどのような人なのか、状況と人とを照らし合わせて考えてみることによってその読み手それぞれの面白さが引き立つことができるようになる。 ちなみに本書は著者自身の最愛の妻の長い結婚生活と別れ、そして現在について書かれたエッセイ集である。そのエッセイには一つ一つの思い出が詰まっており、なおかつもしも自分に妻がいるとしたらどのような愛妻生活 […]

オトナ婚です、わたしたち―十人十色のつがい方

結婚のカタチは本書のサブタイトルにある通り「十人十色」であるのだが、その十人十色とあるカタチはどのようなものがあるのか、本書では様々な結婚の在り方を取り上げていくとともに、理想の結婚とは何か、そして「オトナ」な結婚の在り方とは何かを追っている。 第1部「カタチはなんでもいいじゃない<おもに事実婚>」 法律に縛られず、実質的な夫婦の仲となっている「事実婚」のカタチも様々であるという。完全に同居してい […]

下戸は勘定に入れません

あるバツイチの教師の主人公が、人生に疲れたことにより、よって死のうとするのだが、その際に偶然旧友と会うことになってしまう。その旧友の家で一緒に飲んだのもつかの間、突如昔にタイムスリップをしたことから物語は始まる。 酩酊の中でタイムスリップし、2人の過去を映し出しているが、そこにはいくつかの謎がアリ、その謎を解き明かしていくミステリー要素が詰まっている。しかも2人の関係だけではなく、共通した関係にあ […]

黒岩重吾のどかんたれ人生塾

今年で30歳という節目を迎え、私自身も書評をますます進めていきたいと思う。もちろん書評家であるため、書評とは何かというのを考え、追いかけながら前へと進みたい。 そこで今回は、私の中で思い出に残る一冊を一つ取り上げる。私が高校生だったころ、今も同じように活字の本は読んでいたものの、今ほど多くは読んでいなかった。何を読んでいたのかというと漫画雑誌の方が多かったと思う。中でも「週刊ヤングジャンプ」という […]

臣女

本書を読んでいくとタイトルは「臣女」というよりも「巨女」と銘打った方が良いのではないかとさえ思った。とはいえ何らかの病気で介護をする姿を、「臣」の本来の意味である「仕える人」という意味合いから「女性に仕える」という意味合いで「臣女」というタイトルになったと言える。ちなみにどのような病気なのかは、本書の根幹に入ってくる(と言うよりも最初に書いてしまったのだが)ため、ここでは割愛する。 最初にも書いた […]

似ない者夫婦

「似たもの夫婦」と言う言葉がよく出てくるのだが、辞書を引くと、 「仲のよい夫婦はその性質・趣味などが似るということ。また、性質・趣味などが似ている夫婦」(「広辞苑 第六版」より) とある。性質や趣味などが似ているというのはおおざっぱであるのだが、細かい所で似ていると言うところを考えると「似たもの夫婦」というのはよくある夫婦と言っても過言ではない。 しかし本書に出てくる夫婦は細かい部分ですら似ていな […]

おとなが育つ条件――発達心理学から考える

「おとな」とはいったいどのような存在なのか。調べて見ると、 (1)十分に成長した人。一人前になった人。成人。 (2)考え方・態度が老成しているさま。分別のあるさま。 (3)女房などの頭(かしら)に立つ人。 (4)子供がだだをこねたりせず、おとなしいさま。 (5)痘瘡(とうそう:痘瘡ウイルスによる感染症)の異称。「広辞苑 第六版」より とある。あくまで辞書の意味であるのだが、解釈は人それぞれ異なって […]

男のトリセツ

本書のタイトルを見て、思わず「女性が男性を手玉に取る本」のように思えてしまったが、実はそうではなく、 「女性がいかにしていい男性を捕まえるか」 と言うことを主題においた一冊である。実は本書の著者は男性であるが、その男性は現在カナダに在住している。愛するべき人が男性であり、現在同性婚をしているのだという。そのオネエ系の男性が悩める女性に、時には鋭く、時には厳しく突きながらも解決まで紐解いている。 第 […]

裸にされた花嫁

本書は小説なのだが、フィクションかノンフィクションなのかは分からない。ましてや本書の著者は匿名希望であるのだが、本書を書き上げる時に失踪してしまっている状態である。もちろん現在は存命なのか、それとも亡くなられたのか全く分からない。 本書はイギリスの郊外にすんでいるとある夫婦の結婚生活、生事情について赤裸々に描いている。レッスン毎に章立てが分かれているのだが、ある種の「日記」と呼べる様な内容のように […]